日々是気の向くままに

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かぎやで風節(琉球古典音楽悪戦苦闘の日々 66)

2018年08月11日 | 日記
「かぎやで風節」と書いて、「カジャディフウブシ」と読みます。
そもそも「かぎやで風節」という表記は、歴史的仮名遣いであって、「ちょうちょう」を「てふてふ」と書くのと同じ。その証拠に「かぎやで風節」の工工四では歌詞も「けふの(今日の)・・・」と記載されています。
もし仮に「かぎやで」という言葉が存在するとしたら、何という意味でしょうか?
そういう言葉はありません。やはり「てふてふ」と同じことなのです。
この歴史的仮名遣いの表記方法は、伝統的な「工工四」にのみ許されるものでしょう。ところが一般的には「かぎやで風節」と書いて「かじゃでぃふうぶし」と読むのは沖縄方言の「なまり」と勘違いしているフシがある。そうではありません。
先に「かじゃでぃふう」という言葉ありきです。
今に受け継がれる「工工四」は、現代で言う「歴史的仮名遣い」による記載方法しかなかった時代に作られたものであり、それがそのまま現代に受け継がれているだけなのです。
あえて現代仮名遣いに直さないのは、そのほうがいかにも古典らしい感じがするからでしょう。
また、変更するには相当勇気が要り、ヘタに手を出せないのかもしれません。
とにかく、現代において一般的に表記するには、発音どおりに「かじゃでぃ風節」と書くべきです。
(過去に似たような内容で「琉球新報」でも取り上げられています)