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ロシア連邦の政治体制、法制度等からみた非民主化の実態:新たな連邦体制崩壊の危機はあるのか!(その3完)

2022-09-03 18:12:04 | 独裁国家問題

7.ウクライナ外務省 2022.7.22リリース「Key Q&A on Russia's Agression」

ウクライナ政府声明「 Key Q&A on Russia's Agression」を 仮訳する。

(1) ウクライナに対するロシアの侵略は、いつ、どのように始まったのか?

ウクライナに対するロシアの計画的な武力攻撃は、2014 年 2 月 20 日、ウクライナの領土の一部であるクリミア半島を占領するためのロシア軍の軍事作戦で始まった。

クリミア自治共和国(Autonomous Republic of Crimea)とセヴァストポリ市(city of Sevastopol)の一時的な占領を実行した後、クレムリンは次の段階、つまりウクライナのドンバス(Ukrainian Donbas)での戦争に移行した。ロシアの特殊部隊およびロシア連邦のその他の武装組織の部隊、「休暇中」のロシア兵、および軍事顧問が、ウクライナのドネツク(Donetsk)およびルハーンシク地方(Luhansk regions)の特定の地域で、地方の権力機関、警察署、ウクライナの軍事施設を押収した.

ミンスク合意(Minsk agreements)(注9)と「ノルマンディー形式」の合意(agreements in the "Normandy format")は、OSCE (注10)、およびドイツとフランスの仲介を通じて、平和的解決と、それによって作成された準国家機関に「特別な地位」を付与することで戦争を終わらせることを目的とした努力は、最初の日からロシアによって履行されなかった。

ウクライナに対する武力攻撃を開始することにより、ロシアは、国際法の基本的な規範と原則、多数の二国間および多国間の条約と協定に違反した。

国際社会の共同の政治的および外交的努力は、侵略者に対抗する重要な要素となった。国際機関の枠組み内および二国間レベルで、国際的に認められた国境内でのウクライナの領土保全を支持する多数の文書と決定が採択された。

ロシア連邦を強制的に交渉のテーブルに着かせることを目的とした政治的および経済的制裁は、占領国に対する圧力の最も効果的なツールになった。同時に、世界は、ロシア連邦側の政治的および外交的手段によって武力紛争を解決したいという真の願望を見たことがない。

(2) 2022 年 2 月 24 日に何が起きか?

2021 年 11 月以来、ロシア連邦は、ウクライナを攻撃する意図がないことを保証しながら、ロシア側とベラルーシ側の両方で、ウクライナとの国境に積極的に軍隊を増強してきた。

2022 年 2 月 21 日、ロシアは、ウクライナのドネツクおよびルハーンシク地域の特定の地域で作成されたテロ組織「ルハンスク人民共和国」および「ドネツク人民共和国」を公式に「国家」として「承認」した。(注11)

2022 年 2 月 24 日、ロシア連邦大統領は、いわゆる「ウクライナの非武装化と非ナチ化」を実行するという名目で、いわゆる「特別軍事作戦」の開始を発表しました。その後、午前4時頃、ロシア軍はロシア連邦側、ベラルーシ側、一時的に占領されたクリミア半島からウクライナ全土でミサイル攻撃が行われた。

ウクライナの防衛部門は、最前線全体に沿って占領者を撃退することで対応した。ウクライナ軍、領土防衛軍、およびウクライナ市民からの積極的な抵抗は、ロシアの占領者に多大な損失をもたらし、「電撃戦」を実行し、キエフと主要都市を占領し、ウクライナの権力を変えるというクレムリンの計画を混乱させた。

ロシアによるウクライナに対する大規模な武力攻撃には約 33 万人が関与しており、このうちこの地域のロシア軍グループの数は、大隊戦術グループおよびその他の編成の軍人で最大 15 万人である。空と海の要素を考慮すると、侵略者の部隊のグループには最大22万人の軍人がいる。さらに、8万人を超える軍事部隊および敵の動員予備軍の部隊、戦闘軍システム - 最大 7,000 人、国家警備隊の連邦軍 - 最大 18,000 人、および民間軍事会社 - 最大8,000 人が参加した。

侵略の初日以来、ロシアは戦争のルールと国際法に違反し、大規模な戦争犯罪と人道に対する罪を犯し、民間人を殺害し、インフラを破壊し、住民を国外追放している。ロシア当局は活発な情報戦を実施し、プロパガンダを使用している。

ロシアは一時的にウクライナの領土の約 20% を占領し、保持している。

(3) ヨーロッパと世界の安全保障に対するロシア連邦の対ウクライナ戦争の影響と結果

ウクライナに対するロシアの戦争は、地域的なものではなく、文明の紛争です。 民主的なウクライナは、ロシアの新植民地主義に対する独立のための戦争を繰り広げている。ロシアの新植民地主義は、独立したウクライナ国家の存在権を拒否する独裁政権によって体現されている。 ウクライナは、自由民主主義世界全体を、法の支配に基づく既存の世界秩序の修正主義の試みから保護している。 他方、ロシアは力の原則を適用することによって力のバランスを変えようとしている。

ロシアの人種差別主義(Russian racism)は、ドイツのナチズムの生まれ変わりである。すなわち、他国に対する優越性という帝国主義イデオロギーを利用している。ロシアでは、平和主義のスローガンが禁止され、軍隊と戦争のカルトが育まれている。

クレムリンの軍事的およびハイブリッドな取り組みの主な目標は、東ヨーロッパでの独自の影響範囲を回復することだけでなく、西側世界の多国間機関、主にEUとNATOの団結を破壊し、弱体化させ、信用を傷つけることでもある。ロシアによるウクライナに対する本格的な敵対行為の開始の正式な正当化として使用されたのは、言及された構造への統合の方向へのウクライナの動きであった。

ロシアによるウクライナに対する本格的な敵対行為の開始の正式な正当化として使用されたのは、言及された構造への統合の方向へのウクライナの動きであった。

ロシアは、冷戦での敗北に対する西側諸国への復讐という目標を達成するために、核恐喝を使用して、バルト黒海地域の国々に対する攻撃的な政策を継続している。ロシアは国連安全保障理事会(UN Security Council: SC)の常任理事国であるため、ウクライナに対する攻撃は、SC の 1 つの常任理事国が自らの利益のために拒否権を行使できる場合、この構造の活動の基本的な基盤を破壊する。国連は、否定的なシナリオを防ぐために、組織的な改革を緊急に必要としている。

ロシアのウクライナ侵攻は、世界の物流チェーンを不安定にした。軍事作戦、輸送および農業インフラへの砲撃、ウクライナの黒海港に対するロシアの進行中の封鎖の結果は、アジアおよびアフリカ諸国に政治的不安定を引き起こす可能性があり、世界の世界的な食糧危機を脅かしている。ウクライナは世界の穀倉地帯の 1 つであり、小麦、トウモロコシ、ヒマワリ油の主要な生産国および輸出国である。

(4) 戦争中および戦争後のウクライナの目標

ウクライナは、すべての占領地域の完全な解放、ドネツク(Donetsk)とルハーンシク(Luhansk)地方の一部、クリミア自治共和国、2014 年に占領されたセヴァストポリ市(Sevastopol)を含む、国際的に認められた国境における主権と領土保全の回復に努めている。

ロシアは、ウクライナに引き起こされた大量破壊に対する補償を支払わなければならない。つまり戦争犯罪者は責任を問われなければならない。

ウクライナは、明確かつ効果的な国際的な安全保証を受けるべきである。ロシアは、将来の武力侵略能力を奪われなければならない。

ウクライナは、難民と国内避難民が、ロシアの軍事侵略のために強制退去させられた地域に自発的に帰還するための条件を作成している。

この戦後、ウクライナは改革を経て、ウクライナ憲法で定められた正会員として、欧州およびユーロ大西洋諸国の機関に参加する予定である。

8.ロシアの新しい軍事ドクトリン

 米国ワシントンD.C.に本部を置くArm Control Associationが以下のレポートを公表した。わが国ではほとんど報じられていない内容であり、概要部のみ仮訳する。なお、参考まで本文の目次のみ最後にあげる。

 2022年4月21日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、1993年に発行されたドクトリンに取って代わり、1月に発表された新しいロシアの国家安全保障概念で概説された軍事政策を詳しく説明することを目的とした新しい軍事ドクトリンに署名した。ロシアが言うドクトリンは「本質的に防御的」であり、ロシアの政治と国際関係の両方における現在の「過渡期」のために設計されていると述べている。

 新しい軍事ドクトリンは、現代戦争の性質と原因、ロシアが直面している内外の軍事的脅威、ロシア軍の組織と資金調達、ロシアの武力行使を管理する原則など、幅広いトピックに取り組んでいる。また軍備管理条約の実施、ロシア国内の「違法な武装組織」による脅威、国際制裁の効果的な賦課など、技術、政治、社会、経済の各分野における特定の軍事関連問題にも取り組んでいる。

 新しいドクトリンは、それが補完することを意図している安全保障の概念に沿って、1997 年に発行された国家安全保障の概念で述べられたものよりも、ロシアの核兵器使用の閾値(しきい値)を引き下げるように思われる。すなわち、核兵器は「ロシア連邦の存在に対する脅威の場合にのみ」という内容から、新しいドクトリンは、「ロシア連邦の国家安全保障にとって重大な状況で通常兵器を使用した大規模な侵略に対応して」核兵器の使用を許可している。また、ロシアはすべての「大量破壊兵器」攻撃に対応するために核兵器を使用する「権利を留保する」ことを初めて明確に述べている。

 さらに、このドクトリンは、ロシアが非核兵器国に対して消極的な安全保障を保証することを再確認し、ロシアが核の傘を同盟国にまで拡大することを繰り返し表明している。

 以下は、Nezavisimaya Gazeta(注12)の 4 月 22 日号にロシア語で掲載され、米国外国放送情報サービス (FBIS) によって翻訳されたドクトリンの全文である。読者は、括弧で囲まれた語句は元のテキストの一部であり、括弧で囲まれたものは FBIS によって挿入された説明であることに注意されたい。

*        *         *        *       *         *          *        *         *

 ロシア連邦軍事ドクトリン(以下、「軍事ドクトリン」という)は、ロシア連邦の軍事的安全を守るための軍事・政治的、軍事・戦略的、軍事・経済的基盤を決定する公式見解(戒律)の総体を構成する。

 軍事ドクトリンは、民主主義国家と混合経済の形成、国家の軍事組織の変革、国際関係システムのダイナミックな変革の過渡期に関する文書である。

 軍事ドクトリンは、ロシア連邦の 1993 年の軍事ドクトリンの基本ガイドラインを作成し、軍事分野に関してロシア連邦の国家安全保障概念の教訓を具体化する。軍事ドクトリンの規定は、ロシア連邦の軍事的安全を守ること、また現代の戦争と武力紛争の内容と性質の体系的な分析、および軍事組織の発展と戦争の技術に関するロシアと外国の経験について現在および長期の任務、客観的な要件、および実際の可能性の科学的に正当化された定義に基づいて、軍事政治情勢の状態の包括的な評価とその発展の戦略的予測に基づいている。

 軍事ドクトリンの法的根拠は、ロシア連邦憲法、ロシア連邦連邦法およびその他の規範的な法的行為、および軍事安全保障の保護に関するロシア連邦の国際条約によって規定されている。

 軍事教義の規定は、軍事政治情勢の変化、軍事的脅威の性質と構成、および国家の軍事組織の組織的発展、発展、および利用の根底にある条件を考慮して、明確化および補足される可能性がある。ロシア連邦大統領の連邦議会への年次メッセージ、ロシア連邦軍およびその他の軍隊、軍事組織、および機関の使用計画に関する指令、およびロシア連邦の軍事的安全を保護する問題に関するその他の文書で肉付けされた。

 軍事ドクトリンの実施は、国と軍の指揮統制の集中化と、さまざまな政治、外交、EC の実施を通じて達成される。

【軍事ドクトリンの目次】

Ⅰ.Military-Political Principles

1.Military-Political Situation

2.The Main Threats to Military Security

3.Safeguarding Military Security

4.The State's Military Organization

5.Leadership of the State's Military Organization

Ⅱ.Military-Strategic Principles

1.Nature of Wars and Armed Conflicts

2.Principles Governing the Use of the Russian Federation Armed Forces and Other Troops

III. Military-Economic Principles

1.Military-Economic Provision for Military Security

2.International Military (Military-Political) and Military-Technical Cooperation

9.2020年の連邦憲法改正および憲法裁判所法の改正

(1) 連邦憲法の改正

第1項で述べたとおり、2020年の連邦憲法の改正は大統領の特権化、国際的に見た孤立政策、精神論が目立つ。

 ところで、ロシア内の憲法研究者はこの問題をどのように見ているのか。

 ロシアのサンクトペテルブルク国立大学の憲法学部教授、憲法学部部長、法学部長であるセルゲイ・ベロフ(Sergei Belov)教授のブログを国際的な比較法専門サイトで読んだ。

Sergei Belov教授

 以下でそのブログを引用、仮訳する。

 ロシア連邦憲法は、ソビエト体制の廃止後に実施された民主的改革の一環として、1993年に採択された。この新憲法は、欧米立憲主義の基準と原則をロシアの政府制度に移植することを目的としていた。憲法制度と権利章典の基礎は、通常、西側型の民主国家の基準を満たすことになっているが(ソビエト憲法のいくつかの基礎はあるが)、連邦憲法によって確立された政府制度は「大統領的」であるとレッテルを貼られた。すなわち、大統領は国家元首の地位を維持し、政府のすべての部門を超えて立つと同時に、内閣を任命し、支配するものであった。

 小規模な改正はさておき、連邦憲法は採択以来、主に2008年と2014年の2回に改正された。2008年の改正は、(1)大統領の任期制限を4年から6年に延長し、連邦議会下院(州下院)の代表の任期を4年から5年に延長した。また、(2)政府に年次報告書を議会に提出することを義務付けた。2014年の改正は、(1)司法の構造に関するもので、高等裁判所(州商事裁判所の制度における最高裁判例)を廃止し、(2)最終上訴管轄裁判権を最高裁判所に移管した。憲法の単なる「更新」として描かれているが、その範囲と幅のために、2020年の憲法改正はそれ以上のものである。この記事では、その範囲を説明し、批評家によって提起された異議のいくつかについて議論する。

  2018年10月、憲法改正の必要性についての議論が再び公の場で喚起された。政府の公式日刊新聞(官報)(Rossiiskaia gazeta)に掲載された記事で、ロシア憲法裁判所のヴァレリー・ドミートリエヴィチ・ゾルキン(Valery Dmitrievich Zorkin)長官は、憲法のいくつかの欠点と、それを正す必要性に言及した。ゾルキン長官によれば、政府制度は行政府に有利に不適切に不均衡であり、政府と大統領の間の権限の分配は明確ではなく、地方自治の立場(州当局からの独立性に関する)も明確ではなかった。

Valery Dmitrievich Zorkin長官

 ゾルキン長官は「目標指向で分離した」(tochechnye)憲法改正を提唱した。同年、ドミトリー・メドベージェフ首相が憲法改正の必要性に言及し、2019年を通じて何度か連邦議会下院議長のヴャチェスラフ・ヴォロディン(Вячеслав Викторович Володин:Vyacheslav Viktorovich Volodin)もその意味で発言した。ヴォロディン議長は、大統領が内閣の長を任命することに同意することを超えて、政府を結成し、支配するために国家下院の権限を拡大することを提案した。

Vyacheslav Viktorovich Volodin 議長

 これらすべての注釈は、いかなる法的結果ももたらさなかった。しかし、2020年1月15日に状況が変わった。連邦議会への年次大統領メッセージで、大統領は以下の7つの点で憲法を改正する必要性を宣言した。(注13)

第一に、国際法と国際機関の決定は、ロシア憲法よりも優先されるべきではなく、ロシア憲法と矛盾しなければ、ロシアで執行される可能性がある。これは、ロシア当局(すなわち憲法裁判所)が、ロシアが国際裁判所の判決を執行するか、これを拒否するかを決定する必要があることを意味する。

第二に、ロシア当局は多くの要件と制限を満たさなければならない - すなわち、外国で居住許可証や市民権を持っていないこと。この点の中で、ウラジーミル・プーチンは、極めて曖昧で謎めいたフレーズを発音した:「私は、一人の人物がロシア連邦大統領のポストを2期以上連続して保持することはできないという憲法上の規定を人々が議論していることを知っている。私はこれを原則の問題とは考えていないが、それでも私はこの見解を支持し、共有する。後にこの点が最も議論された問題となった。

