又吉さんの『火花』に次いで、羽田さんの芥川賞受賞作を読みました。
これまた文藝春秋からで、たまたま又吉さんの方が先のページにあったから順番で読んだだけで、又吉作品のついでではありません。
火花を先に読んだせいか、非常に読みやすかったというのが正直な感想です。
芸人の世界はそういう知り合いもいないので完全に分かりようもないですが、このスクラップ・・・の世界はごく一般的な家庭なので普通に置き換えて理解しやすいです。
ひょっとしたらこれは祖父殺しの策を練って実行している優しさ仮面をつけた孫の、、、恐ろしい話なのかもしれないのに、全編なぜかユーモラス。
それはおじいちゃんの話す九州弁なのかもしれないし、おじいちゃんの杖をついて歩くテンポにあるのかもしれない。
孫である語り手の健斗。
彼もまた無職で資格を身につけようとしている28歳(ん?27だっけ?)の青年でいろんな企業に面接に行っては落ちてくる、という三流大卒でありながら、悲壮感もないし、現代の若者らしくかる~いタッチで生きているように書かれている。
うちの周りも高齢化が進んで、老親の介護に明け暮れている私とひとつ違いの娘さん?や、退職して数年で脳血管系で倒れて口もきけずに車いす生活を送っているご主人を世話している奥さんもいる。 すぐ近くにはデイサービスの施設もできた。
老人の介護は本当に身近にある。
でも、知らなかったことが多かったなぁ。
まぁ、それは想像力さえもっと働かせばわかるような身体が思うようにならなくなった晩年の孤独とかうらさびしさとか、そういうものもあるけれど、もっと具体的に、例えば今はテレビも大画面になってくっきりはっきり見えるようになっているものの、それが年寄りにはどうか?っていうとそもそも目が悪くなるからどんなに性能がよくても、見る側の受け入れ態勢が落ちてるから意味ないとか、 テンポの速い会話に理解がついていかないとか、そういう私の盲点。
年寄りには親切に、席も譲ってあげましょうというのがひょっとしたら『つかわないものはダメになる』という身体機能の衰えを助長するものではないのか?とか(笑)
なるほどね~と思うようなところも多かったです。
それと小説全体からすればやっぱり初めて書いたという又吉さんより運びが上手だな、というのが感想。
いや、とんでもなく偉そうなのは分かってるけど。
というわけで、次は直木賞作品を読みましょうかね。
これまた文藝春秋からで、たまたま又吉さんの方が先のページにあったから順番で読んだだけで、又吉作品のついでではありません。
火花を先に読んだせいか、非常に読みやすかったというのが正直な感想です。
芸人の世界はそういう知り合いもいないので完全に分かりようもないですが、このスクラップ・・・の世界はごく一般的な家庭なので普通に置き換えて理解しやすいです。
ひょっとしたらこれは祖父殺しの策を練って実行している優しさ仮面をつけた孫の、、、恐ろしい話なのかもしれないのに、全編なぜかユーモラス。
それはおじいちゃんの話す九州弁なのかもしれないし、おじいちゃんの杖をついて歩くテンポにあるのかもしれない。
孫である語り手の健斗。
彼もまた無職で資格を身につけようとしている28歳(ん?27だっけ?)の青年でいろんな企業に面接に行っては落ちてくる、という三流大卒でありながら、悲壮感もないし、現代の若者らしくかる~いタッチで生きているように書かれている。
うちの周りも高齢化が進んで、老親の介護に明け暮れている私とひとつ違いの娘さん?や、退職して数年で脳血管系で倒れて口もきけずに車いす生活を送っているご主人を世話している奥さんもいる。 すぐ近くにはデイサービスの施設もできた。
老人の介護は本当に身近にある。
でも、知らなかったことが多かったなぁ。
まぁ、それは想像力さえもっと働かせばわかるような身体が思うようにならなくなった晩年の孤独とかうらさびしさとか、そういうものもあるけれど、もっと具体的に、例えば今はテレビも大画面になってくっきりはっきり見えるようになっているものの、それが年寄りにはどうか?っていうとそもそも目が悪くなるからどんなに性能がよくても、見る側の受け入れ態勢が落ちてるから意味ないとか、 テンポの速い会話に理解がついていかないとか、そういう私の盲点。
年寄りには親切に、席も譲ってあげましょうというのがひょっとしたら『つかわないものはダメになる』という身体機能の衰えを助長するものではないのか?とか(笑)
なるほどね~と思うようなところも多かったです。
それと小説全体からすればやっぱり初めて書いたという又吉さんより運びが上手だな、というのが感想。
いや、とんでもなく偉そうなのは分かってるけど。
というわけで、次は直木賞作品を読みましょうかね。
惜しまれつつ逝きたいね(笑)
いや、誰も惜しんでくれなくて『あのくそ婆やっと逝きやがった!』っていう可能性大なんだけど
義母はホームで呑気な生活を送っているように表面上は見えるけれど、ヘルパー不足など、現場は見えないところで様々な葛藤や課題があるのだろうな、と思います。
数年の間には、また違った状況になっているだろうから、少なくともそれまでに知恵と知識をつけておこうと思っています。
わたし、この小説を読んで介護施設や、それに付属するような老人専門?病院の実情をもっと詳しく知るべきだと思いました。 人手不足も問題ですが、なにからなにまで世話を焼きすぎて残っている機能をどんどん奪い取る過剰な介護、というのも問題だなぁって。
それとね、近所のデイケア施設で時折聞こえてくる言葉があるんですが、職員の方があまりにも老人を子供扱いしているような気がして仕方ないんです。
勿論、歳を取って子供に還っていってるのかもしれませんが、保育園から聞こえる言葉と同じなんですもん。