フーちゃんの花日記

ヨーロピアンフラワーデザイン連盟のアレンジメント教室を
神戸、芦屋、西宮で開催しているフーちゃん先生の花日記

はじめまして

ブログを見に来ていただいてありがとうございます。 アレンジメント教室での生徒さん制作のレッスン作品を「今週のレッスン」「プリザーブドフラワーコース」「エクセレントコース」「いけばなコース」で紹介しています。 私フーちゃんが作ったアレンジメント作品は生花アレンジもプリザアレンジも「フーちゃん作品」にまとめています。 その他、お花以外のこともいろいろ書いています。 見てもらえると励みになります。

「京都迎賓館」

2016年10月10日 | 旅行


10月になっても、まだ少し蒸し暑さが残る3連休の初日

今日は夫と二人で京都へ出かけてきました

「京都迎賓館」の見学です
10月は「ガイドツアー」といって、係員の案内で各部屋を観覧する方式で、
所要時間はおおよそ60分です

当日に現地で整理券をもらい、指定された時間に観覧することもできますが、
私たちは事前に希望時間帯をネットで申し込んでおきました




このパンフレットの裏側に、「建築の目的」が記されています

   京都迎賓館は、海外からの賓客に対し歴史的・文化的側面も含めた幅広い対日理解を醸成するため、
  歴史的・文化的資産の蓄積が大きい京都の地に、国の迎賓施設として建設されたもの



「東京にある迎賓館赤坂離宮とともに、国公賓などの賓客の接遇の場としての役割を果たす」施設ということなので、
入場の際のチェックが非常に厳重なのに、驚きました

空港のような金属探知機によるボデイチェックと、
手荷物にはX線検査があります

また、館内に持って入る手荷物の大きさも決められているので、それよりも大きいバッグなどは
コインロッカーに預けることになります

30名から40名ほどを1グループとし、ガイドさんが1名付き、
15分間隔で入場し、そのグループから外れてはいけないのです

施設内は基本的にはどこでも写真撮影はOK!ですが、
フラッシュと動画はNGです

日本の伝統技能の塊とも言える「京都迎賓館」
入場の際の厳しいチェックはありますが、見る価値は十分あります(^_^)


こちらが正面玄関になります

左右にはスリッパに履き替え、自分の靴を入れるロッカーがずらり





中に入ると、天井からの照明はそれほど明るくはありません
至る所にこのような行灯がありますが、もちろん、この行灯も京指物です

この形は折り紙をイメージしているそうです




すぐに「聚楽の間」です
ロビーとして位置付けされる空間だそうですが、こちらに置かれている椅子、テーブルも京指物という技能を用いているとか








「夕映えの間」
大臣会合などの会議、晩餐会の待合として使用されるそうです

綴れ織の技法を用いた織物が東西の壁面を飾っています

京都の東にそびえる比叡山を月が照らす様を描いた「比叡月映」




京都の西に連なる愛宕山に夕日が沈む様を描いた「愛宕夕照」



どちらも縦2.3メートル、横8.6メートルの大きな織物なのです!
遠目からではわかりませんが、近づいてみるとその細かな織に驚きます

「愛宕夕照」を作る際の下絵と織色見本がありました





すごいですね〜、微妙な色の変化を出すのに織糸をその都度その都度変えていくのですね
一体どれだけの時間がかかったのか、想像できません


漆に螺鈿細工のチェストとでも言うのでしょうか、顔が映るぐらいピカピカです





「藤の間」

洋食の晩餐会や歓迎式典の会場として使用される、京都迎賓館では最も大きな部屋だそうです

このようなテーブルセッティングをするようです(^_^)



「藤の間」の由来ともなる壁面を飾る織物



写真ではなかなかその大きさが伝わらないのが残念ですが、縦3.1メートル、横16.6メートルの綴れ織の織物です
あまりに大きすぎて、全体を視野に収めるのが難しいです

藤の幹のまわりには39種類の花が描かれています
もちろん、どれも日本の花です(^_^)



足元の絨毯の模様は壁面を飾る大きな藤の花の花弁がヒラヒラと舞い落ちてきた様を表しているそうです
素敵です



「藤の間」にも飾り棚があります
藤の花を模した漆塗りです



この「藤の間」から一度バックヤードに入ります
普段は公開されていない厨房もちらっと見学



当然ですが、ピッカピカです



ここまで見学して、かなり圧倒されましたが、次の部屋が圧巻です

「桐の間」

和食をを提供する「和の晩餐室」で、24名までの会食が可能で、京料理でおもてなしをする部屋です
52畳の和室です



このように長いテーブルがあるのですね〜!(◎_◎;)
長さ12メートルの一枚板
総漆仕上げです
漆の仕上げで最後は職人さんが自分の手で磨きあげるそうですが、
なんと摩擦で火傷をしたそうです



海外からの賓客を招くわけですから、和室とはいえ、正座は無理です
足がちゃんと伸ばせるように、掘りごたつのようなしつらえになっています

また、座椅子も漆、肘掛も漆
全てが漆塗りです





座椅子背もたれの裏側や釘隠に「五七の桐」紋が使われています

私は知らなかったのですが、もともと桐紋は天皇家が使っていた紋章ですが、
明治時代の政府が桐紋を使い出し、日本国政府の紋章として使用されるようになったそうです


この和室から見える庭園



庇が長いのは、背の高い外国の賓客の方が庭を見るとき、庇が長い方が庭の奥行きをより深く感じるようにする工夫だそうです

なるほど、そう言われると、庇が長い方が奥深く見えますね〜


「廊橋」

東西の建物をつなぐ橋です



廊橋の中央から見た池





大変りっぱな鯉がたくさん泳いでいますが、こちらの鯉は中越大地震の際に、被害を受けた山古志村で養殖していた鯉を買い取ったそうです

本当に大きな綺麗な鯉がたくさん優雅に泳いでいました

「和船」



「廊橋」を渡ったところに和船乗り場があります
さきほどの池を時計回りに回遊する船で、ブータン国王が来日した際、乗られたそうです

ガイドツアーはこの和船乗り場で終了です
時計を見ると、きっちり60分経っていました

「歴史的・文化的側面も含めた幅広い対日理解を醸成するため、歴史的・文化的資産の蓄積が大きい京都の地に建設された」
京都迎賓館

館内のしつらえ、調度品など決して他では見ることのできないものばかりです
日本人である私たちでさえ、「へぇ〜!」と、驚きとため息が出るものばかり

一度は見ておく価値はあると思います

2016年から東京の赤坂離宮迎賓館と共に、年間通しての公開日がかなり増えていますので、
チャンスがあれば是非訪れてみてほしいと思います


最後に正門です



この正門から入れるのは、国が招く賓客だけなのだそうです






















コメント
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