落ち椿


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 咲き始めたばかりの椿の花ですが、咲いた花はいつかは散る運命。花が散ると云えば花吹雪。でも不思議なのは、花びらを散らず花は数あれど、花吹雪は桜と決まっていること。晩秋から冬にかけて咲く山茶花も花びらを散らしますが、大きく重たいので風に舞うことはなく、自らの足元を赤く染めて魅せてくれます。

 山茶花の花が終わりかける頃に咲き始め、晩冬から春にかけて開花の時を迎える椿は、花弁の付け根が雄蕊と共に合着しているために花びらを散らすことはなく、花の終わりの時には花全体はぽとりと落ちます(注)。

 花がポトリを落ちることから縁起が悪いとされる向きもあるようですが、落ち椿には桜の花吹雪に勝るとも劣らない美しさが、その生涯を全うし何物も持たず凛として去って行く武士道、侘び寂びにも通じる潔い美しさがあるように、私には思えてなりません。

注:椿と山茶花の自然交配種だと云われる寒椿は、花弁や雄蕊が合着しておらず山茶花同様花弁を散らします。

 横浜の住宅地の中に残された小さな里山の四季の移ろいを毎週撮影しているblog「恩田の森Now」に、ただいまは2月24日に撮影した写真を5点掲載しております。春に向かう森の様子をご覧いただけたら嬉しいです。
https://blog.goo.ne.jp/ondanomori/e/8adab147236a39df5c8c906b5e19a8e6

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#椿 #ツバキ #山茶花 #サザンカ #ツバキ科ツバキ属 #武士道 #侘び寂び

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