銀幕大帝α

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マザーハウス 恐怖の使者

2016年10月17日 20時17分24秒 | 洋画ホラー
LA CASA DEL FIN DE LOS TIEMPOS/THE HOUSE AT THE END OF TIME
2013年
ベネズエラ
101分
ホラー/サスペンス
劇場未公開




監督:
アレハンドロ・イダルゴ
製作:
アレハンドロ・イダルゴ
脚本:
アレハンドロ・イダルゴ
出演:
ルディー・ロドリゲス
ゴンサーロ・クベロ
ロスメル・ブスタマンテ
ギジェルモ・ガルシア




<ストーリー>
1981年のベネズエラ。失業中の夫とふたりの息子と暮らしていたドゥルセ。11月11日、次男が事故死、深夜に夫が殺され、長男が忽然と姿を消してしまう。

-感想-

いや~とても良い意味でヤラレた。
そうくるか!と。
未公開作品やし、また内容が余り濃くないB級幽霊ものかと期待はしていなかったんですよ。
その悪い考えをクルリとひっくり返してくれましたわ。

これ、物凄く完成度が高いです。
家族を殺した疑いで服役していたお母さんが主人公なんですが、物語の構成としては服役するまでの話と、出所して家に戻ってきた話とを交互に見せる形で成り立っています。

<服役する前>
母と子の前に現れる人影と姿の一部。
母は霊か不審者かと慄いて相手が部屋のドアから入ってこようとしても直ぐに閉じちゃうので、顔は全く見ていない。
これがポイント。
又、子供の方は顔は見ているが頑なに口を閉ざし、どんな人物だったのかを両親には話そうとしない。
代わりに、母にだけそっと、その現れた人物から手渡されたというメモを渡します。
これもポイント。
そのメモには「弟と遊んじゃいけない」と書かれているんです。

<出所した後>
誰も住んでいない家に帰ってきた母親ですが、こちらでも度々誰かの姿を見かけます。
それは年老いた片手に包丁を握り締めた男性なのですが、あんたは誰なのよ!何で包丁持ってるのよ!と鑑賞している私も一緒になって疑問に思えてきます。
そして運命の2011年11月11日11時11分11秒。
前もってこの時間帯に何かが起きるとこの家を訪ねてきた神父から予告されていたのですが、その通りに事が動き出します。

要は時空を超えた展開へと発展していくのですよ。
これが起きる事によって<服役する前>の話と<出所した後>の話が繋がって行く訳。
バラバラになっていたジグソーパズルがピタッと全部はめられた、そんな成る程スッキリ感を味わえる事必至。
あのシーンの裏側がここのシーンになるのか、とね。
これ等謎だった部分、事前に用意されていた伏線も解明・回収され、全てに辻褄が合うので納得出来ないとはならない。
むしろ、よくこんな一見複雑そうな母親逮捕で一旦区切られる前後展開をここまで上手く噛み合わせられたなと凄く感心しました。

長男に警告した「弟と遊んじゃいけない」とか、1部の悲劇は避け切れなかったけども、その最愛の長男を救う術は成し遂げられるラスト。
前述した神父様の正体(長男にとっては縁のある人物)もここに来て判明するのですが、あ~それで今まで一切名前を出さなかったのかと、この辺の隠し演出も上手い。
長男が想いを寄せていた女性も姿を変えて現れてと、これ以上ない幸福な結末に感動、感動でした。

掘り出し物だ!所の騒ぎじゃないっす。
パッケージ見て大して面白くないだろうとスルーしていた方、騙されたと思って借りてみてください。
私程じゃなくても、それなりに満足はして頂けるはずと願い込めてお奨めしておきます。
秀逸な脚本と、丁寧な演出、母の子に対する深い愛にスタンディングオベーション。

評価:★★★★
16/10/17DVD鑑賞(旧作)
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レンタル開始日:2015-12-02
メーカー:アクセスエー

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