表通りの裏通り

~珈琲とロックと道楽の日々~
ブルース・スプリングスティーンとスティーブ・マックィーンと渥美清さんが人生の師匠です。

ビリーじいさん誕生日おめでとう!

2024-05-10 10:57:24 | Rock

一日遅れですがビリーじいさんが昨日75歳のお誕生日を迎えました!これで立派な後期高齢者(他国はどうなんでしょうね)の仲間入り。

福祉後進国の日本でも、少なからず色々な特典があるはずなので是非余生は日本でお過ごしください。

 

 

ビリーのアルバムで一番好きなのは何と言っても『イノセント・マン』。以下『ストレンジャー』、『ニューヨーク物語』、『グラス・ハウス』、『ストーム・フロント』か『ニューヨーク52番街』がベスト5.

 

良く「ビリー・ジョエルの曲で何が好きですか?」と聞かれますが、このランキングは悩ましいところですよね。

以下は、今時点のベスト10です。明日になったらガラっと変わっているかも。

 

だって好きな曲だらけなんですもん。

 

次点 「ターン・ザ・ライツ・バック・オン」(めっちゃ好きだけど、まだ新しいので)

10 「今宵はフォーエバー」

 9 「愛はイクストリームス」

 8 「ストレンジャー」

 7 「イタリアン・レストランで」

 6 「ピアノ・マン」

 5 「素顔のままで」

 4 「ガラスのニューヨーク」

 3 「ザ・リヴァー・オブ・ドリームス」

 2 「ニューヨークの想い」

そして一位(2位との差は僅差)はやっぱり

 1 「マイアミ2017」

この曲の世界観が大好きです。

121212 SANDY RELIEF CONCERT - BILLY JOEL - MIAMI 2017 (SEEN THE LIGHTS GO OUT ON BROADWAY)

 

一月の日本公演でも聴きたかったなぁ。来年は宜しくね、ビリーじいちゃん。


アイ・アム・エヴリシング

2024-02-27 11:19:04 | Rock

四年前に亡くなった僕のヒーローの一人、ジョージア・ピーチことリトル・リチャードのドキュメンタリー映画の公開が目前です。ロック系の映画を良くかけてくれていた映画館が閉まっちゃうので、この作品の公開(こちらで)が心配されたけど、杞憂になりそうです。

しかし平日の11:30~の一回戦のみって...そりゃないよ。

「リトル・リチャード:アイ・アム・エヴリシング」予告編(127秒)

古いロックンロールばかり聴いていた中学生の頃、ブギっぽい(当時は良く分かっていなかったけど)ひと際甲高い声で叫びまくり、マシンガンのように言葉を詰め込んだ、一度聴いたら絶対に忘れられないリトル・リチャードの歌の数々。僕は特に「悪魔とモリー」が大好きです。

のちにブルースの「デトロイト」の一節や、ミッチ・ライダーのバージョンを聴いたとき、「リトル・リチャードってスゴい人なんだ!!」と納得しました。そこから僕のヒーローになったのです。

それなのに映画『アメリカン・グラフィティ』では一曲も使ってもらえなかった不思議。ルーカスの好みじゃなかったのか、リチャードさんが許可しなかったのか。

日本に来たことがあったかどうかは分からないけど、バディ・ホリーやビッグ・ボッパーのように早くに亡くならず、破天荒なロッカーにしては長生きされたリチャードさん。

一度お会いしたかったなぁ~。

映画『リトル・リチャード:アイ・アム・エヴリシング』公式サイト (little-richard.com)

 

 


ありがとうビリーじいさん

2024-01-25 16:09:45 | Rock

小学六年生のときに『アメリカン・グラフィティ』を観て以来、ずっと古いロックばかり聴いていた中学時代。僕のヒーローはチャックやバディやリトルにファッツにビル、そしてキングでした。

そんな中二の秋、出たばかりの『ナイロン・カーテン』の「プレッシャー」をラジオで聴いて以来、僕の傍にはいつもビリーがいました。多分初めてリアルタイムで自分で買ったアーティストがビリー。

次作の『イノセント・マン』はまさにレコードが擦り切れるほど聴きまくっていた大好きな作品で、そこから遡って聴きまくっていましたねぇ。

なので”リアルタイムでレコードを買った人”の括りで言えば、ある意味ブルースより付き合いは長いです(笑)

 

閑話休題。

さてと。

♪I've seen the light go out on Broadway

   I saw the ruins at my feet

ブロードウェイの灯は消え

僕の足下には廃墟が横たわっていた

 

きっと心優しいビリーは、能登半島地震で被災した方々に気を遣って、こんなフレーズが入る「マイアミ」をセットから外したのではないでしょうか?

