25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

大相撲 審判長の説明不足

2018年03月16日 | テレビ
 昨日の大相撲最後の取り組みで、スロービデオでみる限り、鶴竜の親指が先に砂につき、蛇の目の砂が動くのがみえた。ちょっと蛇の目の砂が舞い上がるといってもよい。一瞬のことだから難しい軍配だが審判員もビデオでの確認報告を受けているだろうから、全国で観ている視聴者は鶴竜勝利の軍配に首をかしげたことだろう。北の富士解説者はラジオで、「オレ、目が悪くなったのかなあ」と洩らしたらしい。目だけで判定すれば鶴竜の勝ちになるだろうとは思う。
 ぼくがおやっと思ったのは審判長の言葉不足である。「行司は鶴竜を勝ちとして軍配を鶴竜に向けたのだが、軍配どおり鶴竜の勝ちといたします」というものだった。これではなにがなんだかわからない。鶴竜の親指はどうだったのか、なぜ砂が舞ったのかというようなところを説明してもらえなければ説明にならない。貴景勝が可哀想である。背が低く厚い胸板をした丸っこい貴景勝は連日上位の力士に精一杯の相撲をとって大相撲を沸かせている。
 審判長の説明不足に意義を唱えたい。
 十両では水戸龍が強い。この力士が幕内に入ってきたら、面白い存在になるだろう。
 貴源治と貴公俊はまだともに3勝しかとれてないが、貴乃花の相撲の取り口に似ていて相撲は正攻法である。幕内の阿炎の突っ張りはつま先立ちで上突っ張りをしているから、よけられると、重心がとれなくて倒れてしまう取り口が目立つ。
 栃ノ心は横綱級の相撲を取っている。稽古中の右脚根元外側の炎症がなければ、と思うと、2敗はいささかしょうがないかと思うが残念である。
 砂かぶりの席に目をやればオミズ系かと思わせる女性たちがチラホラとそれ風のヘアスタイルをして観戦している。九州場所の女性や名古屋場所のように目立ち、今日はどんな着物で来るのかと思わせるようなつ女性はいないが、もともとNHKの相撲実況をしていた杉山さんが連日観戦しているのが目に入ってくる。大阪場所は豪栄道への声援が特に多い。
 大相撲はなんにもなかったかのように連日満員御礼である。日馬富士暴行事件では暴行があったという事実を知っていながら、現執行部は場所柄出場を許している。そして騒ぎは白鵬の説教に始まり、日馬富士が貴の岩を殴るのを傍観していたという風になってきて、白鵬のきまりの悪さはそのま
ま今場所の休場につながっているように思える。
 復帰した貴の岩は十両12枚目で4勝4敗で苦戦している。
 なんだかだとありながら大相撲は存続していくのだろう。貴乃花も名横綱だったのだから、やがて年月を経れば、理事長になる日も来ることだろう。そんなことを思いながら、毎日大相撲を見ている。

※審判長はその後、報道陣に判定を問われ、鶴竜の親指がつく前に貴景勝の体が飛んでいた、というこちであった。それを言えばよいのにと思う。

あきれる

2017年12月01日 | テレビ

 元検事という肩書で相撲協会に入り、理事会の記者会見の席で、危機管理委員会の中間報告を行った。ぼくはあきれた。報告書の内容に、主観と客観が混っている。「あやまっていればその先にいかなかったと思われますが」というようなことは憶測の主観に過ぎない。両親を早くになくした貴ノ岩を常日頃可愛がっていた、というのも報告でするべきことでもない。モンゴル力士会についても触れるべきではない。警察の調査に任せるべきことである。

 連日のニュースを見ていると、これはリンチのようなものだと思う。数秒か、十数秒、周囲のものは見ていたのである。ぼくに言わせれば、当たり所が悪ければ命の危機さえあったかもしれない。

 まず、日馬富士は悪いことをしたと思ぅていない。旭富士親方もたいした事件でもなかったのに、どうしてこんな大事になったのか理解できていない。これは先の元検事も、理事長も同様である。

