中学校の生徒にとって毎年もらえる教科書は、大切な宝物
の一つだと思います。
私の小学校時代は戦争中から戦後の混乱期にあったので
紙不足のために、現今のような立派な教科書を手にすること
が出来ませんでした。
1、2年生の時の教科書は紙がすれきれるほどページを繰っ
たために文字が消えて読めなくなってしまったものです。しかし
そのようになる頃には教科書を丸暗記していたので、開いて見
る必要がなくなっていました。それほど児童生徒のとって教科書
は大切なものだったのです。ものが豊富になった今でもそれは
変わらないでしょう。
その教科書を巡って極めて不適切な事態が起きていたことが
明らかになった。しかも教育用書籍の老舗とも言われる三省堂
が中心になってやったと言うことが許せない。その上に教科書
選定に関わる立場になるかも知れない校長が不正行為に関係
したことがさらに許せない。両者は多分いろんな説明をするだろ
うが、子供達にどう説明するつもりだろうか。
金額が彼らにとって少額だから問題ないと考えたのだろうか。
とんでもないことである。金額の問題ではなく、やってしまった
その行為が問題であることに気がついていないのか。
謝礼を受け取った校長は自ら自分を厳正に処分してほしい。
それが子供達に対する謝罪になるかどうかは不明であるが。