そう自分に言い聞かせなきゃ大好きな「マイアミ」がセット落ちしたショックは癒えません。

しかし、公開された恒例のセトリ・シートそのままの流れで構成(普段は結構イジくるのに)されたステージは圧巻でしたね。

24日に水道橋駅近くの屋根付き球場で”一夜限り”と謳われて開催された、久しぶりのビリー・ジョエル日本公演。来月出る新曲の披露もあるかなぁ~という淡い期待も吹き飛ばされ、直近のガーデンの定期演奏会のセトリを基本にちょっと日本向けに数曲を入れ替えた、最高に楽しい2時間を堪能させて頂きました。

しかも通常ガーデン公演が24~26曲、その他が21曲程度なのに大サービスの全25曲!!厳密に言えば「イノセント」前に披露(通常は「ドント・アスク・ミー・ホワイ」の前フリ)された、オレはミック・ジャガーじゃない!のに「スタート・ミー・アップ」、これには会場も大合唱だったのが嬉しいです。そしてザ・トーケンズの「ライオンはねている」のドゥー・ワップ、ティナへの追悼の気持ちを込めて「リバー・オブ・ドリームス」の曲間にはクリスタル・タリフェロウがティナそっくりに歌い上げた「リバー・ディープ・マウンテン・ハイ」が入った(「さくらさくら」はカウントしませんが)ので全部で28曲!なんてお得感満載のコンサートなんでしょう。チケットが高すぎるとお嘆きのアナタ!チケット代を曲数で割ってみてください。今回S席が¥24,000。一曲あたり¥1,000弱ですよ!

 

そうそう、『ヒューマン&ラッキー』ツアーでブルースのバックで多才ぶりを発揮していた、ビリーのバンドではお馴染みのクリスタルさん。相変わらずカッコ良いです。って言うか今のビリーのバンドの面々、殆どの皆さん長いから息もピッタリだし、みんなイカす面々ですよね。中でも歳を重ねて一段とエロ...いや、カッコ良くなったマークさん、奏でる音も一段と艶っぽく聴こえたのは僕の贔屓目でしょうか?

ビリーじいさんもさすがに高音が出ないって自虐していたけど、全然そんなことなかったですよね。そりゃ全盛期(ビリーの全盛期っていつ?)と比較すれば多少は出なくなってましたけど、昔と変わらずレコードそのまんまのキーで聴かせてくれるってスゴすぎます。

じいさん髪の毛のことも気にしていましたね。改めて『イノセント』の頃からのPVを観ると、どうもビリーの髪型って不自然にしか見えなくなってしまいました。カツラじゃないのかな?

僕は今の丸くなってアタマも寂しくなったビリーじいさんが大好きです。でも日本公演では上からの映像多すぎませんか?あれじゃイヤでも後頭部に目がいっちゃいますって。

 

久しぶりに大作「サイゴン」も聴きたかったけど、短めの曲を重ねる最近のビリーのショウにはちょっと長すぎるのかな。それでも日本ではヒット曲とは呼べない(だけど絶大な人気のある、僕も大好きな)「エンタティナー」、どうしても聴きたかったジャズナンバー「ザンジバル」(カールのジャージーなトランペットめっちゃカッコ良かった)、大名盤『ストレンジャー』のB面の一曲目を飾る情緒的な「ウィーン」(思わず泣いてしまいました)など最近の定番曲が聴けたのは幸せだったし、約一年ぶりに披露された「さよならハリウッド」、たまにしか演らない「ストレンジャー」(口笛はマークさん)、日本では外せない「オネスティ」などのある意味レア曲もふんだんに盛り込んで、バランスよく”ビリー・ヒストリー”が楽しめました。一曲ずつ想いを書きたいけど終わらないのでそれはまたいつの日かに。

「イタリアン」と「ピアノ」は語りたいことだらけです。

 

集大成。

 

そう考えると最後の来日(年齢的にも)かもしれないって言うのも頷けるけど、今回の元気いっぱいなお姿を拝見するとまだまだイケそうだし。

だってもうすぐ新曲がリリースされるんだから、もしかすると『夢の河』以来のスタジオ・アルバムが出て、そのままの勢いでツアーだって無いとは言い切れません。

っていうかアルバム出さなくても来年また来てください。再来年も来てください。ついさっきロッド・スチュワートとのジョイント・コンサートがアナウンスされ、これでスティング、スティーリー・ダンに続いて三つ目のジョイントかな。そんな元気があるならまた来てください。

だって今回「マイアミ」と「素顔のままで」を聴かせてくれなかったんだから。

 

待ってます!