 理事長の「断腸の思い」発言にもおどろいたが、ぼくはこの元検事の報告にはもっと驚いたのだった。

 日馬富士でも白鵬でも、32か33歳のにいちゃんである。ぼくの息子より年下である。礼儀がなってない、と殴る、「兄さん」ちか「兄貴」などと呼ぶのは今の日本では、映画のヤクザくらいのもではないか。

 なんであれくらいのことで、と他の力士も思っているようでは、やがて大相撲はモンゴル力士だけになる、いや、モンゴルの若い世代さえ、個人間の対等意識が増しているかもしれない。


日馬富士記者会見

2017年11月30日 | テレビ

 この男はダメだと思った。日馬富士のことである。まず最初に、貴の岩と貴乃花部屋に謝罪するべきところ、謝ることはなかった。同じ国からきた後輩力士、しかも他所の部屋の力士に、指導が行きすぎた。貴の岩には礼儀、礼節をわきまえ成長してもらいたい、と言っていた。貴ノ岩の相撲人生はどうなるのか心配である。貴乃花部屋でやっと育ち、大関が狙える力量も伺わせた。

 このようなリンチ、傷害事件を起こしたことについて関係者、世間を騒がせて迷惑をかけた、というのが引退の主な理由であり、自己保身かのように、全身全霊で相撲道に精進し、礼儀、礼節を重んじてやってきた、と釈明するだけであった。

 協会理事長感想は断腸思いだ、と言い、当然のことだ、やってはいけないことをしたのだ、横綱だからといって許されるわけではない、と力強く言わなかった。

 旭富士にいたっては、自分は筋を通したと言い切り、自分の指導がいたらなかったという反省の弁はなく、記者の質問逆ギレする始末であった。

 記者は、貴ノ岩や親方である貴乃花に謝罪はないではないか、と突っ込める能力のある者はいなかった。

 思春期の頃の中学生男子が一同に会したようなお粗末な記者会見であった。

 相撲については満身創痍の日馬富士あった。そろそろ引退時期かと個人的には思っていた。こんな形になるとは。

 大相撲も4場所制がいいのではないか。怪我が多すぎる。これでは若い人は入ってこなくなると思う。カッとなってデンモクで殴って、謝らないのであれば、逆に後輩力士が殴られて謝りに行かなくてはならないようでは、この事件を見ている中学生や高校生も考えてしまうのではないか。

 森友問題の質問にあいもかわらず、のらくらと答えている国会とこの記者会見と運のよいミサイル発射実験で、なんとも不機嫌なってしまう一日だった。

 ※友人、家族のような親近なものが庇うのは当然である。これも付け加えておかなければならない。


白鵬の目

2017年11月23日 | テレビ

 白鵬の目をあなどってはいけない。横綱には審判の権利があり、以前に白鳳が取り組みの軍配に異議を唱え、手を挙げたことがあった。よくビデオで観察すると白鵬の目が正しかった。

 昨日の嘉風戦で、嘉風はふわりと立ったので、白鵬は呼吸があわなかったと自分で勝手に判断してしまった。ところが式守伊之助が「のこった」と言った。白鵬はこれに不満だった。1分以上土俵下で抗議した。ついで土俵に上がってからも、おかしい、と抗議した、NHKアナウンサーは、「

白鵬、これはいけません。立ち会いは成立しています、これはいけません。潔くありません」と言っていた。

式守伊之助も昨晩は考え込んだのではないだろうか。微妙な立ち会いであった。今場所はぶつかってからの「待った」が多い。

 白鵬を非難する気にならないが、昨日のことはすっぱりと切り替えて、隙のない相撲をとってほしい。

 

 


酒癖 日馬富士

2017年11月16日 | テレビ

 酒癖が悪いが、かわいい人と、気持ち悪い人がいる。オオムカシ「叩き上戸」の女性にずいぶんと殴られ、逃げたことがある。女性の叩きだから、力もたかが知れていた。目がすわってくる人もいる。これも薄気味悪い。

 日馬富士の酒癖の悪さはどんなものだったのだろう。普通それほど酒癖が悪いのなら、仲間も避けるものだが。それにしても噂だけの報道は恐ろしい。何が本当なのかわからない。モンゴルにいるまた聞きの旭鷲山へのインタビューなどはおかしな話だ。彼はその場にはいなかった。一緒に酒を飲んでいた力士たちは口をつぐむ。ようやく白鵬がコメントでは、ビール瓶を持ったが滑って落としてしまった、と言う。 別のところからは、ゴンと音がした、カラオケのデンモクでも殴ったという声もある。

