「信仰の創始者(そうししゃ)であり完成者であるイエスから、目を離さないでいなさい。この方は、ご自分の前に置かれた喜びのために、辱(はずかし)めをものともせずに十字架を忍び、神の御座(みざ)の右に着座されたのです。」(ヘブル12:2新改訳)
前章とおなじく、ここにも「目を離さないで」との励ましが出ている。先には報いから目を離すなとあったが、ここでは主イエスから目を離すな、というのである。▼私たちは自分の信仰生涯を、自己努力で完成させることはできない。それはあくまでも神の力に満たされてこそ可能である。そしてそのことは、天にいます復活のイエス・キリストを一心に見つめ、視線(しせん)をそらさない態度があってこそできるのだ。さらに信仰者の目を天の大祭司(だいさいし)に結びつけるお方は、われらの内にいますご聖霊である。つまり私たち自身の努力ではなく、天においても地においても完成させて下さるお方は神以外に存在しない、ということになる。▼主は、私たちが一心に後を着いてくるためにと、人としての地上生涯を全力疾走(ぜんりょくしっそう)された。だから私たちも、その背中(せなか)を見つめながら一心にで走ろうではないか。
めさめよ、わが魂(たま)
①めさめよ、わが魂 こころ励み 力のかぎりに 急ぎ進め
いのちの冠は わがためにぞ 天に行く馳せ場に 備えらるる
②もの見の人々、雲のごとく むらがり囲みて われを眺む
わき目もふらずに 走り進め 栄えを授(さず)くる 主は呼びたもう
③見よ、その栄えのかがやけるを またと並ぶべきものはあらじ
この世の君らの花の飾り 黄金(こがね)の冠も 光りぞ無き
④み恵み豊けき救い主の み声のまにまに走るこの身
勝ちの日来たらば そのほまれは 神の御力(みちから)と歌いまつらん
<愛唱讃美歌百選49 詞:ドッドリッジ 曲:スコットランド民謡 >