第三に、公的な政府の統一という新しい原則は、この二つの間の分裂ではなく、地方自治と国家を統一する憲法に現れるべきである。同じ点でプーチン大統領は、憲法が社会保障措置として最低限の生活以上に最低賃金を保障すべきであるという提案を述べた。

第四に、大統領は、地方知事の役割を強化する必要性に言及し、国務院(主に地域知事によって形成された審議機関)を憲法の法文に含めることを提案した。

第五に、連邦議会下院(Duma)は同意する権限を持つべきであり、首相と内閣のすべてのメンバーを任命する権限を持つべきであるが、「ロシアは大統領共和国の地位を維持しなければならない」が、大統領は政府の政策の目標を定義し、政府のすべてのメンバーを解任する権限を維持すべきである。

第六に、大統領は、上院(連邦評議会)との協議の後、治安機関の長を任命すべきである。

第七に、連邦議会は、大統領、憲法および最高裁判所の裁判官からの提案に基づいて、裁判官の名誉と尊厳を毀損する不正行為が発生した場合に、却下する権限を持つべきである。憲法裁判所は、連続した憲法審査のみの権限を有していたが、連邦議会が採択した法律の合憲性を、国家元首が署名する前に(大統領の要請に応じて)審査する権限を持たなければならない。

 これらの改正案の正当化は、それらを憲法の更新または「近代化」として描くことに焦点を当てた。ロシアの法文化は、司法解釈よりも法改正を通じて法律文書を更新することを強く支持している。ロシアの弁護士と一般市民は、解釈や「憲法の変遷」(ゲオルク・イェリネクの下でのVerfassungswandlung)(注14)による法発展よりも、「憲法改正」(ゲオルク・イェリネクによって分類されたVerfassungsänderung)(注15)による、すなわち法律行為の法文の修正による規制の確実性を好む。

清宮四郎著「憲法Ⅰ」有斐閣 (法律学全集3)312頁参照。

 このアプローチは、憲法のテキストに実質的な社会的変化を含める必要性を前提としている。したがって、この見解によれば、1993年以降、ロシア社会、その政治システム、社会的優先事項、価値観の両方が進化したように見え、この進化は憲法に反映される必要があった。ロシアの文脈でのこの法の「近代化」は、現在のロシアの特定の社会基準のアイデアと原則の探求を意味し、そのほとんどは保守的である。ロシアは、少なくとも公式の政治的修辞学では、個人主義や自由主義の代わりに、伝統的な家族、社会的連帯と責任の概念など、伝統的で正統的な価値観の守護者に取って代わろうとしている。

 ロシアの多くの弁護士や一般の人々にとって、憲法の改正は確実な問題であり、法的規定はテキストで明示的に表現された場合にのみ明確であり、司法判断のような解釈的な情報源では十分に明確ではない。社会主義の伝統は、あらゆる「社会発展の段階」で憲法を改正することを要求した。ソビエト時代には、これは20〜40年(1918年、1936年、1977年)ごとに新しい憲法の採択につながった。しかし、2020年の改正案は新憲法の採択を伴わなかった。多くの当局者は、基本的な原則、アイデア、価値観は手つかずのままであり、改正案は憲法を「更新」しているだけであるというウラジーミル・プーチンのテーゼを繰り返した。

 野党の法律専門家は、このような正式な憲法改正の考えを批判し、そのほとんどは不必要であると主張した。法律の発展を反映したこれらの改正案は、法律レベルにとどまる可能性がある。価値観、宣言、政策は、法的文書、特に憲法に現れるべきではない。彼らの見解では、必要なすべての規制は、解釈を通じて憲法から抽出することができる。

 提案された修正案の共通の目的はほとんど見つからなかった。1月に大統領が宣言した7つの立場は、社会保障政策から連邦構造、政府の形態、憲法審査の設計、司法まで、30以上の修正案に翻訳された。

 憲法改正の手続きを規制する連邦法は、憲法改正法案を特定の問題に限定することを要求している(第2条(2))。批評家によると、提案された修正案はあまりにも多くの異なる主題に関係しており、いくつかの法案に分割し、別々に議論し、採択する必要があった。改正案に盛り込まれた問題の中には、憲法の原則と価値の改訂、確立された社会的保証、公権力の組織化を規制するものもあった。

 これらすべての変更を完全に議論し、投票することは、社会的保証を支持するが政治システムの変化に反対する人々がジレンマに置かれるため、彼らの採用のための公正で適切な方法ではなかった。

 この批評に対する返答は明白ではなかった。すべての改正案を一緒に検討することを支持する唯一のアイデアは、上記の1993年以来、ロシアの社会と政治に起こった実質的な変化である。憲法改正サポーターは、今日の多くの問題において、社会の理想と価値観は、30年前の社会基準や考え方とは異なると考えた。いくつかの問題では、彼らはまた、改正案が現代の法律を憲法に組み込むことを検討し、新しい規制がそこに反映されるべきであると主張した。

 以降の記事では、これらの改正案の手続き的および実質的な詳細の両方に焦点を当てようとしたが、これは理論的および実際的観点から最も興味深いものであり、プロの弁護士と社会の両方で議論を引き起こした。

(2)ロシア連邦の 憲法裁判所法の改正(注16)

「憲法裁判所法」は全 115 か条から成る憲法的法律である。6 つの部(Раздел)に分けられ、それぞれ「ロシア連邦の憲法裁判所の組織と裁判官の地位」(第 1 部)、「ロシア連邦の憲法裁判所における手続の一般規則」(第 2 部)、「特定のカテゴリの事件に関するロシア連邦の憲法裁判所における訴訟の特殊性」(第 3 部)、「重要な規定」(第 4 部)、「経過規定」(第5 部)、「当憲法的法律の施行」(第 6 部)を定める。憲法裁判所の地位や権限は憲法的法律

で定められているために、一般的な法律ではそれらを改めることはできず、憲法的法律による改正が必要になる。

 本ブログでは、同法の詳細の解析は行わないが、この法律の基本構成を理解する意味で条文名のみ挙げる。

 ロシアの民間法律ニュースサイトConsultantPlusシステム(原文:露語)から以下を引用し、仮訳する。なお、ロシア語に自信のある読者はロシア政府の公式日刊紙・官報“Rossiyskaya Gazeta”(https://rg.ru/documents/2020/11/11/ks-dok.html)にも挑戦されたい。

*1994 年 7 月 21 日の連邦憲法第 1-FKZ 号 (2021 年 7 月 1 日に改正) に基づく「ロシア連邦憲法裁判所法」 (改正および補足、2021 年 12 月 1 日から有効)、1994 年 7 月 21 日 N 1-FKZ

ロシア連邦 連邦憲法に基づくロシア連邦憲法裁判所法

1994 年 6 月 24 日ロシア連邦下院(Duma) 採択済み

1994 年 7 月 12 日ロシア連邦国家院 承認済み

第一節 ロシア連邦憲法裁判所の組織と裁判官の地位

第 1 章 総則

第 1 条 ロシア連邦憲法裁判所は憲法上の最高司法機関

第 2 条 ロシア連邦憲法裁判所に関する立法

第 3 条 ロシア連邦憲法裁判所の権限

第4条 第4条ロシア連邦憲法裁判所の構成、設立手続きおよび任期

第5条 ロシア連邦憲法裁判所の活動の基本原則

第6条 ロシア連邦憲法裁判所の判決の拘束力

第 7 条 ロシア連邦憲法裁判所の活動に対する保証

第二章 ロシア連邦憲法裁判所の裁判官の地位

第8条 ロシア連邦憲法裁判所判事のポストのための候補者の要件

第9条 ロシア連邦憲法裁判所判事のポストへの任命手続

第 10 条 ロシア連邦憲法裁判所判事の宣誓

第11条 ロシア連邦憲法裁判所の裁判官の地位と相容れない職業と行為

第 12 条 ロシア連邦憲法裁判所判事の任期

第 13 条 ロシア連邦憲法裁判所の裁判官の独立性の保証

第13.1条。ロシア連邦憲法裁判所の裁判官に資格クラスを割り当てる手順

第 14 条 ロシア連邦憲法裁判所判事の解任不能性

第 15 条 ロシア連邦憲法裁判所の裁判官の免責

第 16 条 ロシア連邦憲法裁判所の裁判官の権利の平等

第 17 条 ロシア連邦憲法裁判所の裁判官の権限の停止

第 18 条 ロシア連邦憲法裁判所の裁判官の権限の終了

第 19 条 ロシア連邦憲法裁判所判事の辞任

第三章 ロシア連邦憲法裁判所の活動の構造と組織

第 20 条 憲法に基づく法的手続きの組織形態

第21条 ロシア連邦憲法裁判所の会期につき検討された問題

第22条 - 2010年3月11日付連邦憲法第7-FKZ号で無効

第23条 ロシア連邦憲法裁判所議長及び副裁判所議長のポストへの任命

第24条 ロシア連邦憲法裁判所議長

第25条 ロシア連邦憲法裁判所議長の職務の一時的な履行

第26条 ロシア連邦憲法裁判所副裁判所長

第27条 2009年6月2日付連邦憲法第2-FKZ号で無効

第28条 ロシア連邦憲法裁判所の手続規則

第二節 ロシア連邦憲法裁判所における手続きの一般規則

第4章 憲法上の法的手続きの原則

第 29 条 独立性

第30条 裁判官の集団審理(事件や質問の検討とそれらに関する意思決定は、ロシア連邦憲法裁判所によって集合的に行われ。この決定は、裁判所の審理で事件の検討に参加した裁判官によってのみ行われる。ロシア連邦憲法裁判所は、少なくとも6人の裁判官が出席して決定を下す権限を有する)

第 31 条 裁判の公開性

第 32条 口頭審理

第 33 条 憲法手続の言語

第 34 条 公判の継続

第 35 条 当事者の競争力と平等

第5章 ロシア連邦憲法裁判所への上訴

第36条 ロシア連邦憲法裁判所における事件の検討の理由と根拠

第 37 条 流通の一般要件

第 38 条 申請書の添付書類

第 39 条 国の義務

第6章 上訴の予備的検討

第 40 条 ロシア連邦憲法裁判所事務局による上訴の検討

第41条 ロシア連邦憲法裁判所裁判官による上訴の予備的検討

第 42 条 審査請求の受理

第 43 条 検討申請の受理の拒絶

第44条 控訴の取り下げ

第七章。ロシア連邦憲法裁判所における事件の審理に関する一般手続規則

第45条 会議の招集

第46条 2010年3月11日付連邦憲法第7-FKZ号で無効

第 47 条 審理のための事件の選任

第 47.1 条 審理なしの事件解決

第48条 事件の集約

第 49条 審理のための準備

第50条 ロシア連邦憲法裁判所の要件

第51条 公聴会の開催通知

第 52 条 訴訟参加者

第 53 条 当事者およびその代表者

第54条 会議の公開

第55条 非公開会議

第56条 事件からの裁判官の解任

第57条 会議のスケジュール

第58条 管理役員

第 59 条 記録

第60条 質問の調査手順

第61条 会期の延期

第 62 条 当事者の説明

第 63 条 専門家の意見

第 64 条 証人の証言

第 65 条 書類の審査

第 66 条 当事者の閉会の辞

第67条 問題の再開

第 68 条 事件の手続の終了

第69条 公聴会の終了

第70条 最終決定のための審査員会議

第8章 ロシア連邦憲法裁判所の決定

第 71 条 決定の種類

第 72 条 決定の採択

第73条2010年3月11日付連邦憲法第7-FKZ号で無効。

第 74 条 決定の要件

第75条 決定書

第76条 裁判官の反対意見

第77条 決定の宣言

第 78 条 決定の公告

第 79 条 決定の法的効力

第80条 ロシア連邦憲法裁判所の決定に関連して、法律およびその他の規範的行為をロシア連邦憲法に沿わせる国家機関および公務員の義務

第 81 条 決定不執行の結果

第 82 条 決定の誤りの訂正

第 83 条 決定の説明

第三節 特定のカテゴリーの事件に関するロシア連邦憲法裁判所の手続の特徴

第9章国家当局の規範的行為とそれらの間の協定のロシア連邦憲法の遵守に関する事例の検討

第84条 ロシア連邦憲法裁判所に上訴する権利

第 85 条 要求の許容性

第86条  検証の範囲

第 87 条 事件の最終決定

第10章 ロシア連邦憲法の遵守に関する事件の検討 ロシア連邦の国際条約のうち、効力を生じていないもの

第 88 条 ロシア連邦憲法裁判所への請求の送付

第89 条 要求の許容性

第90条 検証の範囲

第 91 条 事案の最終決定

第11章 権限に関する紛争に関する事件の検討

第92条 ロシア連邦憲法裁判所に上訴する権利

第 93条 申請の許容性

第94条 検証の範囲

第 95 条 事案の最終決定

第12章 憲法上の権利と自由の侵害の苦情に関する規範的行為の合憲性に関する事例の検討

第96条 ロシア連邦憲法裁判所に上訴する権利

第 97 条 苦情の受理

第 98 条 検討のために不服申立てを受理した結果

第99条 検証の範囲

第 100 条 事件の最終決定

第13章 裁判所の要請による規範行為の合憲性に関する事件の検討

第 101 条 ロシア連邦憲法裁判所への上訴

第 102 条 請求の受理

第 103 条 要請の結果

第104条 第1項ロシア連邦憲法裁判所への要請

第104.1条 ロシア連邦憲法裁判所への要請の送信

第104.2条 リクエストの有効性

第104.3条 試験限界

第104.4条 事件の最終決定

第13 章 外国または国際(州間)裁判所、外国または国際仲裁裁判所(仲裁)の決定の執行の可能性に関する事例の検討

第104.5条 ロシア連邦憲法裁判所への要請の送信

第104.6条 リクエストの有効性

第104.7条 試験限界

第104.8条 事件の最終決定

第14章 ロシア連邦憲法の解釈に関する事例の検討

第 105 条 ロシア連邦憲法裁判所に上訴する権利

第106条 ロシア連邦憲法の拘束力のある解釈

第15章 ロシア連邦大統領またはその権限を行使しなくなったロシア連邦大統領を大逆罪または別の重大な犯罪を犯したとして告発するための確立された手続きの遵守について意見を述べる事件の検討

第 107 条 ロシア連邦憲法裁判所への上訴

第 108 条 要求の許容性

第 109 条 請求及び意見の申出手続

第110条 権力の行使を停止したロシア連邦大統領またはロシア連邦大統領を、大逆罪または別の重大な犯罪の罪で起訴するための確立された手続きの遵守に関する結論

第16章 ロシア連邦の国民投票に提出された問題のロシア連邦憲法との適合性に関する事件の検討

第110.1条 ロシア連邦憲法裁判所への上訴

第110.2条 リクエストの有効性

第110.3条 ロシア連邦憲法裁判所の決定を下す期限

第110.4条 試験限界

第110.5条 事件の最終決定

第17章 法案および未署名または未公開の法律の合憲性の検証に関する事例の検討

第110.6条 ロシア連邦憲法裁判所への要請の送信

第110.7条 リクエストの有効性

第110.8条 リクエストの結果

第110.9条 ロシア連邦憲法裁判所の決定を下す期限

第110.10条 試験限界

第110.11条 事件の最終決定

第110.12条 ロシア連邦憲法裁判所の判決の法的意義

第四節 最終規定

第111条 ロシア連邦憲法裁判所の機構

第112条 2020年9月11日付連邦憲法第5-FKZd号で無効。

第112.1条 情報通信ネットワーク「インターネット」におけるロシア連邦憲法裁判所の公式ウェブサイト

第 113 条 ロシア連邦憲法裁判所の印章

第 114 条 ロシア連邦憲法裁判所の司法権の象徴

第 115 条 ロシア連邦憲法裁判所の所在地

第 五 節 経過規定

この連邦憲法法の発効

******************************************************

(注12) “Nezavisimaya Gazeta” は 1990 年 12 月 21 日に最初に発行された。これは、ソ連崩壊後の初期の最も重要な日刊紙の 1 つであり、モスクワの知識人の意見に近いと見なされていた 。 この紙は1995年に4ヶ月間一時的に閉鎖された。 その後、「ベレゾフスキー・メディア・グループ」の一部となった。

