その昔、ターミネーターをやっつけた反乱軍。そのときに生まれたジョンは10歳(10歳のくせにバイク乗り回して悪さしてる)。将来の反乱軍のリーダーとなるジョンを殺しに、未来からまた送り込まれたターミネーター。そしてジョンを守るべく同じ未来から送り込まれたターミネーター。10年前に人類の未来を賭けてターミネーターと闘ったジョンの母サラは精神病院に収監中。さあ、どうなる?
『ターミネーター2 3D』予告編 ロングバージョン
文字で表すとややこしい話なのに、誰にでも分かり易い圧倒的な演出(表現)力で生まれた大傑作『ターミネーター2』。初公開当時、「こんなに面白い映画が作れるの?何この特撮(当時はSFXと呼ばれていました)!」とブッたまげました。
続編の舞台は一作目から数えて10年後の1994年(公開は1991年)。そう、あの闘いから今年は30年。リバイバル公開された8月29日は、サブタイトルにある「審判の日」だったんです。すっかり忘れていました。
久しぶりに劇場で観れましたが、全く古さを感じさせない特撮はスゴいですね。物語も核戦争(あり得ないとは思いますが)の恐怖と背中合わせの今の時代にピッタリ!
さすがにターミネーターはまだいないけど、無人爆撃機が戦場(というか市街地)を飛び交うなんて”空想上のお話”ではなく、まさに現代は連日戦争に投入されているし。30年前に観た頃は全てがフィクションだと思っていましたが、改めて観てみると細部のリアル感がハンパない作品です。
これはキャメロン監督の先見の明なのか、はたまた偶然の産物なのか。もしかしてこの作品に感化されて生まれた産物なのか...。
とにかく見せ場の連続で全く中だるみもなく、オープニングから一気にラストシーンまで突き抜けます。公開当時のジャンル分けで言えば「SFアクション超大作」だけど、主要登場人物(そんなにいないけど)の細かい描写は一切手を抜かないから、物語に深みがあって感情移入してしまいます。
今回は(命令とは言え)ジョンを文字通り命がけで守るシュワちゃん演じるT-800(ボブおじさん)と、無条件にジョンを愛するサラにいたく共鳴しました。やっぱり子を持つ親になったから?(と言っても子どもが生まれてからも何回も観ていますが。やっぱり映画館で観たから?)
そこで批判を承知で断言します。
『T2』は愛の物語である。
と。皆さんもそうは思いませんか?
若い頃は、「命令された任務を遂行したシュワちゃんかっけー」としか思わなかったのに、「涙は出ないけど泣く気持ちが分かった」シュワちゃんのカッコよさ、その気持ちを汲んで何も言わずにスイッチを押したサラの気持ちが痛いほど理解できて、過去イチ泣いてしまったエンディングでした。
やはり『T2』は大傑作です。