熱をだして、仕事を休んだ日。
私の寝ていた部屋に謎の訪問者が入って来た…。
『ス…。スゥ……。スゥー…。』
え?! 何?
何の音?
タバコ?
『スゥー…スゥー』と煙を吐く様な音。
タバコを吸いはじめた?
その時、数日前に夜中に『ギィ』と扉が開いた音がして、
みんなが怖い思いをしたことを、不意に思い出した。
こわい💦💦
あれ?静かになった…。
謎の訪問着は、煙草を吸い終えたようだった。
『スッ…スッ…スッ…』
今度は何の音?
『スッ…スッ…ミシッ…』
どうやら歩き回っているようだ…。
しばらく部屋の中をゆっくりと歩き回る。
……あきらかに”人の気配”ではない。
「…ミシッ」
立ち止まった…。
『ガタッ…』
窓?
『ガタッ…ガタッ…』
窓を開けようとしてる?
鍵はかかってないはずだけど…。
『ガタッ…ガタッ…………ガタガタガタッ…』
窓を揺らしはじめた💦💦💦
恐怖の限界だった。
『お願い早く出て行って』
と心で何度も叫んだ。
『私はあなたのためにしてあげられることは、何もないから、帰って❗』
とお願いした。
すると、急に『ガタガタ…』がおさまって、静寂が戻った。
『……12時をお知らせします。』
スキー場の放送が聞こえてきた。
戻った。
え?一時間も経ったの?
5分くらいしか経っていない気がした。
謎の存在の気配も消えた…。
音も気配も感じられなくなった時、金縛りが解けた。
よかった…💦💦
何だったのか…確認しなければ…。
恐る恐る振り返ると、
………誰もいない。
出ていった形跡もないのに…。
もちろん、扉も開いていない。
いろいろ考えると熱が悪化してきたように、頭がボーっとしてきた。
「考えるのやめよう…寝よう💦」
と頭から布団を被ると
『コーン』『コーン』とスキー場のわずかなざわめきに混じって、微かに聞こえてきた。
つづく。。。