遊園地 3

2020-02-06 05:43:40 | 日記
遊園地の新アトラクション‼

…の試運転…❗

という事がありました。

後にこの遊園地の花形になる『Sループ』のオープンを前に、スタッフたちが、試運転に乗るわけです。

基本、希望者を募ったワケですが、『試運転』という響きがなんともコワイんですよね。

しかも、巷で溢れている乗り物…というワケでは無いものですから…。

我が部署からも、勇者を数人選ばなければなりません。

…と言っても、我が部署は、命が惜しいヘタレばかりなんです。

…だけと、何人かは参加しなくてはならない…。

「仕方ない、ジャンケンにしよう❗」
結局、チーフの提案でジャンケンになりました。

「いいか?ジャンケンで公平に決めるんだから、負けたら潔く行けよ‼️」

そして、ジャンケン✊✌️✋❗

なんと、部署内でも特にヘタレな言い出しっぺのチーフが負けてしまったんです。

「えー?俺~?うそ~💦」

「武士に二言はありませんよね。」

「武士じゃねーし‼」

二言だらけの文句たらたらです。

まぁ、仕方なく、チーフは、試運転チームに参加することになりました。


新品のキラキラした輝く階段を昇り、そしてまた、新品のキラキラ輝くマシンに乗り込む。 

チーフは、死刑台を昇るかのように、泣きそうにフラフラ…。

マシンに乗ると、

ガシッと、安全バーが下ろされ…。

さぁ、試運転…GO‼

「ピッ、ピッ、ピッ、ピーー‼️」

カウントダウンと共に走り出す。

カタカタカタカタカタカタ…と、マシンは、遠心力が最高に発揮される高い位置にまで引き上げられる。

……そして、最強のタイミングで、GO‼

「ギャーーーーーーー‼」

さすがに当時最強のマシンとして鳴り物入りでオープンするだけのことはあります。

激しく落とされ、回され、また上がり、また落とす。

…激しい振り回しを終えて、やっとマシンは、終点にたどり着いた。

チーフは?…というと、涙なのかヨダレなのか、顔中ベタベタで、ヘロヘロ…。

は、早く、安全バーを解いてくれ…💦

…と、ガシガシ…と、バーを握って無駄な抵抗をしている。

「…ご苦労様です。もう一度行きます。」

「聞いてないよ~~‼」

と、誰よりも大声で叫んだのはチーフでした。

「大切なお願いがあります。搭乗者のみなさん、悲鳴を上げないでください」

更なる無茶ぶりに、チーフをはじめ、搭乗者の全員の目が点💦💦

試運転ですから、僅かな不具合などをあらわす音などを聞き逃さないように…だと思います。

「お、降ろしてくれ‼️」

ガタガタ…❗と、安全バーを揺らす。

「私も❗」「自分も❗」

と、数人が試運転を降りたい~と懇願したが、、、

「あと、少しなので、お付き合いください」

と、チーフの願いも空しく、2度目のスタート❗

そして、そのあと、何度も…。

一度きりでも、コワイものを、数回、数十回と『Sループ』を走らせました。

翌日、チーフは、仕事を休みました。


遊園地 2

2020-02-06 05:40:49 | 日記
某遊園地について、記憶を記録しようと思います。

この遊園地の入社試験を受けようと思った理由は。。。

『お客様に夢を与える仕事だし、毎日楽しく仕事出来そうだから』

その遊園地の面接試験を今も記憶に鮮明です。

私ひとりが、ポツンと広い部屋に通され、面接官を待ってました。

外は大きな観覧車が優雅に回り、ぼんやりとその景色を見つめていると、とてもカジュアルな雰囲気の面接官(?)が一人入ってきて、

「子供の頃の人に話したくなるエピソードはありますか?」

…と聞かれました。(たしか、そんな質問だったと思います)

特に、人に話したくなるほどのエピソードが無かった私は、一瞬戸惑いましたが、

急に私が子供時代にやらかして、親に大爆笑されたエピソードを思い出しました。

「私が5才の頃だったと思います。


近所の駄菓子屋のおばあちゃんが


『いつも笑顔でいいこだね~!これ、持って行きな!』


と、ガムをくれたんです。


『ありがとう!』


ともらったガムを手に我が家に戻ろうとしたんです。


…ところがその日、従兄弟のJ君が来ていたのを思い出して、慌てておばあちゃんのところに舞い戻り


『従兄弟のJ君もいるの。だから、ガムをもう一個ください❗』


と図々しくも、おねだりしたんです。


…ところが、自宅の近くまで来ると、従兄弟J君の妹、Tちゃんの姿も発見。


またまた、おばあちゃんのところに戻って、かなり申し訳なさそうに


『従兄弟の妹のTちゃんも来ちゃったの…』


と、さらに図々しくも、ガムをおねだりした事があります。」


…と、ほほえましくもなんともない、図々しい5才児のエピソードを披露しました。

それを聞いたカジュアルな面接官は、しばらく黙っていました。


「はい、わかりました」

そう言うと、部屋を出ていきました。

「え?これで終わり?まずかったかな?💦」

くだらない話をしてしまった自分に意気消沈。


そして、しばらく待たされると、次に入って来たのは、気難しそうなお偉いさん。

そして、さっきカジュアルな面接官が座っていた椅子に座ると…少し間を置いて、

「採用です」

「へ?」←(今、このブログを面白くするために…ではなく、本当に"へ?"と言いました💦)

面接結果のお知らせまでには数日が掛かると聞いていたので、きょとんとしました。
 
「さ、採用…ですか?あ、結果は数日掛かると聞きましたが…」

「例外です。(少し低い声で)さっき面接した方、偉い人なんですよ。たまたま今日、ここへ来たんです。あなたの話、すごく気に入ったようです」

「ほほぅ…。」←これも、現実に言いました。

…というような経緯で、この遊園地との縁が急激に結ばれました。