2007年、ベレゾフスキーの政治的および経済的不名誉に続いて、本紙は新しい編集長になったコンスタンチン・レムチュコフと彼の妻エレナに買収された。 買収後、同紙はプーチン政権に対してやや批判的となった。 例えば、中央選挙管理委員会とロシア科学アカデミーに対するクレムリンの統制強化を批判し、2014年にはロシア連邦によるクリミア併合に対して公然と批判した。 それにもかかわらず、Nezavisimaya Gazeta は、Novaya Gazeta や Meduza などの急進的な反対派の出版物よりも、ロシア政府に対してはるかに穏健である。(Wikipediaから抜粋、仮訳した )

(注13)海外立法情報課 大河原 健太郎「 【ロシア】憲法裁判所に関する法改正」 (国立国会図書館 調査及び立法考査局:外国の立法 No.286-2(2021.2))

*2020 年 7 月の憲法改正に伴い、憲法裁判所に関する規定を定めた憲法的法律が改正された。裁判官に関する要件が厳格化され、大統領の意向が反映されやすくなった。

2.「憲法裁判所法」の改正法である 2020 年 11 月 9 日付連邦憲法的法律第 5 号「憲法的法律『ロシア連邦憲法裁判所について』の改正について(「改正法」は 2020 年 11 月 9 日に制定、公布及び施行された。

3 .憲法的法律の改正

(1)裁判官について(改正法第8条、第11条)

(2)違憲立法審査の対象について(改正法第 110.6 条)

(3)大統領の権限について(改正法第 9 条)

上述の、討議段階にある法案への違憲立法審査は、大統領の要請によって行われる。即ち、

大統領の意向で法案の審議を中断させることが容易になった。また、裁判官の任命は大統領の提案に基づいてなされる。裁判所長官の任命についても同様である(改正法第 9 条)。

(注14) Verfassungsänderung:裁判所の解釈によって憲法の内容が変更される結果になったり、議会や政治の慣行によって暗黙のうちに憲法の改正をきたすような現象をいう。

(Jellinek.G: Verfassungsänderung und Verfassungswandlung. 1906)参照。わが国の憲法学者の多くがこの解釈を引用している。例えば、以下の清宮四郎著「憲法Ⅰ」(有斐閣 法律学全集3)312頁参照。

清宮四郎 著「憲法Ⅰ」(有斐閣 法律学全集3)(昭和41年改訂版)312頁

(注15) Verfassungswandlung 「憲法改正」(G.Jellinekによって分類された)

憲法改正とは成典憲法中の条項の修正・削除および追加をなし、あるいは別の条項を設けて、もとの憲法典を増補することによって憲法を意識的に変更を加える行為をいう)

(注16) 海外立法情報課 大河原 健太郎「 【ロシア】憲法裁判所に関する法改正」

*2020 年 7 月の憲法改正に伴い、憲法裁判所に関する規定を定めた憲法的法律が改正された。裁判官に関する要件が厳格化され、大統領の意向が反映されやすくなった。

国立国会図書館 調査及び立法考査局:外国の立法 No.286-2(2021.2)

「憲法裁判所法」であった。この改正法である 2020 年 11 月 9 日付連邦憲法

的法律第 5 号「憲法的法律『ロシア連邦憲法裁判所について』の改正について」5

(以下「改正法」)は 2020 年 11 月 9 日に制定、公布及び施行された。

3 憲法的法律の改正

(1)裁判官について(改正法第8条、第11条)

(2)違憲立法審査の対象について(改正法第 110.6 条)

(3)大統領の権限について(改正法第 9 条)

上述の、討議段階にある法案への違憲立法審査は、大統領の要請によって行われる。即ち、

大統領の意向で法案の審議を中断させることが容易になった。また、裁判官の任命は大統領の提案に基づいてなされる。裁判所長官の任命についても同様である(改正法第 9 条)。

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ロシア連邦の政治体制、法制度等からみた非民主化の実態:新たな連邦体制崩壊の危機はあるのか!(その2)

2022-09-03 15:14:17 | 国家の内部統制

第11条 ロシア連邦軍の一般的な構成

ロシア連邦の軍隊は、ロシア連邦軍の軍隊の種類と種類に含まれる軍事行政、協会、編成、軍事ユニットおよび組織の中央機関と、ロシア連邦軍の軍隊の種類と種類に含まれていない軍隊で構成される。

第11.1条 法人としてのロシア連邦軍の協会、フォーメーションおよび軍事ユニットの部門

1 ロシア連邦軍の協会管理、形成管理および軍事ユニットは、連邦国家機関の形態の法人であり得る。

2 結成された協会の管理、ロシア連邦軍隊の結成された組織又は形成された軍事部隊の管理並びに特定の法人の再編成又は清算に関する法人として設立する決定は、ロシア連邦の国防大臣が行う。

3 ロシア連邦軍の結社、結成又は軍事部隊の改革(解散)の場合には、当該法人の再編成(清算)を行う。

4 ロシア連邦国防大臣が承認した単一のモデル憲章に基づいて、ロシア連邦の軍隊の協会部門、編成部門および軍事ユニットは、法人として行動する。

第12条 軍隊の人員とロシア連邦の軍隊の募集

1 ロシア連邦軍の職員には、ロシア連邦軍の軍人及び文民要員(連邦国家公務員及び被用者)を含む。

2 ロシア連邦軍隊の徴兵は、ロシア連邦の法律に従って行う。

1)軍人 - ロシア連邦市民を治外法権に基づいて兵役に徴用し、ロシア連邦市民(外国人市民)を自発的に兵役に加入させることによって。

2)連邦国公務員。

3)従業員。

3 ロシア連邦軍の文民要員が記入することができる軍事的地位のリスト(参謀が上級将校の軍事的階級を規定する軍事職、連邦国家公務員が交代できる軍事的地位を除く)は、ロシア連邦国防大臣が定める。

4.2012年12月30日付けの連邦法N 288-FZ は、2013年1月1日より有効期限が切れる。

第13条ロシア連邦軍のリーダーシップと管理

1 ロシア連邦軍の指導力は、ロシア連邦大統領(ロシア連邦軍最高司令官)が行使する。

ロシア連邦軍最高司令官は、その権限の範囲内で、ロシア連邦軍、その他の軍隊、軍隊及び機関による執行に必須の命令及び指示をロシア連邦軍最高司令官に発令する。

2 ロシア連邦の軍隊は、ロシア連邦国防省を通じてロシア連邦国防大臣が管理する。

3 ロシア連邦軍の指導及び管理、ロシア連邦軍隊の要員の訓練は、ロシア連邦の国語で行わなければならない。

4 戦時におけるロシア連邦軍の指導及び管理は、連邦憲法法、連邦法、ロシア連邦大統領の規制法規的法律及びロシア連邦の他の規制上の法律行為に従って行われる。

第14条 (2004年6月29日付けの連邦法N 58-FZ)は無効になった。

第15 条。(2004年6月29日付けの連邦法N 58-FZ)は 無効になった。

第16条 ロシア連邦軍の配備

1 ロシア連邦軍隊の結社、組織及び軍事部隊の転位は、防衛の任務及び配備地の社会経済的条件に従って行われる。

2 ロシア連邦国防省に使用のために移転された領域内の軍事部隊及び区画の再配置は、ロシア連邦国防大臣の決定により、また、その形成及びこれ以降、ロシア連邦大統領の決定により行う。

3 ロシア連邦の領域外におけるロシア連邦軍隊の結社、組織及び軍事部隊の配備は、ロシア連邦の国際条約に基づいて許可される。

第17条 その他の部隊、軍事組織および機関

1 他の軍隊、軍隊及び機関の創設(廃止)、活動及び募集並びにそれらの管理は、ロシア連邦憲法、連邦憲法、連邦法、ロシア連邦大統領の規制法及びロシア連邦のその他の規制法に従って行われる。

2.その他の部隊、軍事組織および機関:

1)ロシア連邦の軍隊の使用計画、防衛目的のためのロシア連邦領土の運用装備計画、国家軍備計画および軍産複合体の開発に参加すること。

2) ロシア連邦軍隊と共に、ロシア連邦軍隊使用計画に従い、ロシア連邦に対する侵略を撃退することに参加すること。

3)防衛を目的とするロシア連邦軍との共同行動の準備を組織すること。

4)兵役のためのロシア連邦市民の準備に参加する。

5)ロシア連邦の領域の運用装備及び防衛目的の通信の準備のための措置の実施を確保する。

6)ロシア連邦軍との共同作戦訓練および動員訓練に関与していること。

7)ロシア連邦大統領の連邦憲法法、連邦法および規制法に従って、防衛の分野で他の任務を遂行する。

3 防衛の分野における任務を遂行するための他の軍隊、軍事組織及び機関の活動の調整並びに他の軍隊及び軍事組織の建設及び開発の調整の問題は、ロシア連邦大統領が定める。

第17.1条 ロシア連邦軍、その他の軍隊、軍事組織および機関への医療支援

1 ロシア連邦の軍隊、その他の軍隊、軍隊及び機関の医療支援は、この連邦法、他の連邦法及びロシア連邦の他の規制上の法的行為に従って行われる。

2 ロシア連邦国防省は、全ロシアの基本(部門別)公共サービスのリスト(分類子)、国家及び地方自治体のサービスの全ロシア基本(セクター別)リスト(分類器)に含まれない公共サービスの連邦リスト(分類器)及びロシア連邦軍の医療支援を目的としてロシア連邦の規制法によって規定される工事、その他 防衛の分野での軍隊、軍事編隊および身体、軍事(戦闘)作戦の実施、戦闘(訓練戦闘)、サービス戦闘(運用サービス)タスクの実行。

3 ロシア連邦軍の医療(軍医)部隊、その他の軍隊、軍事組織及び機関(医療ポイント、船舶医療サービス、医療小隊、医療会社、医療分遣隊、特別医療分遣隊、病院船、移動医療団体)は、免許を付与せずにその活動を行うものとする。

4 ロシア連邦軍の医療(軍医)部隊、その他の軍隊、軍隊及び恒久的配備の場所における軍隊の軍人に対する医療援助は、ロシア連邦政府が設立した軍人のための医療を組織するための手続に従い、国家政策の策定及び実施のための機能を果たす承認された連邦執行機関に従って提供されなければならない。 医療分野における規制および法的規制、医療の提供のための手続き、指定された連邦執行機関によって承認された医療の基準を考慮に入れる。

5 ロシア連邦軍の医療(軍事医療)部隊、他の軍隊、軍事組織および機関における医療組織の特徴は、ロシア連邦国防省、他の軍隊、軍事組織および機関の管理の分野で認可された連邦執行機関(機関)によって設立されるものとする。

6 ロシア連邦国防省は、ロシア連邦軍の医療(軍医)組織、部隊及び医療(軍医)部隊、その他の軍隊、軍事組織及び機関の職員による医療の提供のための事例及び手続を定める。

1) 軍人が本条第2項に定める条件の下で任務を遂行する場合に、これらの組織、部隊及び区画の恒久的な配備場所の外に

2)これらの組織、部隊、および細分化をロシア連邦の領土外に展開する場合(ロシア連邦に登録されていない医薬品および医療機器の使用手順を含む)。

7.ロシア連邦国防省の指示により開発された医薬品及び医療機器の流通の特徴、他の部隊の管理の分野で認可された連邦執行機関(機関)、軍事組織及び戦時中の使用を意図した機関、軍事(戦闘)作戦の実施、軍隊による防衛分野における戦闘(訓練戦闘)、サービス戦闘(運用サービス)任務の実施 ロシア連邦政府並びに武器、兵器及び軍事装備並びに有害な化学的、生物学的及び放射線的要因の影響に起因する疾病及び負傷の診断、予防及び治療のために使用される他の軍隊、軍事組織及び身体は、ロシア連邦政府が設立する。

8 ロシア連邦軍、他の軍隊、戦時中の軍隊、軍事組織および身体の軍人への応急処置、軍事(戦闘)作戦の実施、防衛分野における戦闘(訓練戦闘)、サービス戦闘(作戦-サービス)任務を遂行する前に、医療(軍事医療)組織、部隊および医療(軍事医療)ユニットの医療専門家、ならびに犠牲者自身(自助)または 近隣の人(相互扶助)。

9 応急処置が提供される条件のリスト、その提供のための規則、応急処置キット、バッグおよび医療機器のセットを装備するための基準は、ロシア連邦国防省によって開発され、承認されなければならない。他の部隊、軍事組織および機関の管理の分野で認可された連邦執行機関(機関)は、応急処置キット、バッグおよび医療機器セットを装備する機能を確立することができる。

10 訓練プログラムを含む応急処置を提供するための措置を実施するための医療(軍医)組織、部隊及び医療(軍医)部隊の軍人及び医療専門家の訓練を組織するための手続は、ロシア連邦国防省、他の軍隊、軍事編隊及び機関の管理の分野において認可された連邦執行機関(機関)によって開発され、承認されなければならない。

第V節 戦争状態、戒厳令、動員、民間防衛、領土の防衛

第18条 交戦性

1 戦争状態は、他の国家又は国家集団によるロシア連邦に対する武力攻撃の際、並びにロシア連邦の国際条約を遵守する必要がある場合には、連邦法により宣戦布告される。

2 戦争状態の宣言又は敵対行為の実際の勃発の瞬間から、敵対行為の停止の宣言の瞬間から満了するが、実際の停止の前には満了しない戦争の時が来る。

第19条 戒厳令

1 戒厳令の導入及び廃止並びに戒厳令の体制の根拠及び手続は、ロシア連邦憲法及び連邦憲法法に定める。

2 ロシア連邦の軍隊、その他の軍隊、軍隊及び機関は、戒厳令の期間中、一般に認められた国際法及びロシア連邦の国際条約の原則及び規範、連邦憲法法、連邦法、ロシア連邦大統領の規制法行為並びにロシア連邦のその他の規制上の法律行為に従って適用される。

第20条 動員

動員の準備と動員の手順は、連邦法、ロシア連邦大統領の規制法行為、およびロシア連邦の他の規制法行為によって決定される。

第21条 民間防衛

民間防衛の任務、組織及び行為は、連邦法に従って決定される。

第22条 領土防衛

1.領土防衛 - 戒厳令の期間中に、軍隊、重要な国家および特殊施設、住民の生命活動を保証する施設、輸送、通信および通信の機能、エネルギー施設、人々の生命および健康および環境に対する危険を増大させる物体、外国の妨害行為および偵察組織と戦うために、および防衛するためにとられた措置のシステムをいう。 これらの施設の機能およびロシア連邦軍、他の軍隊、軍事組織、機関および戦時中に作成された特殊編隊の使用に有利な条件を作り出すために、それらの破壊活動、偵察およびテロ活動の結果を特定、防止、抑圧、最小限に抑え、および(または)排除するための違法な武装組織を排除する。

2 領土防衛は、戒厳令の期間中に適用される措置を考慮に入れつつ、戒厳令が導入されているロシア連邦の領域又はその個々の地域において行われる。

3 領土防衛の組織、配備及び実施のための手続、軍事管理機関の機能、他の部隊の管理の分野において認可された機関、戦時中に創設された軍事組織、機関及び特別編成、連邦執行機関及びその領土機関、ロシア連邦臣民の執行機関、領土防衛の分野における地方自治機関及び組織は、 ロシア連邦の領土防衛に関する規則を定める。

4 ロシア連邦の構成機関において、戒厳令が導入された地域(領域の一部)において、戒厳令が導入された地域の市町村においては、ロシア連邦大統領が定める方法により戒厳令が発令された日から、省庁間調整機関(以下「領土防衛本部」という。

5 領土防衛本部の活動は、連邦法、ロシア連邦の他の規制法行為、並びにロシア連邦の構成主体の規制法行為及び防衛の分野における連邦法を実施する目的で採択された地方の法律によって規制される。

6 領土防衛本部の長は、ロシア連邦の構成機関の最高幹部(ロシア連邦の構成主体の国家権力の最高執行機関の長)、地方行政(自治体の行政機関および行政機関)を率いる地方自治の職員で、連邦法およびその他の規制法によって割り当てられた連邦法およびその他の規制法規法の実施に個人的に責任を負うものとする。 ロシア連邦は領土防衛の分野で責任を負っている。