 日馬富士と貴ノ岩、その場にいた人に聞けばいいだけのことであるが、テレビ局も、なんだかだと報道したがる。貴乃花の行動までも言われるのだから、迷惑千万だろうが。

 酒が深くなってくると、気に障ることが出てくることがある。スナックなどで、気に入らない物言いや、すでによっぱらって傍若無人の態度で店を荒らす者もいる。よく流行るスナックのママさんなどはそんな客を上手にあしらい、店から出してしまう。こういう現場を何度か見たことがある。

 この居酒屋にそんなママさんでもいたらと思うが、貸し切りであったらしい。それにしてもこの九州場所に暗い陰を落としている。

 


日馬富士 白鵬 カナダ

2017年11月14日 | テレビ

 日馬富士の暴行事件で、相撲界の透明化を言う貴乃花親方がこのことをかくしている、と大谷某が鬼の首でも取ったみたいに声高に言っていた。貴乃花もいい迷惑であろう。被害者の側の親方である。しかも貴ノ岩は有望株である。やられた本人の親方がとやかく言われる。理不尽と思うだろう。 

 モンゴル人と日本人の間で起こった事件ではなかったことに、貴ノ岩には申し訳ないが、まだよかった。今の日本は排他的な人たちが増えているからだ。

 日馬富士も引退ということになるだろう。引退の潮時だとは思っていたが、こんな無様なことになるとは、一体二人の間で何があったのだろう。この二日間、日馬富士の相撲にせ精彩がなかった。

 一方、白鵬は大横綱の貫禄で、絶妙な緊張感と経験によるリラックス感を合わせ持ち、相撲に安定感がある。この横綱は国籍問題を抱えている。日本国籍でないと年寄になれず、部屋ももてないからだ。暴行事件、賭博事件と相次ぐ中、一人横綱で大相撲を守ってきた功績は大である。何も言わず、一代年寄を許せばいいと思うのだが。

 日本は第三期の人種混合時代に入っていると、ぼくはぉのごろよく言う。相撲界でもそうだ。御嶽海、高安と力強い力士が出てきている。

 カナダでは移住も歓迎で、アメリカのように、星条旗のもおにアメリカ人になることを強く意識させられることはない。それぞれの個人がもつ伝統意識や文化意識もご自由に、ということである。外国からの人材を多く抱えるアメリカのIT企業はビザ発給の抑制に困っていて、アマゾンなどはカナダのバンクーバーに第二本社を作るようである。

 将来のカナダには「サンドオイル」という資源がある。その余裕でもないだろうが、カナダの政治スタイルから学ぶべきことが多いように見える。

 カナダのことに話が及んでしまったが、あしからず。短気は損だ、酒癖には注意ということである。


大相撲を彩る女たち

2017年11月13日 | テレビ

 今日もいますね。砂かぶりの二列目。いたいたと思った瞬間、琴勇輝が豪風に飛ばされ、琴勇輝が土俵下にでんぐり返り、田島のママさんの頬に琴勇輝の足が当たったように見えた。これは、と思ったら、またスッといつもの姿勢で座っているのが見えたので、安心した。九州場所の女は健在である。一度その女性のバーに行きたいと思っているが、チャンスがない。名古屋場所にもけったいな金ぴかのお姐さん、東京場所では芸者衆がずらりと並ぶ。砂かぶりや花道に、場所を彩る女性たちがいる。いっそ、NHKで「大相撲を彩る女たち」と題する特番でも作ってほしいものだ。

 この前は「プロフェッショナル」で床山、呼び出し、行司のそれぞれの仕事、心構え、日常が紹介されていた。「シブ5ジ」では場所前に必ず能町みね子が注目点を解説する。このコーナーでやってはどうか。なんなら民放のBSで、と妄想する。

