低く垂れこめた灰色の雲の下を 北に帰る渡り鳥の大群が 声を掛け合いながら
寒空を低空飛行して行く。もう帰りはじめる時期なのか?
街中の公園の池のほとりに 1羽だけどうしたのだろうかジッと何かに注目してい
るかのように動かない。狙っているようにも見えるが ちょっと小ぶりなので 少し
こちらも不安になってきて しばらく遠くから様子を伺ってみた。が・・動かない。
気温が高めで推移しているので ちょっと遠出して道草し 小魚でも待っていたの
かもしれない。調子はずれの春めきのせいか 感染拡大不安のせいか すこし神経質
になり過ぎている自分である。
それにしても 日々圧力が耐えがたくなってきた。なにしろ 日常消耗品などが
街のお店の棚から姿をすっかり消して 異様な雰囲気となり皆の衆も籠城を覚悟か。
「残りしか残されゐしか春の鴨: 岡本 眸」
「みちのくはわがふるさとよ帰る雁:山口青邨」