7 領土防衛司令部の任務は、次のとおりとする。

1)ロシア連邦の対応する主体の領土における領土防衛のための措置を実施する機関、組織および組織の共同行動の調整を確保する。

2)領土防衛に関する措置と、戒厳令、動員措置、市民防衛措置及びテロ対策を確保するための措置とが、ロシア連邦の対応する主体の領域において実施される、地方自治体の組織と整合することを確保する。

8 領土防衛司令部は、次に掲げる基本的権限を行使する。

1)ロシア連邦の対応する主題の規制法行為草案、領土防衛に関する措置の実施に関する関連自治体の地方自治体の法律行為草案を策定する。

2)ロシア連邦の対応する主体の領土における領土防衛のための措置の実施を確保する。

3)ロシア連邦の対応する主体、対応する地方自治体の行政当局による領土防衛措置の実施のために作成された軍隊の状態と手段を管理する。

9 領土防衛本部は、ロシア連邦の規制上の法律行為に規定する領土防衛の分野においても、他の権限を行使する。

10 領土防衛司令部は、その権限の範囲内で、ロシア連邦の構成機関、地方自治体の行政当局による領土防衛措置の実施のために創設された軍隊及び手段の状態について責任を負うものとし、これらの軍隊及び手段の管理を行使する。

第VI節 最終規定

第23条 除外。( 1999年12月30日付けの連邦法N 223-FZ)。

第24条 ロシア連邦軍、その他の軍隊、軍事組織および機関における政党および公共団体の活動の制限

1 政党並びに政治的目的を追求する他の公共団体の活動並びにロシア連邦軍、他の軍隊、軍隊及び団体におけるその構造の形成は、許可されない。

2 ロシア連邦軍、その他の軍隊、軍隊及び機関は、選挙前のプロパガンダを含むいかなる政治的プロパガンダ及び扇動も禁止する

3 ロシア連邦軍、その他の軍隊、軍隊及び機関の正規の地位及び財源を、政党並びに政治的目的を追求する他の公共団体の組織の作成及び活動の実施のために使用することを禁止する。

第25条ロシア連邦軍、その他の軍隊、軍隊および機関における合法性の確保

1 ロシア連邦軍、その他の軍隊、軍隊及び機関における合法性の監督は、ロシア連邦検事総長及びその部下の検察官が行う。

2 ロシア連邦軍、その他の軍隊、軍隊及び機関における犯罪の調査は、ロシア連邦の刑事手続法によって定められた調査に従って、捜査官によって実施する。

3 ロシア連邦の軍隊、その他の軍隊、軍隊及び機関における正義は、ロシア連邦の法律に従って裁判所によって管理される。

4 ロシア連邦軍の憲兵隊は、ロシア連邦軍における合法性の確保に参加する。

第25条 第1項ロシア連邦軍の軍事警察

1 ロシア連邦軍(以下、この条において「軍事警察」という)の軍事警察は、ロシア連邦軍における合法性、法及び秩序、軍事規律、交通安全、ロシア連邦軍の施設の保護を確保するために、ロシア連邦軍の軍人、文民、市民の生命、健康、権利及び自由を保護し、 また、犯罪と闘い、防衛の分野で法律によって保護されている他の法的関係を保護する能力の範囲内でも同様とする。

2 軍事警察の活動、機能及び権限の主な方向は、連邦憲法、連邦法、一般軍事規則、ロシア連邦軍警察憲章及びロシア連邦のその他の規制上の法律行為により定める。

3 軍事警察は、ロシア連邦国防大臣が指揮する。

4 憲兵隊は、ロシア連邦軍の一部とする。軍事警察の組織構造、組織構成及び人員配置は、ロシア連邦国防大臣が、ロシア連邦軍の軍人及び文民要員の定例数の範囲内で決定する。

5 軍警察官は、連邦憲法法、連邦法、一般軍事規則及びロシア連邦軍警察憲章に定める場合及び方法において、戦闘方法、特別手段、銃器、戦闘及び特殊装備を含む物理的武力を使用する権利を有する。

第26条 防衛の財政支援

1 この連邦法に従った防衛の分野における措置の実施は、ロシア連邦の支出義務とする。

2 ロシア連邦軍がその目的に関係のない任務を遂行するための費用は、ロシア連邦の法律に従ってロシア連邦政府の決定により行う。

第26条第1項ロシア連邦の軍隊、他の軍隊、軍隊及び機関が、ロシア連邦の領域外で対テロ及びその他の作戦を行うことを確保する。

1 ロシア連邦政府は、ロシア連邦の軍隊、その他の軍隊、軍隊及び機関が、ロシア連邦の領域外で対テロその他の活動を行うことを確保するため、次の事項を定めるものを含む、経済分野における特別措置の導入について決定することができる。

1)連邦執行機関、ロシア連邦の構成機関の執行機関、地方自治機関および組織によって実施される活動、それらの資金調達の手順、および物質的および技術的支援を実施すること。

2)動員能力と施設の一時的な密閉管理 (mothballing)。

3)国家準備金の物質的価値の計上。

4)労働時間外、夜間、土日、非労働休日の誘致手続きや条件の整備、年次有給休暇の支給など、個々の組織、その構造的細分化、個々の生産施設における労働関係の法的規制の特徴を確立する。

2 ロシア連邦政府及び連邦行政機関は、経済の分野における特別措置の導入に関する決定を実施するため、ロシア連邦の法律に基づき、その権限の範囲内で、規制上の法律を採択し、かつその実施を組織する。

3 ロシア連邦政府が本条第1項に規定する決定を採択する場合、法人は、その組織的、法的形態及び所有権の形態にかかわらず、2011年7月18日連邦法第223-FZ号「特定の種類の法人による物品、著作物、サービスの調達について」、2012年12月29日連邦法第275-FZ号「国家防衛命令について」及び(又は)連邦法第275-FZ号「国家防衛命令について」及び(又は)連邦法に従って締結することを拒否する権利を有しない。2013年4月5日の法律N 44-FZの「商品、作品、サービスの調達の分野における契約システムについて」ロシア連邦の軍隊、他の軍隊、軍事組織およびテロ対策機関による行動およびロシア連邦の領土外でのその他の活動を確実にするための契約、商品の供給、仕事の遂行、サービスの提供のための国家契約(契約)。

第27条 防衛分野におけるロシア連邦の法律違反の責任

ロシア連邦の国家当局の機関、ロシア連邦の構成機関の国家当局の機関、地方自治の機関、組織、その所有権の形態にかかわらず、並びに防衛任務を怠り、又は防衛任務の遂行を妨害した罪を犯した市民は、ロシア連邦の法律に従って責任を負う。

第28条 この連邦法の発効

1 この連邦法は、その公布の日に効力を生ずる。

2 ロシア連邦大統領に提案し、ロシア連邦政府に対し、その規制上の法的行為をこの連邦法に沿わせるよう指示すること。

第29条 この連邦法の採択に関連する特定の立法行為の廃止について

この連邦法の採択に関連して、以下の事項は無効と宣言されるものとする。

1)ロシア連邦の「防衛に関する法律」(ロシア連邦人民代議員会議ヴェドモスティおよびロシア連邦最高ソビエト、1992年第42号、第2332条)。

2)ロシア連邦最高ソビエト連邦決議「ロシア連邦の法律「防衛に関する」を制定するための手続きについて(ロシア連邦人民代議員会議ヴェドモスティおよびロシア連邦最高ソビエト、1992年、第42号、第2332条)。

ロシア連邦 大統領 ボリスエリツィン

モスクワ、クレムリン 1996年5月31日

N 61-FZ

3.ロシア連邦の国家警備隊(Rosgvardiya ( Росгвардия)

1.ロシア連邦の国家警備隊(公的サイト抜粋、仮訳)

国家警備隊の連邦サービスの活動は、ロシア連邦大統領によって管理されている。

ヴィクトル・ヴァシリエヴィチ・ゾロトフ最高司令官

ロシア連邦の国家警備隊は、ロシアの国内軍事力であり、最高司令官および安全保障理事会の議長としての権限の下、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領に直接報告する独立機関で構成される。国家警備隊はロシア軍とは別の組織である。

ウラジミール・プーチン大統領が署名した法律により、2016 年に連邦行政機関として設置された。国家警備隊は、ロシアの国境を確保し、銃規制を担当し、テロや組織犯罪と闘い、公の秩序を守り、重要な国家施設を守るという明確な使命を持っている。

国家警備隊の設立は、効率を高め、ロシアの安全保障システム内での責任の重複を回避するための努力として説明されているが 他の人々は、国家警備隊がウラジーミル・プーチンによる内戦やカラー革命の試みを統制するための私有軍の創設の試みであると非難している  。

2018 年の時点で、国家警備隊はロシア全土の 84 部隊に約 340,000 人を数えている。それは、MVD Internal Troops、SOBR、OMON、およびロシア軍以外のその他の国内軍事力を統合したものである。(Wikipedia から抜粋)

B.2022年8月3日付のロシア連邦国家警備隊(Rosgvardiya)命令第242号命令「ロシア連邦の国家警備隊部隊の軍人、ロシア連邦の国家警備隊部隊に勤務し、特別警察階級を有する者、連邦国家公務員およびロシア連邦国家警備隊部隊の従業員に専門住宅ストックの居住施設を提供するための手続きの承認について」(ロシア連邦法務省に25.08.2022 N 69792に登録)

ロシア連邦の国家警備隊の軍人、ロシア連邦の国家警備隊部隊に勤務し、特別な警察階級を有する者、連邦国家公務員およびロシア連邦の国家警備隊部隊の従業員に、特殊な住宅ストックの居住施設を提供するための手順

  1. 総則
  2. 軍人へのサービス住宅施設、寮内の居住施設の提供

III. 従業員への専門窓口の提供

  1. 公務員への専門宿舎の提供
  2. 従業員への専用住宅の提供
  3. 軍人、職員、公務員、職員への専門居住区の提供に関する業務の整理

アプリケーション。専門住居の受入れ及び譲渡の行為(推奨サンプル)

 C.Rosgvardiyaについて、国際戦略問題研究所(Center for Strategic and International Studies:CSIS)の上級者向けプログラム“Understanding the Russian Military Today”から一部抜粋、仮訳する。

1)構造

2016年、プーチン大統領は、ロシア語の名前Rosgvardiyaで一般的な用語で知られている国家警備隊を創設する法令に署名した。これは、全く新しい組織や新しい軍隊の徴兵を伴ったのではなく、むしろ、既存の国内治安部隊を、プーチンに直接報告する別の機関に再編成することだった。最も重要な変化は、内務省(当時の大臣ストヴォ・ヴヌトレンニク・デル:MVD)から14万人の内部部隊が移管されたことであり、これが新組織の基盤を形成した。内務省は、OMON Special Purpose Mobile 特殊目的分遣隊(otryad mobilnyi osobennogo naznacheniya: OMON)  は、さらに40,000人の兵士を失い、またSpecialized Quick Reaction Forces(spetsialnyi otryad bystrogo reagirovaniya: SOBR)は12,000人を失った。

作戦旅団、師団、特殊部隊分遣隊に分かれた内部部隊は、反乱鎮圧軍と見なすことができるものの大部分を形成している。他の部隊はOMONやSOBRを支援するためにユニットを形成し、徴兵制は他の独立した大隊や連隊の大部分を占め、主に静的な固定サイトセキュリティを提供する。これらの部隊は、能力と規模が異なる7つの地域コマンドに分散されている。いくつかの報告では、国家警備隊の総人員は約400,000人であったが、正確な数は不明である。

2)政治的背景

プーチン大統領が2016年4月に部隊の創設を布告した際、国家警備隊の表明された目的は、公共の秩序と安全を確保し、テロリズムと過激主義から守り、領土防衛に参加し、特定の政府対象を確保し、ロシア国家の防衛のために連邦保安庁(FSB)の外部機関と協力し、法律に従って、民間銃器登録を管理し、民間治安部隊を提供する義務を遂行することであった。しかし、部隊に対する外部からの制約はなく、国家警備隊の責任は広い解釈のために開かれたままである。すなわち自主機関として、プーチン大統領にのみ報告する。ロシアウォッチャーは、国家警備隊がプーチンに抗議行動をコントロールし、おそらくクーデターから彼を守るためのより直接的な権限を与えるために作られたことに大部分同意している。前者は、2016年までの抗議活動のテンポが上がっており、今日まで抗議活動が続いていることを考えると、十分に論理的に見える。国家警備隊は近年、これらの抗議行動のいくつかを解散させるために配備されている。

ロシアのエリート・クーデターは、現在想像するのは難しいが、完全に排除することはできない。2008年から2016年までの調査データは、プーチンの外交政策の動きに対する圧倒的なエリート支持を示しており、ロシアの事実に忠実なエリートの「バランサー・イン・チーフ」として、プーチンはエリートの競争と内紛を緩和し解決することに長けていることを証明している。しかし、プーチン大統領の信頼度の低下、コロナウイルス危機に対する不安定な対応、ハバロフスクでの抗議行動に対する反応の弱さは、彼が国内危機を解決する能力や意欲について疑問を投げかけている。この傾向が続けば、エリートの批判が最終的にプーチンに酸っぱい思いをさせる可能性がある。このシナリオでは、国家警備隊はエリート反乱を阻止する上で重要な機能を果たすだろう。

3)機関の組成

国家警備隊の新興文化は、他のロシアの治安機関に根ざしている。その指導部は、MVDや他の治安機関で何十年も奉仕し、完全に保守的で階層的な政治的態度を持つ年配の男性によって大部分が構成されています。ビクター・ストリグノフ第一副大佐はMVDの40年のベテランである。参謀総長のセルゲイ・チェチニク大佐は、MVDで37年間勤務しています。副長官兼国務長官のオレグ・プロホイ大佐は、FSBで13年間のキャリアを積んだ後、大統領政権でさまざまな役職を務めました。ヴィクトル・ゾロトフ長官は、この規則を証明する例外だ:彼は国家治安機関の機関内では成長しなかったが、2014年にMVDの第一副官になる前、プーチンの民間治安部隊の長を13年間務めた。彼らの職業的育成の相対的な文化的および職業的同質性により、彼らの見通しと世界観は予想通り保守的で均一である:変化に不快で、ランク付けされた上司に忠実で、イニシアチブに消極的である。

4)ミッション: あらゆる[多様な]状況に対応できるもの(catch all)な機関

国家警備隊は、紙の上では、組織犯罪、テロリズム、その他の内部脅威に対処することになっているが、その自律性(ゾロトフとプーチンの個人的な関係に大きく根ざしている)、外部からの監督の欠如、曖昧な法的使命は、大統領令に支えられて、どんなホットな問題が生じてもプーチンのキャッチオールな力になることを可能にする。支持者は、他のヨーロッパ諸国は、イタリアのカラビニエリのように、常設で中央集権的な警察や憲兵隊の永続的な伝統を持っていると指摘しています。しかし、クレムリンは、ロシアで抗議行動が全体的に増加している時に、既存のMVDとは別の勢力を切り開くことによって、自らの不安にフラグを立てた。プーチンにとって、ウクライナと最近のベラルーシの物語は有益だ。彼の見解では、ウクライナは、ウクライナ政府が弾圧する準備ができていなかった欧米列強の助けを借りて画策されたクーデターに陥った。

その結果、役割と機能、および構成の自由度が生まれます。ロスグヴァルディヤの法執行機関の役割は、クレムリンがコサックのような特定の準軍事的歴史的要素を正式に取り込むことを可能にした。ロシアでのコロナウイルスの発生により、モスクワの通りで国家警備隊のパトロールの数が増え、公衆衛生の義務を執行しました。国家環境監視機関の職員が、シベリアのウソリェヒムプロム施設で差し迫った環境災害について警鐘を鳴らしたとき、国家警備隊は被害を確保し封じ込めるために連れてこられた。ユニットはまた、9月1日の学年の伝統的な開始前に学校で追加のセキュリティを提供するために呼び出された。これらの任務は欺瞞的であり、市民の不安を管理するという中核的な任務が残っているにもかかわらず、公共の安全への慈悲深い貢献を示すことによって、ロスグヴァルディヤにもっと人間的な顔を与えるように設計されていると批判する人もいます。

