時々晴れてくれるので太陽の光は十分感じられるのに 大地は日に日に冬景色へと移行している。寂しい雰囲気の風景が深まると なんとか生きているうちに会心の一枚を…と気持ちが急く。
おちつけ!視点を変えてしっかり見ろ!と自分に言い聞かせるのだが…はたして 吹く風の中に答えはあるのだろうか。
…さまざまなことが次々と浮かんできて ますます雑念が増えるばかりで つい あちこち寄り道してしまう。
あの陽光のように 素直に正面から…すっきりと心象をフレームの中に納めたいのだが…。ままならぬ。いつもの初冬の心情。
「着ぶくれて老の命を惜しむなり:富安風生」