音楽との出会いは、古い話では母親の子守歌や童謡
でしょうかね。そして学校の校歌を初めとする音楽。
親に連れていかれた映画の中で歌われた主題歌(例え
ば、ラバウル小唄、轟沈、加藤隼戦闘隊等)、そして
愛国行進曲、軍歌と続きました。
高校時代の歌謡曲は同級生がNHKのど自慢で優勝し
てからは歌謡曲に興味が出てきました。
クラシック音楽との出会いは、中学3年生の時の学芸
会でベートーベンの弟子という役で出演した時に聞いた
「月光の曲」が最初かもしれません。あの時のピアノの
響きは生涯忘れません。少し大げさに言いますと、私の
精神を揺さぶったという表現ができると思います。レコ
ードの雑音も気にならなかったくらいでした。
そして高校の同級生の家で聞かせてもらった、パテイ・
ページの歌っていた「テネシーワルツ」。これにも深い感
動を覚えました。
大学に入って同級生の下宿で聞かせてもらった「ツゴイ
ネルワイゼン」。ヤッシャ・ハイフェッツのヴァイオリン
演奏には神の業を聴きました。
その後は錦糸町公園の野外音楽堂で聞いた鈴木秀太郎さ
ん独奏の「メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲」も強
烈な印象を受けました。何しろ初めての生演奏を聞いたも
のでしたから。
生演奏と言えば、パリのレストランで知り合ったクラリ
ネット奏者、この方はウィーンコンクール?で1位無しの
2位になった方で岡田某氏のホテルの一室でアメリカの方
(申し訳ありませんが氏名は忘却しました)と2人で演奏
してくれたのを思い出しました。
そしてダンスの時代がやってきました。1960年代、タン
ゴ、ワルツそしてスローフォックストロット、ラテン音楽と
興味が移っていきました。
しかしですよ、楽器の演奏には手が出ませんでした。唯一
ハーモニカを吹けるようになった中学生の頃が懐かしいです
ね。女子同級生の家の垣根の外で吹いた曲がなんだったのか
は忘れましたが、届いたのかどうか永遠の謎です。
我が家にはもう40年以上も前に妻の希望で買ったピアノが
あります。人差し指だけでいくつかの曲を弾く?ことができ
ますが、それ以上にはなりませんでした。今でもピアノだけ
は両手で弾けるようになりたいと思います。
それも叶わぬ身なれば、せめて世界の名演奏家の弾いた曲
を聴くことにしましょう。グルダの演奏するモーツアルトの
「ピアノ協奏曲第20番」を聴きながら書きました。