5)悪循環

しかし、ベラルーシの場合が示すように、政権の独裁的な中央集権化(および停滞)は、国家警備隊が支配するように設計されている非常に不満と大衆の不満を生み出します。さらに、エリートの特定の下位派閥(すなわち、ゾロトフのような「保護者」)は、前述の不満から生じる不安と抗議を封じ込める勢力を作り出していると考えているが、国家警備隊の展開は実際に反発を引き起こし、緊張を高める可能性がある。もちろん、国家警備隊の指導部はそれをこのようには見ていない。それどころか、彼らは民衆の蜂起や抗議行動を、欧米からの危険で悪質な輸入品であり、本物のロシア人ではないと見なしている。この狭く、しかし密接に保持されている世界観は、大衆の抗議行動を予測し計画する指導者の能力を曇らせ、国家警備隊が純粋に反応的な力であり続けることを確実にするため、問題をより危険にする。

重要なことに、ベラルーシとハバロフスクにおける現在の抗議行動は、生活条件、経済的要因、または外交政策問題に関する意見の相違に対する不満から生じたうねりの動きではなかった。彼らは支配体制によって取られた醜い行動に反応して生じた。ハバロフスクでは、15年前に犯したとされる犯罪で、好意的な地域知事セルゲイ・フルガルが逮捕された後、抗議行動が燃え上がったが、国民の支持とクレムリンからの強い独立の両方を維持している可能性が高い。ベラルーシでは、選挙結果を露骨に改ざんした後、大規模な抗議行動が始まったが、警察がデモ参加者を殴打している画像が浮上し、拘留中の抗議者の拷問が確認されたことで劇的に拡大した。同様に、2014年のウクライナでは、欧州連合との経済協定の方針を逆転させるというヤヌコーヴィチの決定に対する当初の抗議行動が、ウクライナのOMONに相当するベルクートが独立広場で約20人の学生を暴力的に殴打したときに倍増した。興味深いことに、ハバロフスクでは、警察はより抑制的なアプローチをとっており、国家警備隊は不在であり、プーチンはこれらの特定の抗議行動を抑圧し、市民社会からのより強い反応を引き起こす可能性があると感じていることを示唆している。

ロシアでは、抗議行動の頻度が高まっているため、混乱した対応の機会が増えており、国家警備隊は、抗議行動を封じ込めることとエスカレーションを引き起こすこととの間の微妙な線を歩まなければならないだろう。現在、クレムリンはおそらく、さらに人々の怒りの対象になることを恐れて、公然たる対立を避けたいと熱望している。さらに、人々は国家警備隊が疑わしい行動に関与している場合にのみ、国家警備隊に気づくようである。ロシアのインターネットは、腐敗した慣行に関与したり、権力を乱用したりする個/々の悪者の物語でいっぱいである。モスクワの2019年の地方選挙では、世論は警察や同様の当局の過度に厳しい反応を非難した。しかし、ハバロフスクでは、国家警備隊がデモを封じ込めるために強制的な行動をとらなかったことが目立って、警察ではなく抗議行動が注目の対象となった。

4.ロシア連邦の主要情報(諜報)機関

Nippon Communication Foundationサイトから抜粋

(1)ロシア対外情報庁(Служба внешней разведки:SVR))

解説サイト (注7)を一部仮訳する。

ナリシキン・セルゲイ・エフゲネヴィッチ(Sergey Yevgenyevich Naryshkin (Russian: Серге́й Евге́ньевич Нары́шкин)

Sergey Yevgenyevich Naryshkin 氏

ロシア連邦「外国諜報活動に関する法律(закону «О внешней разведке»)」によると、SVRはロシア連邦の治安部隊の不可欠な部分であり、この連邦法で定義された方法と手段を使用して、個人、社会、国家の安全を外部の脅威から保護するように設計されている。

諜報活動は、ロシア連邦の重大な利益に影響を及ぼす外国の国家、組織および人物の現実的および潜在的な機会、行動、計画および意図に関する情報(以下、「諜報情報」という)の取得および処理を通じて行われる。ロシア連邦の安全を確保するために国家が実施する措置の実施を支援する。

諜報活動を行う必要性は、他の手段によってロシア連邦の安全を確保することの不可能又は不便さに基づいて、ロシア連邦大統領及び連邦議会が、その権限の範囲内で決定する。

外国諜報機関の地位は、1992年7月8日のロシア連邦外国諜報活動法と大統領が承認した外国諜報活動に関する規則によって決定される。SVRの前身はソ連のKGBの最初の主要総局である。

 (2)連邦保安庁(Федеральная служба безопасности Российской Федерации:FSB)Wikipediaから抜粋 (注6)

アレクサンドル・ヴァシリエヴィチ・ボトニコフ(Alexander Vasilyevich Botnikov、1951年11月15日 - )は、ロシアの政治家。2008年5月12日よりロシアFSB理事。

Alexander Vasilyevich Botnikov 氏

(3)ロシア連邦軍参謀本部情報総局(Главное разведывательное управление:英:Main Intelligence Directorate of the General Staff)は、ロシア連邦軍における情報機関。略してGRU) (注8)

組織上は、欧米列国と同様に参謀本部の一部署に過ぎないが、参謀系統を通した情報の収集のほか、スパイ活動、SIGINT、偵察衛星や特殊部隊(スペツナズ)の運用も管轄しており、ソ連KGB(現在のSVR・FSBなど)と並ぶ強力な情報機関である。第二次世界大戦中のスパイ、リヒャルト・ゾルゲはGRUの管理下にあった。

GRUの総局長は参謀総長(И́горь Оле́гович Костюко́в)及び国防相に従属し、ロシア対外情外報庁 (SVR) やFSBとは異なり、大統領に直接報告することはない。GRUの本部庁舎はモスクワの旧ホドゥンキ地区、ホロシェフスコエ通りに位置するガラス張りの9階建ての建物である。GRU職員からはステクリャーシュカ(Стекляшка;ガラスビル)と呼ばれているが、一般にはアクワリウム(Аквариум;水族館)として知られている。(Wikipedia を抜粋)

イーゴリ・コスチュコフ(Igor Kostyukov;Игорь Костюков氏

5. 2022 年 8 月 25 日のロシア連邦大統領令第 575 号「ロシア連邦軍の権限の確立について」(official 英文の仮訳)

ロシア連邦軍のスタッフ力の確立について

1996 年 5 月 31 日の連邦法第 61-FZ 号「防衛に関する法律」の第 4 条に従い、私は次のことを決定する。

  1. 1,150,628 人の軍人を含む 2,039,758 人のロシア連邦軍のスタッフ力を確立する。
  2. ロシア連邦政府は、本政令のパラグラフ 1 の実施に必要な連邦予算からロシア連邦国防省への予算の割り当てを規定する。
  3. 2017 年 11 月 17 日付のロシア連邦大統領令第 555 号「ロシア連邦軍の承認された戦力の確立について」(Sobraniye Zakonodatelstva Rossiyskoy Federatsii、2017 年、No. 47、第6969条) が無効であることを認める。
  4. この政令は 2023 年 1 月 1 日に発効する。

ロシア連邦大統領 V. プーチン

モスクワ クレムリン

2022 年 8 月 25 日第575号

6.ロシア連邦法の一部改正

ロシア連邦の個々の法令の改正について(2022.7.14ロシア日本大使館の仮訳を引用)

国家院( Госуда́рственная ду́ма)採択( 2022年7月6日)

連邦院(Сове́т Федера́ции)にて承認( 2022年7月8日)

第1条

1996年5月31日付連邦法第61-FZ号「国防について」(ロシア連邦法令集、1996年、第23号、掲載番号2750)に下記の内容の第261条を追加する。

「第261条 ロシア連邦軍、その他の部隊、軍事編成及び機関による、ロシア連邦領外における対テロ作戦及びその他の作戦の実施の確保」

1.ロシア連邦軍、その他の部隊、軍事編成及び機関による、ロシア連邦領外(注1)における対テロ作戦及びその他の作戦の実施の確保を目的として、ロシア連邦政府は、下記を盛り込んだものをはじめとする経済領域における特別措置の発動に関する決定を採択することができる。

1)連邦執行権力機関、ロシア連邦構成主体執行権力機関、地方自治機関及び組織が遂行する施策の実施、当該施策への資金提供及び後方支援に係る規定。

2)動員用生産施設及び物件の一時的な休止の解除。

3)国家備蓄資産の放出。

4)労働継続時間を超える労働、夜間、休日、非労働祝祭日における労働への起用、年次有給休暇の提供に係る規定及び条件の制定をはじめとする、特定の組織、その下部構造及び特定の生産施設における労働関係の法的規制に係る特徴の制定。

2.経済領域における特別措置の発動に関する決定の実現を目的として、ロシア連邦政府及び連邦執行権力機関は、自らの権限の範囲内において、ロシア連邦の法令を根拠として、規範的・法的文書を採択し、その履行を組織化する。

3.本条第1項に定めのある決定がロシア連邦政府によって採択された場合、法人はその組織的・法的形態及び所有形態の如何を問わず、2011年7月18日付連邦法第223-FZ号「特定の種類の法人による商品、役務、サービスの調達について」、2012年12月29日付連邦法第275-FZ号「国家国防発注について」及び(または)2013年4月5日付連邦法第44-FZ号「国家及び地方自治体の需要充足を目的とした商品、役務、サービスの調達領域における契約システムについて」に従った契約、ロシア連邦軍、その他の部隊、軍事編成及び機関による、ロシア連邦領外における対テロ作戦及びその他の作戦の実施の確保を目的とした商品の供給、役務の遂行、サービスの提供に係る国家契約(契約)の締結を拒否する権利を有さない。

第2条

2011年7月18日付連邦法第223-FZ号「特定の種類の法人による商品、役務、サービスの調達について」(ロシア連邦法令集、2011年、第30号、掲載番号4571;2018年、第1号、掲載番号89)第36条に、次の2内容の一文を追加する

「1996年5月31日付連邦法第61-FZ号『国防について』第261条第1項に定めのある、経済領域における特別措置の発動に関する決定がロシア連邦政府によって採択された場合、発注者は、国家国防発注の遂行、ならびに2012年12月29日付連邦法第275-FZ号『国家国防発注について』第71条第3項~第32項に定めのある製品、原料、材料、半製品、構成部品の在庫の構築に必要な商品、役務、サービスの調達を唯一の供給業者(請負業者、遂行業者)から行う権利を有する。」

第3条

2013年4月5日付連邦法第44-FZ号「国家及び地方自治体の需要充足を目的とした商品、役務、サービスの調達領域における契約システムについて」(ロシア連邦法令集、2013年、第14号、掲載番号1652;第52号、掲載番号6961;2014年、第23号、掲載番号2925;2015年、第1号、掲載番号51号;第29号、掲載番号4353;2016年、第1号、掲載番号10;第27号、掲載番号4298;2018年、第1号、掲載番号88、2019年、第18号、掲載番号2195;2021年、第27号、掲載番号5188;2022年、第16号、掲載番号2606;ロシア新聞、2022年、6月30日付)第95条第1項に下記の内容の第14号を追加する。

「14)1996年5月31日付連邦法第61-FZ号『国防について』第261条第1項に定めのある、経済領域における特別措置の発動に関する決定がロシア連邦政府によって採択された場合で、契約の対象が国家国防発注に基づく商品の供給、役務の遂行、サービスの提供である場合。国防分野、民間防衛分野、天災及び人災としての性質を有する非常事態からの国民及び領土の保護分野、国家保安分野、ロシア連邦の安全保障確保分野における国家管理分野、ロシア連邦国家親衛隊の部隊の活動領域における国家政策の立案と実現に係る機能を遂行する連邦執行権力機関である発注者の申し出に基づく場合には、当該の契約に定めのある商品供給数量、役務遂行規模、またはサービス提供規模の拡大、あるいは当該の契約に定めのある商品供給数量、役務遂行規模、またはサービス提供規模の縮小が認められる。この場合、ロシア連邦の予算関連法令の規定を踏まえたうえで、かつ、国家国防発注の基本的指標の範囲内においてであれば、契約で定められている商品、役務またはサービスの単位価格に立脚し、追加される商品数量、追加される役務またはサービスの規模に比例させる形で、契約価格を変更することが認められる。契約に定めのある商品供給数量、役務遂行規模、またはサービス提供規模を縮小する場合には、契約両当事者は、商品、役務またはサービスの単位価格に立脚して契約価格を減額する義務を負う。追加供給される商品の単位価格、または契約に定めのある商品供給数量を縮小する場合の商品単位価格は、契約に定めのある当該商品の数量で当初契約価格を除した商として算出しなければならない。

ロシア連邦大統領 V.プーチン

モスクワ、クレムリン

2022年7月14日

272-FZ号

*****************************************************************************************

(注7)ロシア対外情報庁(Служба внешней разведки:SVR))は、ロシア連邦の情報機関。ソ連時代のKGBで対外諜報を担当していた第一総局の後継機関である。本部はモスクワ南部のヤセネヴォに位置する。CIS加盟諸国とは相互に諜報活動を行わない協定を締結しているため、CIS加盟諸国における諜報活動には、連邦保安局 が従事している。

(注8)ロシア連邦軍参謀本部情報総局(Главное разведывательное управление,GRU):組織上は、欧米列国と同様に参謀本部の一部署に過ぎないが、参謀系統を通した情報の収集のほか、スパイ活動、SIGINT、偵察衛星や特殊部隊(スペツナズ)の運用も管轄しており、ソ連KGB(現在のSVR・FSBなど)と並ぶ強力な情報機関である。第二次世界大戦中のスパイ、リヒャルト・ゾルゲはGRUの管理下にあった。

GRUの総局長は参謀総長及び国防相に従属し、ロシア対外情報庁 (SVR) やFSBとは異なり、大統領に直接報告することはない。GRUの本部庁舎はモスクワの旧ホドゥンキ地区、ホロシェフスコエ通りに位置するガラス張りの9階建ての建物である。GRU職員からはステクリャーシュカ(Стекляшка;ガラスビル)と呼ばれているが、一般にはアクワリウム(Аквариум;水族館)として知られている(Wikipedia から抜粋)。

(注9) ミンスク合意(Minsk agreements)Wikipediaから抜粋する。

ミンスク議定書(ミンスクぎていしょ、英語: Minsk Protocol, ロシア語: Минский протокол, ウクライナ語: Мінська угода)は、2014年9月5日にウクライナ、ロシア連邦、ドネツク人民共和国、ルガンスク人民共和国が調印した、ドンバス地域における戦闘(ドンバス戦争)の停止について合意した文書。これは欧州安全保障協力機構(OSCE)の援助の下、ベラルーシのミンスクで調印された。議定書はウクライナ、ロシア、OSCEの代表で構成された3カ国連絡グループが作成した。以前から行われていたドンバス地域での戦闘停止の試みに添い、即時休戦の実施を合意している。しかしドンバスでの休戦は失敗した。

2015年2月11日にはドイツとフランスの仲介によりミンスク2が調印された。ロシア・ウクライナ危機 (2021年-2022年)が対立の激しさを増し、2022年2月21日にロシアのウラジミール・プーチン大統領はドンバス地域の独立を承認し、翌22日の会見で、ミンスク合意は長期間履行されずもはや合意そのものが存在していない、として破棄された。24日にはウクライナの非軍事化を目的とした特別軍事活動を承認し、ロシア軍によるウクライナへの全面侵攻が開始された。

(注10) 2022.2.22 筆者ブログ「プーチン大統領がウクライナのドネツクとルガンスクの特定の2地域を国家として承認するとした発表に対するOSCEウクライナ担当特別代表キヌネン特別代表の声明の意義」を参照されたい。

OSCE(Organization for Security and Co-operation in Europe:欧州安全保障協力機構

(注11) テロ組織「ルハンスク人民共和国」および「ドネツク人民共和国」を公式に「国家」として「承認」したとある。しかし、前述したロシア連邦憲法第65条には共和国としては明記されていない。ロシア自体、国家として実態のないという点が問題となろう。

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ロシア連邦の政治体制、法制度等からみた非民主化の実態:新たな連邦体制崩壊の危機はあるのか!(その1)

2022-09-03 14:41:17 | 独裁国家問題

 

 わが国における国際政治、経済、市民生活に関し最重要課題はロシアのウクライナへの侵略問題であることは言うまでもない。

 ところで、そもそもロシアについて我々はメディア、研究者を含め、いかほどの専門知識をもって論じているといえようか。

 筆者はロシア政治やロシア法の専門家ではないが、取り急ぎ以下の7項目について試論を試みるものである。なお、連邦憲法の改正の中身はロシアの憲法学者のコメントを待つまでもなくお粗末としか言いようがない。

