松山櫨(はぜ)復活奮闘日記

失われてしまった松山櫨の景観を復活させようと奮闘していく日々の記録。

櫨屋敷に外国人団体客

2012-01-26 23:16:08 | 指定なし

 


 



今日は天気予報では寒波で雪が降るんじゃないかと言われていましたが、なんと快晴!天気に恵まれました。


 


順調に中国とシンガポールから観光の団体客が櫨屋敷に来ました。


 


中国のお客様は30分で次の目的地へ行かなくてはならず、あっというまでしたが、シンガポールのお客様は櫨キャンドル作り体験がありました。


 


一時間という限られた時間内で、33人が同時にキャンドル作りをして楽しんでもらわなくてはなりません。また、櫨の商品も販売したかったので、英語・中国語のパンフが必要です。


 


幸い、なんとか昨日、英語・中国語の翻訳ができあがったので、昨日、大急ぎで商品カタログを作りました。お客様全員に配って説明すると、みな興味深く商品を見てくれたり、購入してくれた方もいて、ああ、がんばって作った甲斐があったと嬉しかったです。


 


ろうそくの芯引きの実演風景なども興味深く見てもらいましたが、同時にストーブの写真を撮ってのは不思議でした。日本のストーブ、珍しいみたいです。


 


キャンドル作りは流し込む作業だけなので簡単ですが、今回は通訳付きです。ムダをはぶいて重要な言葉だけを選んでしゃべりました。マイクを2本、設置していたのが助かりました。


 


ちなみに接待した飲み物は抹茶ラテ。大人気でした。


 


細かい反省点はいろいろありますが、とにかく体験型の観光地として、櫨屋敷が人気になるよう今後もがんばりたいと思います。





櫨キャンドル作り体験準備

2012-01-22 17:07:09 | 指定なし

 



26日に中国とシンガポールからの観光客が、立て続けに櫨屋敷に立ち寄ることになりました。特にシンガポールのお客様は体験をするので大急ぎで準備することに。


 


今まで櫨屋敷では体験客は20名程度で、しかも10名ずつに分かれてやってましたが、今回は一気に30名以上の客を同時にやらなくてはなりません。


 


そこで思い切って三部屋をぶち抜いてテーブルを並べ、マイクも設置しました。なんか昔、修学旅行で泊まった旅館の風景みたいです。


 


通訳は2名おられるそうですが、結構ドキドキです。しかも非常な寒波が襲来するので、本当に雪の中で来て頂けるのかどうか心配もありますが、ともあれ、寒さ対策に石油ストーブを一台増やすことにしました。


 


体験は一時間。お客様はその後次の移動があるので、できるだけスムーズにしなくてはなりません。緊張も高まりますがなんとかがんばって対応していきたいと思います。




 



耳納学園展示即売会、今日まで

2012-01-10 08:49:00 | 指定なし

 


 


7日から始まった耳納学園展示即売会(場所・ゆめタウン久留米)も今日までです。


画像は実演中の机の上。


 


私が和ろうそくの芯引き実演をしていると、お客さんが寄ってきてじっと見つめながら


「コレ、何ですか?」と聞きます。


「灯芯草っていうイグサです。畳イグサと同じ仲間なんですよ。」


そんな会話から和ろうそくの話が始まります。


 


「このスポンジみたいな髄が、畳イグサにも全部入っているんです。畳の場合は湿気を吸い取るんですが、こうやって和ろうそくの芯に使うと、蝋をグッと吸い込んでくれるんです。」


 


とまあ、こんな感じで繰り返しお客さんとお話ししていきますが、みんな年配の方も、キラキラした目で見てくれるので、結構やりがいのある実演です。


 


どちらかといえば、若い人よりも年配の人の方がへぇ~~っという好奇心のキラキラ度は高く、若い人の方がぼーっとした感じを受けます。


 


若い人の方が同じモノを見ても感性が鋭いような気がするのに、なぜでしょうね?