 今日の田島のママさんは黒の着物に、帯は赤系の茶色と金色の模様のようである。襟は白であった。全く行儀がよい。

 ぼくなどは焼き鳥食って、酒呑んで観戦したい方だから、砂かぶりでじっと背筋を立てて、動かずに、観戦するなんてできない。

 今場所初日から阿武咲が日馬富士を倒し、遠藤は調子がよい。また負傷力士も続出である。

 二週間はあっという間に過ぎる。取り組みを見ながら、チラチラと観客の様子を見るのも楽しみである。


「人体」のシリーズ化

2017年10月04日 | テレビ

 「ひよっこ」が大団円で終わり、「わろてんか」が始まった。今日までも三回はおもいろいでもなく、一方で始まった「トットちゃん」が面白い。

 NHKが「NHKスペシャル」で「人体」シリーズを始めた。現在の医学、生物学の最先端がわかることだろう。第一回は「メッセージ物質で」あった。心臓と腎臓がコミュニケーションしている。こころは脳にあるわけではない、と考えてきたぼくには興味深くかった。各臓器が連絡を取り合っている。そのメッセンジャーである物質が解明されてきた。この物質を培養できたら、リュウマチも治ってしまう新薬が実用化されている。

 まだすべてが解明されているわけではないが、「異常」とはメッセージ物質の異常と考えることもできる。遺伝子解析が驚くほどのスピードで解析されたように、おそらくは細胞のレベルまで、このメッセージ物質の解明が進むのだろう。多くの医学的な研究は5年、10年で大きな革命の結果を生み出す勢いである。ぼくもその科学の恩恵い浴するかもしれない。

 ロケットで30分でハワイに行けるようだし、世界の大都市間はロケットで結ばれ、中国からはチューブ状の中を超高速時速4000キロのリニアモーターカーが走る。それがヨーロッパにまで伸びる。ロケット旅行はエコノミークラスの料金というから、この開発競争は進むことだろう。2022年開業というから楽しみである。

 これほどまで科学技術は進んでいるというのに、人間そのものは進んでいるのだろうかとふと思う。善事も裏表、悪の裏表、妬み、嫉み、恨み、そしり、ミスコミニュケーション、無意識の同調、悪意。社会で言えば、貧困、差別、戦争。科学を操作するのも人間である。2000年以上前に書かれたものが延々と今になっても引き継がれている。伝統、良い慣習、悪い慣習、迷妄の類い、人間はどこまでも複雑にできている。それを解明するのが、「哲学」だった。

 


Bloody Monday

2017年09月26日 | テレビ

 宗教団体のこと、テロリストのこと、北朝鮮のこと、学校でのいじめのこと、若者が社会からいじめられているということ、ネットワーク世界のこと、サイバー攻撃のこと、そんな21世紀初頭の社会の中で、ハッカー少年(三浦春馬主演)とその仲間とTHIRD-I というテロ対策捜査本部を主としたテレビドラマをDVDでジェットコースターに乗っているように休めずに見た。「Blood Monday」 という。

 シリーズ2などは9時から見はじめて止まらず、朝の5時まで一気に見てしまった。

 こんな総合映画を9年前と7年前の日本ではできていたのかと感心しまくってしまった。もちろん、娯楽映画なのだが、現代にいきている実感がしたし、ときどきにでてくる 文字は過去の例えばドストエフスキーの言葉などを引っ張り出してくる。ある意味では文藝的で、ある意味では社会派的で、突っ込みどころ満載だが、そう思わせることが逆にひきこまでるような作りをしていた。

 9年前の「流星の絆」を見て、そう言えば、そのころあんまりドラマを見ていなかった。それで10年ほど前から5年ほど前の見ていないドラマを見てみようと思ったのだった。

WOW WOWのドラマもピンと弦を張ったようなドラマが多いが、TBSも頑張っていたんだ、それにしても漫画原作というのはすごいもんだ、と唸りっぱなしである。漱石のような文が書ければいいな、と思っている僕には唸るばかりであった。またこんな映画には、発想が多々の個人からあって、それをどんどん取り入れていくような集団的制作が全面に出ているような気がする。

 黒沢明の映画鑑賞は黒沢の主観そのものであるが、このドラマではこうなったら、次はこうなるという定石をどう裏切りながら、ドラマを進めていくか、現場からの意見がドンドン出ていて、脚本家がまとめていき、また現場で違っていくような雰囲気がある。

 久しぶり、8時間連続で見たのだった。