  プーチン大統領の真の狙いは、2020年に行った連邦憲法の改正とりわけ第67条-1による1917年から1991年まで存在し、崩壊した世界初の社会主義共和国ロシア共和国(SSR)への復帰である。ロシアの大国主義の復活である(注0)

ソ連崩壊後の独立した連邦構成共和国(Wikipedia から引用)

1.アルメニア 2.アゼルバイジャン 3.ベラルーシ 4.エストニア

5.ジョージア 6.カザフスタン 7.キルギス 8.ラトビア 9.リトアニア

10.モルドバ 11.ロシア 12.タジキスタン 13.トルクメニスタン

14.ウクライナ 15.ウズベキスタン

 この状態を放置することは、いくら大統領に権力集中したとしてもロシア連邦においてもウクライナ以外の連邦を構成する他の共和国等に波及することは言うまでもない。多民族国家が抱える問題は、わが国の理解をはるかに超える問題であることは言うまでもない。

 さらに本ブログの執筆中に新たに4つの注目すべき資料を見出した。1つ目はウクライナ外務省 2022.7.22リリース「Key Q&A on Russia's Agression」、2つ目は2022年プーチン大統領が署名した新「軍事ドクトリン」である。3つ目は2020年11月9日の連邦憲法の一部改正である。4つ目は憲法改正と関連する1994 年 7 月 21 日の連邦憲法第 1-FKZ 号 (2021 年 7 月 1 日に改正) に基づく「ロシア連邦憲法裁判所法」 (改正および補足、2021 年 12 月 1 日施行)の引用である。最後に資料として仮訳し、添付した。

 特に「ロシア連邦憲法裁判所法」の内容はわが国の解説は皆無に近い。時間の関係で条文の見出しのみあげる。

 最後に、筆者が最も関心があり、詳細を解析すべきと考えるものは、ロシア連邦のウクライナ軍事進攻にかかる各国の制裁の内容、国際機関やEU機関の取組等から見た有効性を検証するという問題である。わが国でも一般的に解説されている資産凍結等の(ⅰ) 支払規制(外務省告示により指定された者に対する支払等を許可制とする)、(ⅱ) 資本取引規制(外務省告示により指定された者との間の資本取引(預金契約、信託契約及び金銭の貸付契約)等を許可制とする)は制裁として本当に有効なのか。

 これだけでも大問題である。別途取りまとめる。

(1)ロシア連邦憲法 第3章 連邦の構造

第65条以下の仮訳

(2)ロシア連邦の防衛法

仮訳:私権制限規定が顕著

(3) ロシア連邦の国家警備隊

(4) ロシア連邦の主要情報(諜報)機関

(5) 2022 年 8 月 25 日のロシア連邦大統領令第 575 号「ロシア連邦軍の権限の確立について」の内容(official 英文の仮訳)

(6)2022年7月14日のロシア連邦法の一部改正「ロシア連邦の個々の法令の改正について」(ロシア日本大使館の仮訳)

国家院にて採択 2022年7月6日; 連邦院にて承認 2022年7月8日

(7)2020年の連邦憲法改正および憲法裁判所法の改正「ロシア連邦憲法裁判所法」 (改正および補足、2021 年 12 月 1 日施行)

3回に分けて掲載する。

1.ロシア連邦憲法(Конституция Рoссийской Фeдерации)の2020年改正問題

 ロシア連邦政府の公式サイト「ロシア連邦憲法(Глава 3. Федеративное устройство)(英訳)」がある。

 ただし、この公式資料の内容は2020年7月4日の改正前である。したがって筆者は、2020年改正法律の全文の入手を試みたが、わが国での全文の入手は極めて困難であった。(注1)そこで、(1)わが国の2020年の改正概要解説をまず引用し、(2)ヴェネツィア委員会(注2)サイト資料にもとづき第65条から79条を改めて逐条的に仮訳した。

(1) 改正連邦憲法の概要

(A)大統領の位置付け 第一の特徴として、大統領の権限が増していることが挙げられる。改正された第 83 条第 1 項により、大統領は政府議長(首相)を解任することができる。また、政府副議長や、国防大臣、司法大臣等の大臣に対する人事権について、第 83 条第 5.1 号の追加により、政府議長の関与が廃止された。

  連邦憲法には大統領の任期に関する再選規定「同一人物が 2 期を超えてロシア連邦大統領を務めることはできない」(第 81 条第 3 項)があり、これにより権力の腐敗や癒着を防いでいた。しかし同条第 3.1 項で「任期規定は、過去にロシア連邦大統領であった人物、現在ロシア連邦大統領である人物」には適用されないと規定された。これにより、プーチン大統領は 2036年まで現職にとどまり得ると、報じられている。

(B)国際法に対するロシア憲法の優先

 改正された第 79 条は、国際法に対する憲法の優先を定める条文である。解釈がロシア連邦憲法に合致しない条約に基づいた国際法はロシア連邦内では執行されない、と定められ、条文解釈においては常に憲法が優先されることが規定された。

(C)領土の割譲禁止

 第 67 条に追加された第 2.1 項は、「領土の統一性」を定め、ロシア連邦領土の割譲を目的とする活動を禁じる。「領土の一部を譲渡しようとする行為及びそのような事態を発生させる行為は認めない」と規定され、政府がそのような交渉の場に就くこと自体を禁じている。国際法に対する憲法優先の原則を定めた第 79 条とあいまって、領土問題に関する交渉を拒否し、あるいはロシア側の譲歩を否定する姿勢を明らかにするものである。

(D)家族等に関する保守的思想

 世界的には、同性婚を認める国家が増え、あるいは子供を持たない生き方にも理解が進むなど、家族・夫婦の在り方について多様化を進める動きが顕著であるが、改正された連邦憲法は

この動きに逆行している。改正された第 72 条第 1 項第 7.1 号は、結婚について「男性と女性の結びつき(союза мужчины и женщины)」と規定し、同性婚を除外している。また、異性婚による家族は子供を養育し、子供は親を支える義務があると明記している。

第 67.1 条に追加された第 2 項及び第 3 項は、歴史観及び思想の統一を定める。同条は、歴史的団結、祖国の防衛者の追悼、神(Бога. 唯一神)への信仰等を規定している。これにより、政権の解釈と異なる歴史認識及び無神論等の思想は事実上制限される。また、同条により、子供に対して愛国心、公民意識及び年長者への敬意を抱くようにさせる義務が規定されている。

 (2) 第3章 連邦の構造 (EU・ベェネツィア委員会資料の逐条仮訳)は次のとおり。

第3章 連邦の構造

第65条

1.ロシア連邦には、ロシア連邦の以下の構成主体が含まれる。

アディゲヤ共和国(Republic of Adygeya)、アルタイ共和国(Republic of Altai)、バシコルトスタン共和国(Republic of Bashkortostan)、ブリヤート共和国(Republic of Buryatia)、ダゲスタン共和国(Republic of Daghestan)、イングーシ共和国(Republic of Ingushetia)、カバルダ・バルカル共和国(Kabardino-Balkarian Republic)、カルミキア共和国(Republic of Kalmykia)、カラチャエヴォ・チェルケス共和国(Karachayevo-Circassian Republic)、カレリア共和国(Republic of Karelia)、コミ共和国(Komi Republic)、クリミア共和国(Republic of Crimea)、共和国マリ・エル(Republic of Mari El)、モルドヴィア共和国(Republic of Mordovia)、サハ共和国(ヤクート)(Republic of Sakha (Yakutia))、北オセチア共和国- アラニア(Republic of North Ossetia - Alania)、タタールスタン共和国(Republic of Tatarstan)、トゥヴァ共和国(Republic of Tuva)、ウドムルシア共和国(Udmurtian Republic)、ハカシア共和国(Republic of Khakassia)、チェチェン共和国(Chechen Republic)、チュヴァシ共和国(Chuvash Republic)。)(計22か国)筆者追記

アルタイ地方(Altai Territory)、トランスバイカル地方(Trans-Baikal Territory)、カムチャツカ地方(Kamchatka Territory)、クラスノダール地方(Krasnodar Territory)、クラスノヤルスク地方(Krasnoyarsk Territory)、ペルミ地方(Perm Territory)、沿海地方(Primorye Territory)、スタヴロポリ地方(Stavropol Territory)、ハバロフスク地方(Khabarovsk Territory)。(計9地方)筆者追記

アムール州、アルハンゲリスク州、アストラハン州、ベルゴロド州、ブリャンスク州、チェリャビンスク州、イヴァノヴォ州、イルクーツク州、カリーニングラード州、カルーガ州、ケメロヴォ州、キーロフ州、コストロマ州、クルガン州、クルスク州、レニングラード州、リペツク州、マガダン州、モスクワ州、ムルマンスク州、ニジニ・ノヴゴロド州、ノヴゴロド州、ノボシビルスク州、オムスク州、オレンブルク州、オレル州、ペンザ州、プスコフ州、ロストフ州、リャザン州、サマラ州、サラトフ州、サハリン州、スヴェルドロフスク州、スモレンスク州、タンボフ州、トムスク州、トヴェリ州、トゥーラ州、チュメニ州、ウリヤノフスク州、ウラジミール州、ヴォルゴグラード州、ヴォログダ州、ヴォロネジ州、ヤロスラヴリ州。(計46州)筆者追記

モスクワ市、サンクトペテルブルク市、セヴァストポリ連邦市 - 連邦政府の重要都市。(計3市) 筆者追記

ユダヤ自治州;(1州) 筆者追記

ネネツ自治管区、ハンティ・マンシ自治管区- ユグラ、チュクチ自治管区、ヤマル・ネネツ自治管区。(計4管区) 筆者追記

2.ロシア連邦への加入およびロシア連邦における新しい構成主体の創設は、連邦憲法によって確立された規則に従って実施されるものとする。

第66条

1.共和国の地位は、ロシア連邦憲法および共和国憲法によって決定される。

2.領土、地域、連邦重要都市、自治区および自治区の地位は、ロシア連邦憲法および領土、地域、連邦重要都市、自治区または自治区の憲章によって決定される。ロシア連邦の対応する構成主体の立法(代表)機関によって採用された。

3.自治区または自治区の立法機関および行政機関の提案により、自治区または自治区に関する連邦法を採択することができる。

4.領域または地域内の自治区間の関係は、連邦法または自治区の州当局と、それに応じて領域または地域の州当局との間の条約によって規制される場合がある。

5.ロシア連邦の構成主体の地位は、ロシア連邦とロシア連邦の主体の相互の合意に基づき、連邦憲法に従って変更することができる。

第67条

1.ロシア連邦の領土には、その対象の領土、内水、領海、およびそれらの領空が含まれる。

2.ロシア連邦は、連邦法および国際法の規範によって定められた規則に従って、ロシア連邦の大陸棚および排他的経済水域において主権を有し、管轄権を行使するものとする。

3.ロシア連邦の構成主体間の国境は、相互の同意に基づいて変更することができる。

第68条

1.ロシア語は、ロシア連邦の全領土における公用語とする。

2.共和国は、独自の公用語を確立する権利を有する。国家機関および地方自治体、共和国の国家機関では、それらはロシア連邦の国語と一緒に使用されるものとする。

3.ロシア連邦は、すべての国民に対し、母国語を保持し、その研究と発展のための条件を作り出す権利を保障する。

第69条

 ロシア連邦は、国際法およびロシア連邦の国際条約および協定の普遍的に認められた原則および規範に従って、先住民小民族の権利を保証するものとする。

第70条

1.ロシア連邦の州旗、紋章および国歌、それらの説明および公式使用の規則は、連邦憲法によって確立されるものとする。

ロシア連邦の首都はモスクワ市とする。首都の地位は連邦法によって決定される。

第71条

ロシア連邦の管轄には以下が含まれる。

a)ロシア連邦憲法および連邦法の採択および修正、それらの遵守の管理。

b)連邦構造とロシア連邦の領土。

c)人と市民の権利と自由の規制と保護。ロシア連邦の市民権、少数民族の権利の規制と保護。

d)立法、行政、司法機関の連邦機関のシステムの確立、その組織と活動の規則、国家機関の連邦機関の形成。

e)連邦政府の財産とその管理。

f)ロシア連邦の国家、経済、環境、社会、文化および国家の発展の分野における連邦政策および連邦プログラムの原則の確立。

g)単一市場のための法的グループの設立; 金融、通貨、信用、税関の規制、貨幣発行、価格政策の原則。連邦銀行を含む連邦経済サービス。

h)連邦予算、連邦税および会費、地域開発のための連邦資金。

i)連邦電力システム、原子力工学、核分裂物質、連邦輸送、鉄道、情報通信、宇宙活動。

j)ロシア連邦の外交政策と国際関係、ロシア連邦の国際条約と協定、戦争と平和の問題。

k)ロシア連邦の対外経済関係。

l)防衛とセキュリティ; 軍事生産; 武器、弾薬、軍事装備、その他の軍事財産の売買に関する規則の決定; 有毒物質、麻薬物質の製造およびそれらの使用規則。

m)国境、領海、空域、排他的経済水域および支出の大陸棚の地位と保護の決定。

n)司法制度、検察庁、刑事、刑事訴訟および刑事執行に関する法律、恩赦および恩赦、民事、民事訴訟および仲裁手続きに関する法律、知的財産の法的規制。

o)法の抵触に関する連邦法。

p)気象サービス、標準化、見本、メトリックタイム・システム(metric and time systems)、測地学と地図作成、地理的単位の名前、公式統計と計測。

q)ロシア連邦の国家賞と名誉称号。

r)連邦国家サービス。

第72条

1.ロシア連邦とロシア連邦の主体の共同管轄権には、以下が含まれる。

a)共和国の憲法および法律、領土、地域、連邦重要都市、自治区または自治区の憲章およびその他の規範的法的行為と、ロシア連邦憲法および連邦法との対応を規定する。

b)人と市民の権利と自由の保護。国民的少数者の権利の保護; 法の支配、法と秩序、公安、国境地帯制度の確保。

c)土地、下層土、水、その他の天然資源の所有、使用、処分の問題。

d)国の財産の境界。

e) 天然資源の利用、農業、環境保護、生態系の安全対策。 特別に保護された自然の領土、歴史的および文化的モニュメントの保護。

e1)育成、教育、科学、文化、体育、スポーツの一般的な問題。

f)ヘルスケアの問題の調整; 家族、母性、父性、子供時代の保護。社会保障を含む社会的保護。

g)ヘルスケアの問題の調整; 家族、母性、父性、子供時代の保護。社会保障を含む社会的保護。アクセス可能で質の高い医療の提供の確保、公衆衛生の維持と強化、健康的な生活のための条件の作成、健康に対する市民の責任ある態度の文化の発展を含む、医療問題の調整。 社会保障を含む社会的保護;

g1) 家族、母性、父性、子供時代の保護。 男性と女性の結合としての結婚の保護。 家庭内で子供をまともに育て、法定年齢に達した子供が両親の世話をする義務を果たすための条件を作り出すこと。

h)ロシア連邦における課税および会費の共通原則の確立。

i)行政、行政手続き、労働、家族、住宅、土地、水、および森林に関する法律。

J)下層土と環境保護に関する法律。

k)司法および法執行機関の職員; 弁護士、公証人。

l)小さな民族コミュニティの伝統的な生活環境と伝統的な生活様式の保護。

m)国家機関および地方自治体の組織の共通原則の確立。

n)ロシア連邦の主題の国際的および対外経済関係の調整、ロシア連邦の国際条約および協定の履行。

2.本条の規定は、共和国、準州、地域、連邦重要都市、自治区、または自治管区に対しても等しく有効である。

第73条

ロシア連邦とロシア連邦の臣民の共同管轄下にある問題に関するロシア連邦の権限とロシア連邦の権限の範囲外では、ロシア連邦の臣民は完全な国家権力を有するものとする。

第74条

1.ロシア連邦の領域内では、商品、サービス、および財源の自由な流れに対して関税国境、会費、またはその他の障壁を設定することは許可されないものとする。

2.安全を確保し、人々の生命と健康を保護し、自然と文化的価値を保護する必要がある場合、連邦法に従って、商品とサービスの移転に関する制限が導入される場合がある。

第75条

1.ロシア連邦の通貨単位はルーブルとする。貨幣の発行は、ロシア連邦中央銀行が独占的に行うものとする。ロシアにおける他の通貨の導入および発行は許可されない。

2.ルーブルの保護と安定の確保は、ロシア連邦中央銀行の主要な任務であり、国家機関の他の機関から独立して遂行するものとする。

3.連邦予算に支払われる税金のシステム、およびロシア連邦における課税および会費の一般原則は、連邦法によって定められるものとする。

4.国家の債務は、連邦法によって定められた規則に従って発行され、自発的に発行されるものとする。

第76条

1.ロシア連邦の管轄下にある問題については、連邦憲法および連邦法が採択され、ロシア連邦の全領土で直接行動を起こすものとする。

2.ロシア連邦とロシア連邦の主題の共同管轄権に基づく問題については、連邦法が公布され、ロシア連邦の主題の法律およびその他の規範的行為がそれらに従って採択されるものとする。

