スティーヴ・マックイーンは僕の人生の師匠です。
その師匠の息子、チャドウイック・マックイーンさんが亡くなりました。63歳。
師匠の息子って言うことは僕の遠縁の兄貴みたいなものです。師匠のように映画界では全く活躍できなかったけど、唯一存在感を見せてくれた作品があります。
https://youtu.be/yTq2G8eilug?si=csUWkDV6ng1HMl1S
1985年公開のラルフ・マッチオ主演の『ベスト・キッド』。映画の立ち位置としては当時流行りの”ヤングアダルト・スター”だったラルフ主演の青春ものだけど、監督はジョン・G・アビルドゼンさん、音楽はビル・コンティさん。そう、『ロッキー』の名コンビです。そりゃ期待するなという方がおかしいでしょう。
当時のチラシのキャッチコピーは
『ロッキー』のアビルドゼン監督ー
いま、鮮やかに
青春のエキサイトメント!
何だかよく分からないコピーですが、全米では(1984年の)『ゴースト・バスターズ』『グレムリン』『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』に次ぐNO.4の大ヒット!
日本でも話題になってたし、実際「全世界のヤング達のハートを熱く刺激した」(チラシのコピーより引用)くらいだからめっちゃ面白い映画でした。
話が大きくズレてしまいましたね。この作品で主人公ダニエルをイジめるダッジ役(予告の後半にもチラっと出てきます)で登場するのがチャドさん。あまり出番はないし、全然上手じゃいないけど、師匠同様存在感はバツグンでした。
多分師匠も若い頃からカラテやっていたし、その影響でチャドさんもカラテの嗜みがあったのかな。
師匠を倍くらいにポッチャリさせた、いかにも”お坊ちゃんな不良”でした。さすがに師匠のような鋭さは全然ないけど、もし本気で役者やっていたらそこそこいけたんじゃないかなぁ。
その後しばらく音沙汰なかった(話題にすら上がらなかった)ところ、今から28年前のリアル・マッコイズのムック本にチャドが出ているじゃないですか!!
その頃マッコイズのラインナップにあった”リアル・マックイーン”シリーズ。『大脱走』や『拳銃無宿』などの人気作品のレプリカ・ウエア等を出していて、その中の一つが師匠の遺作『ハンター』で、ラルフ”パパ”ソーソンが着ていたMA-1のマッコイズ・バージョンを羽織っている写真が一枚載っているんです!これには狂喜乱舞しましたよ。チャドは劇中で師匠が着ていたMA-1を大切に持っていたそう。もしまだ持っていたら譲ってくれないかなぁ。兄弟のよしみで(笑)
その後また音信不通になり、久しぶりに名前を目にしたと思ったらご逝去のニュース。
アニキ、悲しいよ。
天国の師匠に宜しくね。