絹糸のしらべ

一絃の琴、きもの、文学etc…日本人のDNAが目を覚ます・・・

何を読んでいるか

2007年11月03日 01時36分07秒 | Weblog
いまうちの子は「水滸伝」に夢中で全10巻もうじき読み終わるようで。
私も少しは読む。。。以前は女流が大嫌いだったが最近よく読むようになりました。
またまた桐野夏生、「残虐記」これすごい本ですよ。
内容もセンセーショナルな事件を題材にしてますが
そういうことではなく何かこの作者のえもいわれぬ本心というか
それが強く伝わってくるような気がして一気に読んでしまった。
この人の他の長編よりずっとずっと作り物でない(フィクションだけど)
嘘のお話を書かずにはいられないもの書きの性(さが)が切なく
胸に迫ってくるのがいいですね。
ああ、そうなんだ、この人はだから小説を書いているんだねって
お話なんだけど作り話じゃあない、不思議な身の上話のような、、、

最近内藤洋子さんのエッセイを読んでいて思いました。
桐野夏生の場合は小説だからいいけど、内藤さんのように
身の回りのことばかり書いていると、どうしても自分の関係者の実態を
書くことになるでしょう、、、そうすると否が応でも相手のプライバシーの
端っこを頂戴することになりますね。それってどうなのかな?
書かれた相手はどう思うのか?よく書かれても悪く書かれちゃもっといやだけど。
書いたものをまた知り合いたちは読んで、「ふーん、こんなふうに思ってたのか」
みたいな、そういうのって堪えられるのかな?
変だけど、そんなことをふと思いました。
読んだエッセイは「女のモノサシ」内藤洋子著。
なかなか面白かったけど、あんまり自分の周りの人のこと
書かないほうがいいと思いますよ、内藤さん。
(って友だちじゃあありません)