3.連邦法は、連邦憲法に反するものであってはならない。

4.ロシア連邦、ロシア連邦およびロシア連邦の主題の共同管轄権の範囲外で、共和国、領土、地域、連邦の重要な都市、自治区または自治区は、法律およびその他の規範的行為の採択を含む独自の法的規制を行使する

5.ロシア連邦の主題の法律およびその他の立法行為は、本条の第 1 項および第 2 項に従って採択された連邦法と矛盾してはならない。連邦法とロシア連邦で発行された法律との間に矛盾がある場合、連邦法が適用されるものとする。

6.連邦法と、本条第 4 項に従って採択されたロシア連邦構成主体の規範行為との間に矛盾がある場合、ロシア連邦構成主体の規範的法律行為が適用されるものとする。

第77条

1.共和国、地方  連邦重要都市、自治区又は自治管区の国家権力機関の制度は、ロシア連邦の臣民が独立して、かつ、ロシア連邦の憲法制度の原則並びに連邦法によって定める国家権力の代表及び執行機関の組織の一般原則に従って確立する。

2.ロシア連邦とロシア連邦の構成主体の共同管轄権の下の問題に関するロシア連邦とロシア連邦の権限の範囲内で、連邦執行機関と執行機関の執行機関ロシア連邦の臣民は、ロシア連邦の行政権の単一システムを構成するものとする。

第78条

1.連邦行政機関は、その権限を行使するために、独自の領土機関を設立し、対応する役人を任命することができる。

2.連邦行政機関は、ロシア連邦の主題の行政機関との合意により、ロシア連邦憲法および連邦憲法や法律に反しない限り、その権限の一部の履行を彼らに譲渡することができる。

3.ロシア連邦の臣民の行政機関は、連邦行政機関との合意により、その権限の一部の履行を彼らに譲渡することができる。

4.ロシア連邦大統領およびロシア連邦政府は、ロシア連邦憲法に従って、ロシア連邦の全領土における連邦国家当局の権限の実施を保証するものとする。

第79条

ロシア連邦は、国際条約及び協定に従って、国家間団体に参加し、その権限の一部を、人及び市民の権利及び自由の制限を伴わず、かつロシア連邦の憲法制度の原則と矛盾しない限り、これらに移転することができる。

2.ロシア連邦の防衛法

* 私権制限規定が顕著

(1) ロシア連邦院のリリースの仮訳

1996年5月31日連邦法 第61-FZ号「防衛に関する法律」

 ロシア連邦の防衛の基礎と組織、ロシア連邦の国家当局の権限、ロシア連邦の構成主体の国家当局の機能、組織とその役人、防衛分野におけるロシア連邦市民の権利と義務、防衛に関与する力と手段、防衛分野におけるロシア連邦の法律違反に対する責任、防衛に関連するその他の規範を決定する。

 防衛は、ロシア連邦の武力防衛と武力防衛の実施、その領土の完全性と不可侵性に備えるために組織されています。ロシア連邦に対する侵略または侵略の直接的な脅威の場合、ロシア連邦大統領は、一般的または部分的な動員を宣言し、ロシア連邦の領土またはその個々の地域に戒厳令を導入し、連邦評議会および国家下院に直ちに通知し、ロシア連邦軍最高司令官に敵対行為の命令を与える。防衛問題はロシア連邦の管轄に割り当てられています。ロシア連邦の構成機関の執行機関及び地方自治機関は、その権限の範囲内で軍事行政機関と協力して、防衛分野における立法の実施を確保する。

 ロシア連邦軍は、ロシア連邦の防衛の基礎を形成する国家軍事組織である。ロシア連邦軍は、ロシア連邦に対する侵略を撃退し、ロシア連邦の領土の完全性と不可侵性の武力的保護のために、ならびに連邦憲法、連邦法およびロシア連邦の国際条約に従って任務を遂行することを目的としている。

 ロシア連邦及びその市民の利益を保護し、国際の平和及び安全を維持するために、ロシア連邦の軍隊の編成は、普遍的に認められた国際法の原則及び規範、ロシア連邦の国際条約及びこの連邦法に従って、ロシア連邦の領域外で速やかに使用することができる。ロシア連邦の領域外でのロシア連邦軍の編成の運用上の使用に関する決定は、連邦院の関連する決議に基づいてロシア連邦大統領によって行われる。

 ロシア連邦の軍隊、他の軍隊、軍隊および機関は、ロシア連邦の国際法および国際条約、連邦憲法法、連邦法、ロシア連邦大統領の規制法行為およびロシア連邦の他の規制法行為の一般的に認められた原則および規範に従って、戒厳令の期間中に使用される。ロシア連邦軍が、その意図された目的によらない武器を使用する任務の遂行に関与することは、連邦法に従ってロシア連邦大統領によって行われる。ロシア連邦軍の指導は、ロシア連邦大統領 - ロシア連邦軍の最高司令官によって行われる。ロシア連邦の軍隊は、ロシア連邦国防省を通じてロシア連邦の国防大臣によって管理される。

 ロシア連邦軍、その他の軍隊、軍事組織および組織では、選挙前のプロパガンダを含む政治的プロパガンダおよび扇動を行うことは禁じられる。

(2) 防衛法の逐条訳

1996年4月24日に連邦の国家院(下院)( Государственная дума)で採択;1996年5月15日に連邦院(連邦会議:上院) Совет Федерации)で承認。

国家院(下院)

連邦院(連邦会議:上院)

この連邦法は、ロシア連邦(注4)の防衛の基礎及び組織、ロシア連邦の国家機関の権限、ロシア連邦の構成機関の国家当局の機能、地方自治機関、組織及びその職員、防衛分野におけるロシア連邦市民の権利及び義務、防衛に関与する軍事力及び手段、防衛分野におけるロシア連邦の法律違反に対する責任、および防衛に関するその他の規則を定める。

第Ⅰ節  防衛の基本と組織

 第1条 防衛の基礎

1 この連邦法において、防衛とはロシア連邦の武力防衛及び武力による保護、その領土の完全性及び不可侵性に備えるための政治的、経済的、軍事的、社会的、法的及びその他の措置の制度をいう。

2 防衛は、ロシア連邦憲法(Constitution of the Russian Federation)、連邦同盟国(CIS)(注5)の憲法、連邦法、本法、ロシア連邦法及びその他の規制上の法律に従って組織され、かつ実施されるものとする。

3 防衛のため、ロシア連邦市民の軍事的義務及び連邦行政機関、ロシア連邦の構成機関の執行機関、地方自治機関及び団体の軍事輸送義務は、所有の形態にかかわらず車両の所有者と同様に定める。

4 防衛のため、ロシア連邦の軍隊(Вооруженные силы Российской Федерации)を設置する。

5 ロシア連邦国家警備隊の軍隊(Федеральная служба войск национальной гвардии Российской Федерации)」は、防衛に関与しなければならない。

6 防衛の分野において一定の任務を遂行するため、民間防衛の分野における問題を解決する権限を与えられた連邦執行機関(以下、軍事組織という)、ロシア連邦対外情報庁(Служба внешней разведки Российской Федерации)(注7)、連邦保安庁(注6)の機関、国家安全保障機関、軍事検察機関、ロシア連邦調査委員会の軍事調査機関の救助軍事組織、連邦支援機関が関与する。 ロシア連邦の国家当局(以下、機関と呼ぶ)の動員訓練、および戦時中に作成された特別な編成を担う。

7 ロシア連邦の軍隊、その他の軍隊、軍隊及び機関は、ロシア連邦の軍隊の使用計画に従って、防衛の分野における任務を遂行する。

8 他の軍隊、軍隊及び機関は、防衛の分野における任務の遂行に備えるため、ロシア連邦軍との共同作戦訓練及び動員訓練に関与しなければならない。

9 軍事組織若しくは武器及び軍事装備を有する部隊の設立及び存在又は連邦法に定めのない兵役の遂行を規定するものは、法律により禁止され、かつ訴追される。

10 ロシア連邦軍、その他の軍隊、軍隊及び機関の必要のために提供される土地及びその他の天然資源は、連邦の所有とする。

11 ロシア連邦の臣民、私有の地方自治体が所有する土地及びその他の天然資源は、ロシア連邦の法律に従ってのみ、ロシア連邦の軍隊、他の軍隊、軍隊及び団体の必要により押収することができる。

12 ロシア連邦軍、その他の軍隊、軍隊及び機関の財産は、連邦の財産とし、かつ、経済管理又は運営管理の権利について、これらの軍隊が保有する。2005年7月21日の連邦法第115-FZ号「営業権(concession契約について」に従って、コンセッション契約の締結が許可されているロシア連邦軍の財産は、当該連邦法に従ってコンセッション保有者に譲渡することができる。

第2条 防衛組織

防衛の組織には、以下が含まれる。

1)軍事的危険及び軍事的脅威の予測及び評価。

2)軍事政策の主要な方向性とロシア連邦の軍事ドクトリン(military doctrine )の規定の作成。

3)防衛分野における法的規制。

4)ロシア連邦軍、他の軍隊、軍事組織および機関の必要な準備における建設、準備および維持、ならびにそれらの使用の計画。

5)ロシア連邦軍、他の軍隊、軍事組織および機関、武器および軍事装備の制御システムの開発、生産および改善、それらの在庫の作成、ならびに無線周波数スペクトルの使用の計画。

6)戦時中の状況下で働くために、ロシア連邦の国家当局、ロシア連邦の臣民の国家当局、地方自治機関および国の経済の移転および移転のための直接準備の計画。

7) 国の所有権、輸送、通信および人口の形態にかかわらず、ロシア連邦の国家当局、ロシア連邦の構成主体の国家当局の機関、地方自治機関および組織の動員訓練を行う。

8)ロシア連邦の動員ニーズのために意図された物質的価値(動員準備金の予備金および国家物質予備金の還元不能な準備金を含む)の国家物質準備金ストックの一部としての創設する。

9)市民的及び領土的防衛のための措置の計画及び実施。

10)防衛目的のためのロシア連邦領土の運用機器。

11)防衛分野における国家秘密及び防衛分野における公的秘密を構成する情報の保護を確保する。

12)防衛面の利益となる科学の発展。

13)ロシア連邦の国家権力機関、ロシア連邦の臣民の国家権威機関及び防衛分野における地方自治機関の活動の調整。

14)防衛費の資金調達、ならびにロシア連邦の法律に従って実施されるロシア連邦の軍隊、他の軍隊、軍事組織および機関の防衛および活動に割り当てられた資金の支出を管理する。

15)集団安全保障及び共同防衛のための国際協力。

16)防衛分野におけるその他の活動。

第2.1条 ロシア連邦防衛計画

1 防衛分野における措置を計画し及び実施するため、軍事計画に関する一連の相互関連文書を含むロシア連邦防衛計画を策定する。

2 ロシア連邦の防衛計画に含まれる軍事計画文書の作成は、ロシア連邦の軍事計画に関する規則に従って実施する。

第3条 防衛分野におけるロシア連邦の法律

1 防衛分野におけるロシア連邦の法律は、ロシア連邦憲法、ロシア連邦の国際条約に基づくものとし、連邦憲法、連邦法、この連邦法及び防衛分野におけるロシア連邦の法律を含む。

 1.1. ロシア連邦憲法に反して、ロシア連邦の国際条約の規定に基づいて採択された国家内機関の決定は、ロシア連邦における法執行の対象とはならない。このような矛盾は、連邦憲法法に定められた方法で確立され得る。

2.この法律は、ロシア連邦の軍隊、その他の軍隊、軍隊および組織の管理機関の命令およびその他の法的行為による発表に関係なく、有効である。

 1 防衛分野における公的な秘密は、ロシア連邦の国家当局による権限の行使、ロシア連邦の臣民の国家当局の機関の機能、地方自治機関及び防衛分野における措置の組織及び実施のための組織によって形成される情報からなり、その普及は、これらの措置の実施に有害であるおそれがある。

2 法律は、ロシア連邦軍隊の管理機関、その他の軍隊、軍隊及び機関の命令その他の法的行為による告知にかかわらず、効力を有する。

第3.1条 防衛分野における公的な秘密

1 防衛分野における公的な秘密は、ロシア連邦の国家当局による権限の行使、ロシア連邦の臣民の国家当局の機関の機能、地方自治機関及び防衛分野における措置の組織及び実施のための組織によって形成される情報からなり、その普及は、これらの措置の実施に有害であるおそれがある。

2 防衛の分野において公的な秘密として分類される情報のリストには、この連邦法第2条に規定する防衛分野における措置に関する情報が含まれ、国家機密として確立された手続に従って分類されず、かつ、公に利用できないものを含むものとする。

3 情報を防衛分野における公的な秘密を構成する情報として分類し、かつ、防衛の分野における公的な秘密として分類される情報のリスト(以下、「リスト」という)及びその承認を決定する権利は、連邦法により兵役が規定されている連邦行政機関及び連邦州機関の長(当該情報が入手可能な場合)に帰属する。これらのリストはパブリック・ドメインで公開されることがある。

4 防衛の分野における公的な秘密として情報を分類する根拠は、連邦法によって兵役が規定されている連邦行政機関又は連邦州機関の長によって承認された、防衛の分野における公的な秘密として分類されるべき情報のリストを、その者が遵守することにある。

5 防衛の分野における公的な秘密を構成する情報の取扱いの手続は、ロシア連邦政府が定める。

6 防衛分野における公務上の秘密を構成する情報は、アクセスが制限された情報であって、かつ開示の対象としない。

7 防衛の分野における公的な秘密を構成する情報を含む情報にアクセスした者は、公務又は職業上の義務の遂行に関連して、当該情報の秘密を遵守し、かつ、ロシア連邦の国家当局の関連機関、ロシア連邦の主体の国家当局の機関、地方自治機関及びこの情報を提供した団体の同意なしに、この情報を開示しない義務を負う。

8 防衛の分野における公的な秘密を構成する情報の開示を許可した者、及び公務又は職業上の任務の遂行に関連して当該情報にアクセスした者は、ロシア連邦の法律に定める責任を負う。

第II節 防衛分野におけるロシア連邦大統領の権限

 第4条防衛分野におけるロシア連邦大統領の権限

1 ロシア連邦大統領は、ロシア連邦軍の最高司令官とする。

2 ロシア連邦大統領は、次のことを行う。

1)ロシア連邦の軍事政策の主要な方向性を決定すること。

2)ロシア連邦の軍事教義、ロシア連邦の防衛計画及びロシア連邦の軍事計画に関する規則を承認すること。

3) ロシア連邦の軍隊、その他の軍隊、軍事組織及び機関を監督すること。

4) ロシア連邦に対する侵略又は差し迫った侵略の脅威、ロシア連邦に対する武力紛争の勃発、一般的又は部分的な動員を宣言し、ロシア連邦の領域又はその特定の地域において戒厳令を導入し、連邦国家院(Госуда́рственная ду́ма)及び連邦院(Сове́т Федера́ции)に直ちに通知し、ロシア連邦軍最高司令官に対し敵対行為に関する命令を発すること。

5)ロシア連邦憲法及び連邦憲法法に従った戒厳令を確保する分野で権限を行使すること。

6) 連邦法に従い、ロシア連邦の軍隊、他の軍隊、軍隊及び機関を、その意図された目的によらない武器を用いて任務を遂行することに関与させる決定を下すこと。

7) ロシア連邦における動員の発表前にロシア連邦に対する侵略の脅威が増大したときにロシア連邦において実施される措置計画、ロシア連邦の軍隊の使用のための計画、ロシア連邦の軍隊の使用のための計画、他の軍隊、軍事組織及び機関の建設及び発展のための概念及び計画、防衛目的のためのロシア連邦の領土の運用機器の計画、ならびにロシア連邦経済の動員計画の主な指標を承認すること。

