「合格者を発表します」
あぁ、私はダメだなぁ…。
ここへ来たことさえ後悔しているくらいにレベルが違うし…、最後にひとり、目立つ状況で発表したダンスなんて…、
🎵あら、えっさっさ~🎵…だし…。
はぁ…、帰りたい💦これ以上、落ち込みたくない💦
「2番、27番、32番…」
番号、飛ぶなぁ…。それだけ落ちる人がいるってことか…。落ちる人多くて安心した。
「68番、71番…呼ばれた方だけ残ってください」
…とっとと帰ろう…、いい勉強になった。
「良かったですね」
隣の座席の人が声を掛けてきた。
「え?」
「合格ですね」
「いやいや~、今、呼ばれませんでしたよ~(笑)」
「68番、呼ばれてましたよ。私、69番たから覚えてます」
「私、89番です。」
「いいえ、これ、68ですよ。おねえさんの歌い方、ここのプロデューサーの好きそうな歌い方ですよね」
「…そうなんですか?」
「ちょっと変わったプロデューサーですよね」
…どうやら、歌い方が気に入られたらしい…。
確かに、ちょっと演歌っぽかったかな?
ダンスはともかく、歌い方で残されたらしい…。