 


私はたぶん、年配の方の昔の記憶がフラッシュバックしてるんじゃないかと思います。昔懐かしい作業を見ることによって、自分が経験してきた田舎の風景とかを自分の脳内で探っているような表情になるわけです。、


 


それって脳が活発に動いているってことなんでしょうかね。


 




10日まで展示即売会中

2012-01-08 11:43:44 | 指定なし

 


10日まで、ゆめタウン久留米にて耳納学園の展示即売会に出店中です。

 

耳納学園は、耳納山の中腹にある身体障害者授産施設で、生徒さんたちは15年以上前から「耳納焼」という陶芸を作り続けています。この展示即売会は同学園の一年で一番大きい展示即売会で、多くの方が来られています。

 



松山櫨復活委員会は3年前に眞櫨きゃんどると「耳納焼」によるキャンドルホルダーとのコラボを提案して実現し販売しています。そのご縁から毎年展示即売会にもお邪魔することになって、今では芯づくりの実演もやるようになりました。

 

耳納焼は決して派手な陶器ではないんですが、味わいがあって日常の生活用品として使い安く作られています。お近くの方はぜひ「ゆめタウン久留米」にどうぞ。


 





ブログお引っ越しのお知らせ

2012-01-01 11:44:54 | 復活奮闘日記
あけましておめでとうございます。

ずいぶん久しぶりの更新になりました。
昨年は病気になってしまい、各方面にご迷惑をおかけいたしました。
やっぱり健康は大切ですね。
今後は自分の病気と緩やかにつきあいながら、櫨の活動も少しずつ進めていこうと思います。

さて、気分も一新して、以下のブログにお引っ越しします。

櫨(はぜ)伝導への道
http://elster.iza.ne.jp/blog/

このブログは当面そのままにしておきます。

あけましておめでとうございます

2012-01-01 11:17:35 | 指定なし

 櫨の活動を始めてから、もうすぐ丸5年になります。


 


なぜ私が櫨に関わるようになったかというと、理由の一番は櫨が衰退していたから。もし櫨が皆から注目されている樹木だったら、きっと寄りつきもしなかったでしょう。


 


もちろん櫨が大人気でブームになった時期もあります。幕末から明治の頃。至る所に櫨は植えられました。山、川沿い、田んぼのあぜ道。九州の人々にとって、櫨は最も身近な樹木だったのです。


 


櫨にはおおざっぱに言って「ハゼノキ」と「ヤマハゼ」に分類されていて、和ろうそくに使う「蝋」を採取できるのが「ハゼノキ」。実際に蝋を採取するためには、接ぎ木をした「ハゼノキ」でなくてはなりません。


 


以前は櫨農家がハゼノキの手入れを行い、ちぎり子が櫨の実をちぎり、蝋屋が櫨の実を蝋にして出荷するというシステムが機能して人々は生計をたてていたのです。


 


櫨が一大産業となっていた華やかな時期を思い起こすと、今となってはまるで夢のようです。


 


その櫨が今では少しずつ人々の手を離れています。今となっては櫨で儲かるどころか、生計を立てるのも難しく、櫨と本格的に関わっている人は全国でもごく少数です。


 


しかし、櫨はさんざん利用して捨てていった人間達とは別次元の世界に生きている樹木であり、寿命の短い人間には計り知れない力を持っているのではないか、櫨には昔の人が考えた以上に、もっと潜在的な力があるのではないかと、私には思われてなりません。


 


櫨は鳥を介して実生できるため、案外いろんな山に繁殖していたりして、人々が苦労して改良した「接ぎ木」の生育の難しさに比べると、野生の力強さがあります。


 


以前は、私が衰退した櫨をなんとかできないかと思っていたんですが、今では逆に、私が櫨に向かって、もう一度人間とお付き合い下さいと頼んでいるような感じです。


 


今年も櫨と楽しくお付き合いできますように。