8)国家軍備計画を承認すること。

9) 核実験その他の特別実験の計画を承認し、かつ、これらの実験の実施を承認すること。

10)ロシア連邦軍、他の軍隊、軍事組織および機関の上級将校によって満たされるべき軍事職の単一のリスト、およびロシア連邦軍、他の軍隊、軍事組織および機関の大佐(第1階級の大尉)によって満たされる軍事ポストの総数を承認し、最高の軍事ランクを割り当て、スタッフが軍事を提供する軍事ポジションに軍人を任命すること。上級将校の階級は、連邦法で定められた方法で彼らを軍事ポストから解放し、兵役から彼らを解雇する。

10.1) 軍人でないロシア連邦の市民を、参謀がロシア連邦軍、他の軍隊、軍隊、軍隊および団体の上級将校の軍事階級を規定する軍事的地位に任命し、これらの役職から解任すること。

11) ロシア連邦軍隊の構造、構成、他の軍隊、統一及び身体までの軍事組織、ロシア連邦軍の軍人及び文民要員の職員数、その他の軍隊、軍事組織及び団体を承認すること。

11.1) ロシア連邦軍、その他の軍隊、軍事組織および組織の動員予備軍の創設を決定し、ロシア連邦軍、他の軍隊、軍事組織および組織の間の分配を示す予備兵の数を確立する 関連する連邦執行機関、連邦国家機関の提案、および連邦保安局の機関における動員人的予備軍の形成の特徴も確立すること。

12)ロシア連邦の軍隊、他の軍隊、編隊以上の軍事組織の配備と再配置を決定する。

13) 一般軍事規則、海軍船舶規則、ロシア連邦軍警察憲章、軍事部隊の戦闘旗に関する規則、ロシア連邦の海軍旗、兵役手続、軍事評議会、軍事委員、軍事輸送任務を承認すること。

14)ロシア連邦国防省、ロシア連邦軍参謀総長、および他の軍隊、軍事組織および機関の管理の分野で認可された連邦執行機関(機関)に関する規則を承認し、防衛分野における連邦執行機関、連邦国家機関およびロシア連邦臣民の執行機関の活動の調整の問題を決定すること。

15) ロシア連邦の領土防衛に関する規則、ロシア連邦の領土防衛計画及びロシア連邦の住民の民間防衛及び保護のための計画を承認すること。

16) ロシア連邦の領土内に核弾頭を有する施設並びに大量破壊兵器及び核廃棄物を廃絶するための施設を配備する計画を承認すること。

17) 平和及び国際安全の維持のための作戦へのロシア連邦軍の参加に関する共同防衛、集団安全保障、軍隊及び軍備の削減及び制限に関する条約を含む、防衛分野におけるロシア連邦の国際条約を交渉し、署名すること。

18) 兵役、軍事訓練(ロシア連邦の徴兵された市民の数及びロシア連邦軍、他の軍隊、軍隊及び機関におけるその分布を示す)のためのロシア連邦市民の徴兵に関する法令を発令すること、並びに連邦法に定める方法で徴兵の下で兵役を行うロシア連邦市民の兵役からの解雇に関する法令を発行すること。

19) 国の防衛及び国家安全保障の利益のために活動を行う組織並びに連邦国家高等教育機関のリストを作成し、契約に基づいて兵役を遂行する軍人を軍事職に派遣しないで派遣することができること、並びにこれらの各組織の軍事職に派遣されない軍人の総数を確立すること。

20)ロシア連邦憲法、連邦憲法法、連邦法およびロシア連邦法によって割り当てられた防衛の分野において、他の権限を行使すること。

第5条防衛分野における連邦議会の権限

1 連邦上院たる連邦院は、次のことを行う。

1)連邦下院たる国家院が採択した連邦予算に関する連邦法によって定められた国防費を検討すること。

2) 連邦下院たる国家院が採択した防衛分野における連邦法を検討すること。

3) ロシア連邦の領域又はその個々の地域における戒厳令及び非常事態の導入並びにロシア連邦軍、その他の軍隊、軍隊及び身体が、その意図した目的によらない任務を遂行するために武器を使用することに関するロシア連邦大統領の法令を承認すること。

4)ロシア連邦の領土外でロシア連邦の軍隊を使用する可能性を決定すること。

2 連邦国家院は、次のことを行う。

1)連邦予算に関する連邦法によって定められた国防費を検討すること。

2)防衛の分野で連邦法を採択すること。

第6条 防衛分野におけるロシア連邦政府の権限

ロシア連邦政府は、次のことを行う。

1)ロシア連邦の軍隊、他の軍隊、軍隊及び機関の国家及び提供について、その権限の範囲内で、防衛を確保し、かつ責任を負うための措置を実施すること。

2)連邦政府に従属する連邦行政機関の防衛問題に関する活動を指示すること。

3)連邦予算における国防費に関する提案を作成し、連邦国家院に提出すること。

4)ロシア連邦の軍隊、他の軍隊、軍事組織および機関に、その命令に応じて武器および軍事装備を装備することを組織すること。

5)ロシア連邦の軍隊、他の軍隊、軍事組織および機関の、その命令により、物質的手段、エネルギーおよびその他の資源およびサービスの提供を組織すること。

6)国家軍備計画の開発と実施を組織すること。

6.1) 軍産複合体の発展のための国家計画を承認し、その実施を組織すること。

7)国家、ロシア連邦軍、他の軍隊、軍事組織、機関および特殊編隊のニーズならびに戦時中の住民のニーズを満たすために動員計画の策定を組織し、ロシア連邦経済の動員計画、国家物質的埋蔵量の物質的価値の命名法、それらの蓄積の規範(体積)、還元不能な予備に貯蔵される物質的価値の命名法および量を承認すること 国家物質予備、ならびにロシア連邦の経済、ロシア連邦の臣民の経済および地方自治体の経済のための動員計画を導入すること。

8)国の所有権、輸送、通信および人口の形態にかかわらず、連邦法執行機関、ロシア連邦の構成機関の執行機関、地方自治機関および組織の動員訓練を監督すること。

9)戦時中の生産のための国家防衛命令の実施のための組織の準備、組織による国家防衛命令の履行、動員能力の創設、開発および維持、ならびに連邦執行機関の下での軍事組織の創設およびロシア連邦の法律に従ってロシア連邦軍に移転される車両の準備について、統制を行使すること。

10)連邦行政機関の動員任務を確立すること。

11)防衛産業複合体の国家組織、研究開発組織の創設、再編成および清算に関する決定を下し、それらの再編成および清算の手順を決定すること。

12)ロシア連邦軍、他の軍隊、軍事組織および機関の財政的および経済的活動の条件を決定すること。

13)軍事専門教育機関、高等教育の軍事教育機関、高等教育の連邦国教育機関の軍事訓練センターの設立を決定すること。

14)高等教育の連邦国教育機関における軍事訓練センターに関する規則を承認すること。

15) 2004年8月22日付連邦法N 122-FZは無効とする。

16)ロシア連邦の領土内に核弾頭を有する施設並びに大量破壊兵器及び核廃棄物を廃絶するための施設を配備するための計画の策定を組織すること。

17)連邦執行機関、ロシア連邦の構成機関の執行機関、地方自治機関、組織、ならびに軍事輸送任務の車両の所有者、ロシア連邦市民の兵役準備、軍事登録、兵役および代替文民サービスのための徴兵、軍事訓練を実施すること。

18)軍事登録、兵役のための徴兵、兵役のためのロシア連邦市民の準備、動員人間予備軍におけるロシア連邦市民の滞在のための手順、軍事訓練の実施、ならびに軍事登録の専門のリストに関する規則を承認すること。

19) 2010年12月23日付け連邦法N 377-Fは2011年2月1日に効力を終了。

20)組織、タスクを決定し、民間防衛の一般的な計画を実行すること。

21) ロシア連邦軍、他の軍隊、軍隊及び機関の必要に応じた土地その他の天然資源の付与及び使用の手続を決定すること。

22) 武器及び軍事装備品、防衛施設その他の軍事財産の移転、リース、販売及び処分の手続を確立すること。

23)武器及び軍事装備品、戦略物資、技術及び二重用途製品の輸出に対する管理を組織すること。

24) 連邦予算から防衛のために配分された資金を支出するための手続並びにロシア、他の軍隊、軍隊及びその目的に関係のない任務の遂行に関与する機関の連邦軍資金源を決定すること。

25)軍事協力に関する国際交渉を実施し、関連する政府間協定を締結すること。

26) ロシア連邦の組織及び市民が防衛上の必要のためにその財産を使用することに関連して被った費用を補償するための手続を確立すること。

27)ロシア連邦憲法、ロシア連邦の法律及びロシア連邦大統領の法令により割り当てられた防衛の分野において、他の権限を行使すること。

第7条 防衛分野におけるロシア連邦の構成主体の行政機関及び地方自治機関の機能

 ロシア連邦の構成主体の行政権機関及び地方自治機関は、その権限の範囲内で軍事行政機関と協力して、防衛分野における立法の実施を確保する。

第8条 防衛分野における組織の機能とその職員の義務

 ロシア連邦の法律に従った所有権の形態にかかわらず、組織は以下の機能、義務を負う。

1)軍事インフラ施設の創設、エネルギーその他の資源の提供、武器及び軍事装備、その他の軍事財産の生産、供給及び修理のための国家防衛命令の実施のために締結された国家契約に定める契約上の義務並びにロシア連邦軍、他の軍隊、軍事組織及び機関のニーズに応じた契約上の義務を履行すること。

2)戦時中の特殊編隊の訓練と作成のための動員任務を遂行すること。

3)市民的及び領土的防衛措置の実施を確保し、かつ、これに参加すること。

4)ロシア連邦の立法上およびその他の規制上の法的行為に従って締結された協定(契約)に基づいて、ロシア連邦の経済、ロシア連邦の臣民の経済および地方自治体の経済の動員計画によって規定された活動を実施すること。

5) ロシア連邦政府が定める手続に従って軍事輸送任務を遂行すること。

6)従業員の軍事登録を行い、ロシア連邦の法律に従って、彼らが所有する防衛用建物、構造物、車両およびその他の財産のニーズを提供し、ロシア連邦政府が定めた方法で発生した費用に対するその後の補償を行うこと。

2.組織の役員、所有権の形態にかかわらず、

1) ロシア連邦の法律により定められた防衛の分野においてその職務を遂行する。

2)従業員がロシア連邦の法律に従って軍事任務を遂行するために必要な条件を作り出すこと。

3)防衛強化を目的とする組織の設立を支援すること。

第9条 防衛分野におけるロシア連邦市民の権利と義務

ロシア連邦市民は、以下の権利と義務を負う。

1)連邦法に従って軍事任務を遂行すること。

2)市民的及び領土的防衛措置に参加すること。

3) 防衛の強化に資する機関及び公共団体を設置すること。

4)戦時中、連邦行政機関が所有する建物、構造物、車両およびその他の財産の要請に応じて防衛の必要性を提供し、ロシア連邦政府が定めた手順に従って発生した費用に対するその後の補償すること。

 

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(注0) 筆坂 秀世氏が指摘(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/71698?page=2)されているとおり、スターリンからゴルバチョフ、そしてプーチンと、ロシアの大国主義は骨の髄まで染みついたものなのだ。

(注1)わが国での弁護士資格をもつオリガ・ベロスルドヴァ氏が2020年改正連邦憲法を仮訳している。ただし、残念なことに範囲が第1条から第64条のみである。本文で述べる通り改正の重要点は第65条以下であり本ブログではその内容に触れない。

(注2)ベネツィア委員会(正式には「法による民主主義のための欧州委員会」)は、欧州評議会の諮問機関であり、憲法の分野における独立した専門家で構成されている。ベルリンの壁崩壊後の1990年、中央ヨーロッパと東ヨーロッパで憲法上の支援が緊急に必要になったときに設置された。

(注3) ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国Российская Советская Федеративная Социалистическая Республ, Rossiyskaya Sovetskaya Federativnaya Sotsialisticheskaya Respublika、略称:РСФСР)、略称でロシア共和国(SSR)は、1917年から1991年まで存在していた、世界初の社会主義共和国である。1922年のソビエト連邦建国以降は構成共和国の1つとなり、ソビエト連邦崩壊でロシア連邦として独立した。また、複数の自治共和国・自治州・自治管区 や、その他の地方区画から構成されていた連邦共和国でもある。

(注4)ロシア連邦構成主体は、「地域」「民族」という2つの異質の概念からなる区分による。地域区分は、46の「州」 (область; oblast')、9の「地方」 (край; kraj)、3の「市」(連邦市、город; gorod)がある。

一方、「民族」区分は、22の「共和国」 (республика; respublika)、1の「自治州」 (автономная область; avtonomnaja oblast')、4の「自治管区」 (автономный округ; avtonomnyj okrug) がある。

「共和国」は民族区分の行われる地域の連邦構成主体であり、州など地域区分の行われている地域の連邦構成主体は「共和国」に属さない。それぞれの連邦構成主体の自治権の範囲はそれぞれの連邦構成主体ごとに異なるという特徴がある。

共和国・自治州・自治管区といった民族区分の連邦構成主体は、ソビエト連邦時代の民族政策において、多数民族(ロシア民族、ウクライナ民族、カザフ民族等)は「共和国」(ロシア共和国、ウクライナ共和国、カザフ共和国等)を、比較的大集団の少数民族(ヤクート民族、コミ民族等)は「自治共和国」(ヤクート自治共和国、コミ自治共和国等)を、より小さな少数民族(チュクチ民族等)は「民族管区」(チュクチ民族管区等)を形成していたことの名残である。

現在のロシア連邦はソ連時代のロシア・ソビエト連邦社会主義共和国(ロシア民族を主体とした共和国)にあたり、現在の「共和国」はソ連時代の「自治共和国」にあたる。(Wikipediaから抜粋)

より詳細は以下のURLを参照されたい。

* http://dvor.jp/geography_russia.htm

* http://dvor.jp/index.htm

*http://dvor.jp/okrug.htm

(注5) 独立国家共同体(Содружество Независимых Государств,英略称: CIS)は、ソビエト連邦の崩壊時に、ソビエト社会主義共和国連邦を構成していた15か国のうちバルト三国を除く12か国(発足当初は10か国)によって結成されたゆるやかな国家連合体(コモンウェルス)である。EU(ヨーロッパ連合)型地域同盟を目ざしており、加盟国の最高指導者で構成される首脳会議が最高意思決定機関である。独自の憲法や議会は持っていない。本部はベラルーシの首都ミンスクに置かれている。

2015年時点での正式参加国数はベラルーシ、カザフスタン、ウズベキスタン、タジキスタン、トルクメニスタン、キルギスタン(現、キルギス)、モルドバ、アゼルバイジャン、アルメニアの9か国。加盟国は平等であり、かつ互いに領土の不可侵を定めている。核兵器の統一管理、共同経済地域の設立などを目標としているが、核兵器以外は成果があまりみられていない。加盟国の中心であるロシアは、北大西洋条約機構(NATO)の東方進出に対抗してCISの結束を強化したい意向であるが、各国の利害が一致せず、形骸化の傾向がみられる。

https://kotobank.jp/word/CIS-3837 (日本大百科全書(ニッポニカ)から一部抜粋)

(注6) ロシアの諜報機関には連邦保安庁(Федеральная служба безопасности Российской Федерации:FSB)と対外情報庁(Служба внешней разведки:SVR)およびロシア連邦軍参謀本部情報総局(Главное разведывательное управление,GRU)がある。

連邦保安庁(Федеральная служба безопасности Российской Федерации:FSB) は、ロシア連邦の防諜、犯罪対策を行う治安機関。CIS諸国内においては、対外情報庁(SVR)に代わって、限定的に諜報活動も行っている。 2003年には連邦国境庁(FPS)が行っていた国境警備機能全体、連邦政府通信・情報局(FAPSI)が行っていたSIGINT機能、連邦税務警察庁(FSNP)が行っていた金融犯罪捜査機能の一部も移管され旧ソビエト社会主義共和国連邦のソ連国家保安委員会(KGB)の姿に戻りつつある。(Wikipediaから抜粋)

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