My Life
Movin’ Out (Anthony’s Song)
The Entertainer
Honesty
Zanzibar
Start Me Up
An Innocent Man
The Longest Time
Don’t Ask Me Why
Vienna
Keeping The Faith
Allentown
New York State of Mind
The Stranger
Say Goodbye to Hollywood
Sometimes a Fantasy
Only the Good Die Young
The River of Dreams
Nessun dorma
Scenes From an Italian Restaurant
Piano Man

We Didn’t Start the Fire
Uptown Girl
It’s Still Rock and Roll to Me
Big Shot
You May Be Right

 

個人的には1月24日と言えば、8年前にニューヨーク大豪雪でブルースには会えなかったうえに、もしかしたらすぐに日本に帰れないかもしれないという大ピンチ(今では笑い話)だった日。

そんな孤立したマンハッタンの夜を歩いているとき、脳内でエンドレスで流れていた「ニューヨークの想い」のイントロがナマで流れてきた瞬間、涙腺は決壊していました。見せ場と聞かせどころだらけだった日本公演で、この思い出(思い入れ)いっぱいの曲が今回一番の宝物です。

 

追伸

開演前にアリーナAブロックのところにマークが!!

手を振ったら振り返してくれました!!

一緒に写真を撮ってもらおうかとも思ったけど、電話しながらウラに行っちゃったので断念。

でもコミュニケーションをとれたのも良い思い出になりました。


愛しのビリー

2024-01-23 21:44:54 | Rock

明日の今頃はきっと燃えカスになっていることでしょう。

だってねぇ

まずオープニングの「マイアミ」で泣いて、途中の「リバー」と「ニューヨーク」で号泣して、本編ラストの「ピアノマン」で涙が枯れるまで泣いて、アンコール最後の「ガラス」で燃え尽きる予定です。

もしかしたら2月発表の新曲の披露もあるかも知れませんね。とにかく楽しみしかありません。

でも受験生を一人自宅に残して上京するので、燃えカスはそのまま帰りますけど。

 

ホントなら空港でビリーを見送りたかったなぁ。

このセトリのまんま観れたら最高ですね。


New York State of Mind

2023-12-29 11:38:25 | Rock

行きたかった初日に観れず、昨日ようやく観ることができました!!年齢層は高めだったけど、約8割の座席が埋まり加齢臭、いや熱気プンプンの東宝シネマズ。

 

来日前夜祭とうたわれて25、28日の両日劇場公開された、ビリー・ジョエル”奇跡と伝説の夜”と絶賛された旧シェイ・スタジアムでのラストショウ。あの『ライヴ・アット・シェイ・スタジアム』です。

 

映像作品としても既にリリースされて、店でもしょっちゅう流れているおなじみの大好きなライヴ。何が好きかって、最近のベストヒット・ライヴではなくシングルカットどころか余程のファンじゃないと耳馴染みのない、マイナー系の曲の合間にヒット曲を挟むというような構成で魅せるめっちゃ楽しいライヴだから。

劇場版(僕が持っているのは輸入盤なので字幕は英語と欧州語のみ。しかも曲間のMCの部分だけ)は全ての曲に字幕が乗っかっているから、あまり馴染みのない楽曲も良く理解できました。そう観て(聴いて)いると、やはりビリーも詩人ですね。各曲に描かれる情景がありありと浮かんでくる、とってもステキな短編小説のようでした。

ご本人もこの日にかける気持ちは人一倍だったでしょうから、言い古された言葉だけど”集大成”として臨んだステージだったと思います。日本でもこんな緩急織り交ぜたステージが観てみたかったなぁ。

昨日は(も)朝から4回半観て(もちろん仕事しながらですよ)から18:10~の上映に挑みました。さすがにこの一週間で10数回も観ている(もちろん仕事しながら)ので、今更劇場だからって泣くわけはないと思っていたのに...。

このイントロが流れた瞬間から涙腺はユルユルでした。

Billy Joel ft. Tony Bennett - New York State of Mind (Live at Shea Stadium)(2008),1080p, HQ Audio

ニューヨークに行く度に、飛行機の窓からマンハッタンが見える度に、雑踏を歩く度に、ハドソン川を見る度に、ブルースのショウをメドウランズで観た後、一度だけハドソン川超しに輝くマンハッタンの夜景を見たときにetc...

