7月21日 法金剛院 蓮花鑑賞 7月第2土曜から8月初旬まで
この時期京都の各寺院で、自慢の草花を鑑賞させるお祭り?が、あちこちで行われる。先日の三室戸寺の「蓮酒を楽しむ会」に引き続き、ここ法金剛院は「観蓮会」(かんれんえ)と言います。
JR花園駅降りて妙心寺と並ぶように、双ヶ岡のふもとにある。平安初期の貴族の山荘だったのを、待賢門院が再興した。待賢門院についてはこのブログでは何度も書いた。幼児の時から白河上皇に育てられ、そして女にされて上皇の孫の鳥羽天皇のお后となった。あろうことかその後、白河上皇の子を産み、鳥羽天皇との子として育ててそれが崇徳天皇となる。鳥羽天皇から見れば叔父でありまた子である崇徳とは、相いれない関係となる。その事が保元の乱のきっかけとなるのだ。
「歴史の裏に女在り」待賢門院は他に歌人西行や少なくとも数人の男性との関係も噂されている。
その待賢門院が晩年過ごしたお寺だ。蓮の花以外にも、アジサイや菖蒲・ナツツツジ、菊・紅葉も美しく「花の寺」で有名だ。本尊阿弥陀如来坐像は丈六の立派なもので、平安末期の、院覚という仏師が彫った定朝様の相当存在感のある仏像だ。見どころはやはり特別名勝庭園だが、特に青女の滝は滝石組の最古の遺構である。残念な事に水はほぼ枯れている。また、背景の山は訪れた天皇が余りの見事さに、山でありながら「位」を授けたという「五位山」である。粋な事をするものだ。
ただし池泉回遊式庭園の池の向こうのマンションが日差しを遮る。歴史的建造物の景観には特別な配慮をお願いしたいものだ。
普段訪れる人の少ないお寺なので、ぜひこの時期行って見たい。