2971 これは、大変なノウハウですよ。これをしないためにエンプラの押出成形がうまくできない会社や人は沢山あるはずだ。硬質塩ビの成形をしている会社や人にとって、塩ビ以外の押出成形が出来ない、また、嫌がる理由のなる一つだ。それも、根本的理由だ。H-PVC用の溶融金型は、樹脂の通り道は、とにかくテカテカに磨く、樹脂の引っ掛かりがないように、クロムメッキをする場合も多い。その考えが冷却金型にも及んでいて、製品の表面をきれいにする目的で、ツルツルにした方が良いと信じられている。これが、大間違い、塩ビの場合はツルツルに磨いても表面の荒れに影響しない、溶融金型から出てくる樹脂の艶がそのまま製品になる。溶融金型にペタペタくっ付いて、表面にビビリができてしまうということはない。だから、考え違いのままで、製品はできてしまうのです。
ところが、その他の樹脂の場合は、ツルツルに磨くと、溶融樹脂と金型の内面と密着して、滑りにくくなるのです。バキュームでなお密着させるので、引取難くなるのです。綺麗にするために、磨いていて、きれいにならないので、磨き方が足りないと思い、もっともっと、テカテカに磨いてしまうのです。旨くできるはずがない。逆のkとをしていると気が付かないから、温度条件や速度をいじって、なおかつ、できない、できないと悩むのです。
そうです、簡単です。冷却金型の樹脂が通る部分の表面を荒らせばいいのです。一寸粗目のサンドペーパーで流れ方向と直角方向で表面を荒らせばいいのです。冷却金型の話です。溶融金型はテカテカに磨いた方が良いのです。それでも、テカテカに磨いた時よりはきれいにできるでしょう。もっと、有れ状態を均質にするためにサンドブラストをするのです。60や80メッシュが良いと思う。艶消し状態を均質にするのです。目から鱗ですよ。良い状態になって、安心して、いつまでの流していると、金型がツルツル状態になってきます、タイミングをみて、また、表面を荒らします。
私にしてみれば、表面を滑りやすくする常識的な方法だと思うから、50年以上前から、キャリブレーションダイの入り口付近には、サンドブラストを掛けていた。木工細工屋さんが、表面を滑らかにするために使っていたので、言って、お願いして使わせてもらった。その内に自社でも買ってもらった。しかし、なぜか、このことを教えてやっても信じない人が殆どで、騙されたとおもって、一部だけでもいいから、表面を荒らしてみてちょうだいと、言ってやることが多い。いろいろな原料メーカーから相談がある。売っている原料で客先が、うまく、製品を作ることができない、と相談がある。出かけていって、実態を見ると、とにかく、これでもか、というくらい、金型を丁寧に磨いている。ここもかよ、と思う。
サンドブラスターを持っていない、押出成形屋は、本物ではない。技術不足の会社です。カランラマへ行ってクリスボーの交換用エアーガンを仕入れてきた。
コカコーラのチビトゥン工場、1996年、私がMM2100に赴任してきた時には、既にあった。これは、正門側でなく、脇道側だ。
このわき道を通って、カリマラン道に出て、ちょっと左に曲がるとMM2100方面に、橋を渡って行く、その先に高速道路を跨ぐ橋があり、MM2100の工業団地に入るが、その橋の幅が1,5車線という中途半端だった。先ほど、新しくできた、2車線の橋。これで、交互通行しなくて済む。最初から、この幅の橋を作っていれば、新しい橋は必要なかったのに、インドネシアがやることは、理解出来ない。
摩擦 密着 滑り