ふゆいちご、である。
着地する直前のように、低い位置に実っている。
けれど、その赤い実は艶やかである。
日を返すかのような、存在感がある。
小粒であって、可愛い。
小さいと云う事の、特性であろうか。
摘んでみたくなるのは、ぼくだけだろうか。
「土に触れ小さき一粒冬苺」
葉に隠れるように、恥ずかし気な風情もまた良い。
自己主張の少なさこそが、冬苺である。
同じ苺でも、やたらと自己を自慢したがる苺とは大分違う。
大味な苺でも、しめやかなら良いのだが。
この冬苺は、小粒の中にしっかりと味わいを含めている。
荒 野人
着地する直前のように、低い位置に実っている。
けれど、その赤い実は艶やかである。
日を返すかのような、存在感がある。
小粒であって、可愛い。
小さいと云う事の、特性であろうか。
摘んでみたくなるのは、ぼくだけだろうか。
「土に触れ小さき一粒冬苺」
葉に隠れるように、恥ずかし気な風情もまた良い。
自己主張の少なさこそが、冬苺である。
同じ苺でも、やたらと自己を自慢したがる苺とは大分違う。
大味な苺でも、しめやかなら良いのだが。
この冬苺は、小粒の中にしっかりと味わいを含めている。
荒 野人