ハナとサエのバトルシーンが白熱してきた。
…まぁ、それでも、どこか遠慮がちなので、勢いがあまると、急に笑顔になったりしていました。
そして、実際の恋愛模様は…というと、サエちゃんはハナちゃんの側にいる事がなくなりました。(それまでは、同じ大学ということもあって、いつも一緒に居たのですが…)
そして、気づくとナミ君の側に…。
「最近、サエは、ナミ君の側にいるよな~」
冗談混じりに、仲間の男の子がそんな言葉を本人に放った。
「サエの役作りだよ😃」
…"役作り"発言が良くなかった。
「最終的には、サエはナミを裏切るワケだから、本当なら気持ちは"敵対"してるものなんじなないの?」
確かに、サエはナミ君を裏切ることを目的に近づいてくる…という設定。
だけど、サエちゃんは、前半の本性を隠してナミに近づく…という部分にウェイトを置いて役作りをしている…と。
仲間の男性は、「いやいや~、本性の部分の"裏切るサエ"で役作りをするもんでしょう?普通!」
…サエちゃんは言い返す言葉が見つからず黙ってしまった…。
「サエちゃんの考える通りでいいと思うよ」
助け船を出したのは、件のナミ君。
(そんなところにホロッと来ちゃうのよね、女子は💦)
「私の考えでいきます。」
サエちゃんは、ナミ君に"許可"をもらったかのように、嬉しそうにナミ君の横に行った。
「やっぱり、変だよ。」
王子がポロリと呟いた。
「役作りのせいにするのは変だよ。」