ファチマの聖母の会・プロライフ

お母さんのお腹の中の赤ちゃんの命が守られるために!天主の創られた生命の美しさ・大切さを忘れないために!

Credo(クレド)信経 とは? 【公教要理】第一講

2018年12月07日 | 公教要理
白百合と菊Lys et Chrysanthèmeさんの、ビルコック(Billecocq)神父様による公教要理をご紹介します。

公教要理-第一講  Credo(信経)とは?



Credoについて

公教要理の第一部は、信じるべき諸真理がその内容です。
私たちの主と公教会の教え方が大変上手であるとは、よく言われたことです。
信じるべき真理は、数えきれないほど多いのですが、覚えやすくするために、信経(シンボル)というものにまとめられ、要約されました。
シンボルという言葉は、ギリシャ語で「合い言葉」という意味です。

要するに、すべての信じるべき真理が、シンボルに要約されていますが、このシンボルの始めの一言をとって、「Credo(クレド)」と呼びます

「Credo」はラテン語で、「私は信じる」という意味です。「私は信じる」とは、何という意味でしょうか。

「信じる」とは、自分の理性が、積極的にある真理に同意するという意味です。同意すると言っても、この真理が自明だからとかというのではありません。自分の理性の力だけで証明出来て、この真理を知っているからでもありません。この場合は科学といいます。それは信仰ではありません。知っているが、信じていないからです。

要するに「信じる」とは、自分の理性が、ある真理に同意しますが、誰かの証言のおかげで、信じるわけです。つまり、「信じる」というのは、第三者の証言を信頼するということです。この第三者が、真理を語るが故に、彼に頼らなければ、彼を通じなければ、真理を完全に知り、受け入れることができないからです。

例えば、一般生活だったら、幼い子供が、まさに自分の父母を信じるわけです。幼い子供にして、自分ですべてを知ることが出来ません。
その能力も備わっていないし、理性もまだまだ成長していないし。だから、両親の証言に頼らなければなりません。
母が子供に向けて「こうだよ、ああだよ」といったら、子供はそれ信じます。言ってくれたから、とそれだけで信じますが、その上に、子供が、母が自分を騙さないことを知っているから信じ得るわけです。母が自分の子を愛しているから、子供にとって真理や彼の善をいうまでです。だから、子供が自分の母を信じます。
勿論、成長していくにつれて、理性も成長するおかげで、自分で知ることもできるようになります。そこで母の証言がなくても、知りうるようになります。

カトリックの真理の場合、証言は、天主自身から来ます天主が、御自らを啓示したのです。天主が、御自らを語ります。天主が、御自らの内的な生活を語ります。人間に向けて啓示します。旧約聖書において、教父や預言者の声を通して啓示しました。さらに新約聖書において、天主の御子我らの主イエズス・キリストの声で啓示しました。

このような証言に基づいて、天主が至上真理であることがわかります。というのも、天主が、間違うこともありえないし、私たちを騙すこともないからです。もし、そうでなければ、天主は天主ではないことになるからです。

ですから、多くの証言に基づいて、天主が至上真理であることが分かります。それが、私たちが天主のおっしゃることを信じる所以です。つまり、信仰を持つ理由です。天主が言ってくださったから信じる、これが、信仰です。

真理を語ってくださる天主が、更に、御助けを与えてくださるお陰で、教えられている真理を積極的に同意できるようになります。これが「信仰する」です。

「信じる」という意味は、以上のようなものです。「ある真理を、意志に動かされる知性によって積極的に同意したもので、天主のおっしゃった証言による同意ですが、天主が間違うこともないし騙すこともないからこそ、天主の言葉に信頼することができる」というのが「信じる」ということです。

このCredo(信経)の中に、信ずるべきすべての真理、真理の要約が織り込まれています。信じるべき真理だからこそ、つまり、間違うことがない騙しえない天主が、啓示してくださった真理だからこそ、その真理に同意しなければなりません

要するに、それらの真理が、Credoにまとめられていますが、これを信経と言います。つまり信ずべき真理の要約です。

--

簡単に言うと、信経は、三つあります。

第一は、使徒信経と呼ばれています。普段に、いつも唱えている信経です。
第二の信経は、ニケア・コンスタンティノープル信経ですが、ニケア・コンスタンティノープルという二つの公会議によりので、この名になっています。
第三の信経は、通称、聖アタナシオの信経と呼ばれるものです。実際に、おそらく聖アタナシオより、すこし後世に出来上がったと思われますが、三位一体を中心に展開されています。三位一体という教義を中心にしています。


この入門講座のためには、因みにどの公教要理でもそうですけど、第一のCredoに限って紹介していきます。というのも、第一の信経が、一番完全にまとまったCredoである上に、一番分かりやすいからです。使徒信経と呼ばれるものです。


使徒信経というのは、12の信条、12の命題からなっています。
言い換えると12の要点からなっています。同意すべき12要点なのです。

使徒は、私たちの主イエズス・キリストのこの地上で生活している間に選ばれた12人のことです。与えられた使命は、世々に至るまで、イエズスの教えを説教し続け、イエズスの事業を続けることにあります。
つまり、12人の使徒は、イエズスからいただいた教えを私たちに伝え、それを使徒信経という要約版の中に伝えたのです。

使徒信経は次の12要点からなっています。

第一、われは、天地の創造主、全能の父なる天主を信じ、
第二、またその御独り子(おんひとりご)、われらの主イエズス・キリスト、
第三、すなわち聖霊によりて宿り、童貞マリアより生まれ、
第四、ポンシオ・ピラトの管下にて苦しみを受け、十字架に付けられ、死して葬られ、
第五、古聖所(こせいしょ)に降りて(くだりて)三日目に死者のうちよりよみがえり、第第六、天に昇りて全能の父なる天主の右に坐し、
第七、かしこより生ける人と死せる人とを裁かんために来り給う(きたりたもう)主を信じ奉る。
第八、われは聖霊、
第九、聖なる公教会、諸聖人の通功、
第十、罪の赦し、
第十一、肉身のよみがえり、
第十二、終りなき命を信じ奉る。アーメン。


カトリック信徒が、この使徒信経を知っているのなら、信じるべきすべての真理を知っていることになります。したがって、これから、使徒信経を要点ずつに徹底的に紹介していきます。
なるべく、要点ごとに、すべての諸真理を簡潔に説明していきたいと思います。


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。