僕のニューヨークの思い出にはいつも「ニューヨークの想い」が(脳内で)流れていました(たまにライザ・ミネリの「ニューヨーク、ニューヨーク)。名曲だらけのビリーの楽曲の中でも、多分一番好きな曲。ビリーの想いがたくさん詰まったこの曲。地元クイーンズ出身のトニー・ベネットとの掛け合いは、ハイライトだらけのこのライヴでも珠玉の瞬間です。

個人的にはアメリカらしさ全開、軍人さんに敬意を表する「サイゴン」や、たまたま結婚したばかりのカップルを見つけて祝福する「シ-ズ・オールウェイズ・ア・ウーマン」のくだり、バンドのメンバーを常に盛り立てて紹介するビリーの優しさ等々がたまりません。

 

とは言え、この作品自体は「奇跡」と「伝説」の”イイとこどり”。本編は「プレリュード/怒れる若者」で軽快に幕が開きますが、実際は二日間とも「アメリカ国歌」~名曲(来月のオープニング・ナンバーもコレでしょう)「マイアミ2017」で始まっているし、セットリストも結構変更があって、できればオフィシャル映像のノーカットで「奇跡」と「伝説」を観てみたいものです。

二日間とも演奏されたのに無残にもカットされてしまった「ロックンロールが最高さ」(この邦題大好きです)、初日のみの「プリーズ・プリーズ・ミー」が観れないのが残念でなりません。

本編中盤に登場するカントリー界のガース・ブルックス(すみません、コッチは不勉強でこの作品で初めて知りました)がカバーして大ヒットした(そうです)「シェイムレス」ですが、初日は「スタンド・バイ・ミー」~「イノセントマン」という最強のメドレー。うーん、こっちも捨て難い!

ジョン・メイヤーが飾りっけなしの普段着(この人はいつもこうなのか?)で登場(初日だけだったみたい)して一言も発しないまま超絶ギターを聴かせてくれる『ザ・ブリッジ』収録の「デイス・イズ・ザ・タイム」も良かったです。

ついでにゲスト枠で言えば、初日はドン・ヘンリーが登場して哀愁のラブソング「ボーイズ・オブ・サマー」だったけど、二日目はスティーヴン・タイラーが「ウォーク・ジス・ウェイ」(この演奏が本家並み、いや本家を凌駕しているかも)。どちらも本編からはカットされて、スティーヴンのパートだけボーナス・トラック扱いになりました。権利の問題?

カット繋がりのゲスト枠と言えば、ザ・フーのロジャー・ダルトリーとジョン・メレンキャンプのパフォーマンスも本編に入らないのが不思議なくらいカッコ良かったな。こちらはどちらもボーナス・トラックで観れるので、全く日の目を見ていないドンだけが可哀そうな気もします。

 

後から知って一番ビックリしたのが、アンコールの「ピアノマン」です。あまりにキレイに編集されているから違和感を全く感じませんが、本編に収録されているのは「私を野球に連れてって」を織り込んだ初日バージョンのようです。のっけから大合唱になる「ピアノマン」も好きだけどこっちも聴いてみたいですね。

伝説となった二日目は、本編の通り「ピアノマン」の前後にポールが登場しています。なんでもポールがホントに来るかどうかが未確定だったらしく、殆どのメンバーも知らなかったとか。絶望的に間に合いそうにもなかったのに、関係各所(税関や警察)全面協力でJFKからクイーンズまで10分足らずで到着させたという逸話もニューヨークならではですね。

それなのにリハーサルもなしに「アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア」と「レット・イット・ビー」を完璧にバックアップしたバンドの面々は凄すぎます。もちろん到着してすぐに最高のパフォーマンスを見せれるポールも凄すぎます。そして何より自身のショウ、しかもご指名があってシェイ・スタジアムの最期を飾るコンサートをやったのに、大トリをポールに譲ってポールのパフォーマンスを一番間近で見て一緒に歌うビリーの無邪気さ。結果、旧シェイの最初と最後はポールだったというオチですね。やっぱりビリーって良い人なんですねぇ。そんなビリーも凄すぎます。

 

さあ、久しぶりの来日公演まで一ヵ月を切りました。きっと最後の日本公演になるでしょう。初めてビリーのショウを観てから早37年?38年?

うん、間違いなく泣くな。絶対泣くな。オープニングの「マイアミ」から最後の「ピアノマン」(だけじゃないけど)は声も涙も枯れるな。今想像しただけでもウルウルしちゃいますもん。

みんなでしっかり見届けましょうね。

 

追伸:久しぶりに上映終わりで自然発生的に拍手が沸き起こりました。田舎じゃ珍しいことですよ。さすがビリーだ!