表通りの裏通り

~珈琲とロックと道楽の日々~
ブルース・スプリングスティーンとスティーブ・マックィーンと渥美清さんが人生の師匠です。

ワタナベさんの思い出

2024-12-20 17:28:42 | 独り言

読売新聞社主筆の渡辺恒雄さんが逝去されました。御年98歳。

讀賣(NPBのあのチーム)のオーナーをなされていた頃は、コメントの一部を切り取られそれを大々的に報道されたせいもあって良い印象は全くありませんでした。もちろんあの球団のドンっていうのも大きかったけど。

 

僕は今までにオーラを発している方に三回お会いしました。

最初は高倉健さん。当時勤めていた映画関連の会社の階段でばったりお会いしたんですが、とても腰の低い丁寧に(僕みたいな若造にすら)ご挨拶をしてくださる方でした。

その高倉さんの周りを覆っていたのが、天井にも届こうかというほどの虹色に輝くオーラでした。圧倒されました。そのせいでサインを頂くのも忘れてしまったのは未だに悔やんでいます。

 

二度目はまだ宮城で男子ゴルフツアーをやっていた頃の話です。当時テレビ番組制作会社にいた僕は、ゴルフの細かいルールすら知らず中継現場、しかも放送席周りのアシスタント(雑用です)として現場に派遣されました。

その時、選手関係者用のお手洗いで(まさに身体同様)大きな声で話しながらジャンボ尾崎プロが隣にいらっしゃいました。あまりの迫力に用を足していた僕は全ての機能を失い静止してしまいました。

見上げた(だって名の通り天井に頭がぶつかるんじゃないかってくらい背が高くて体格の良い)ジャンボさんの身体からは「火事!?」と見間違えるほどの真っ赤なオーラが発せられていました。

 

そして三人目が渡辺恒雄さんです。

渡辺さんが球団会長か顧問をやられていた頃だと思います。たまたま水道橋の屋根付き野球場のVIPルームにウチ(勿論タイガース)の試合の際にご招待頂き、居心地の悪さを感じながらも優越感(もう二度とないだろうし)に浸りながら高い位置から試合を観戦していました。

その頃まだ喫煙者だった僕は、喫煙所を探してVIPルームの廊下を彷徨っていました。廊下はフカフカの絨毯だったような記憶がありますが、その後に起こった奇跡的な出来事のせいで、試合内容・結果も含め何をご馳走になったのかすら覚えていません。

ようやく喫煙できる場所を見つけ煙草を一本吸い終わって部屋に戻ろうとしたら、あの渡辺さんが鬼のような形相でこちらに向かってきました。

「あ。ナベツネだ」僕は心の中でそう叫びました。まさかあのナベツネさんにお目にかかれるなんて思ってもみませんでしたから。

多分自チームが劣勢だったんでしょうね。渡辺さんは同行していた方を叱責しながら腰を下ろし、葉巻かパイプに火をつけて一息ついたとき僕と目が合いました。だって僕は何かに取り憑かれたかのように渡辺さんの一挙手一投足を目で追っていたので、渡辺さんも僕の視線に気が付いたのでしょう。それほど広くないラウンジでしたから。

思わず僕は背筋を伸ばして「こんにちは」と頭を下げながら渡辺さんに挨拶しました。

ニュースや新聞で拝見する通りの渡辺さんの周りには、これは僕の思い込みだとは思いますが黒いオーラが立ち上っていました。もしかしたら高倉さん同様虹色のオーラだったのかもしれません。しかし今では、僕の偏見や偏った報道で刷り込まれたイメージのせいで黒に見えたんだと信じています。

だってその時の渡辺さん、こんな僕の挨拶に対してドスの効いた声で「おう!」と一言手を挙げて応えてくださいましたもん。

それからというもの僕は渡辺さんに対する偏見は全くなくなりました。単純なもんですね(笑)

 

しかし、改めて渡辺さんの経歴を拝見すると凄まじい人生を送ってこられた方ですよね。渡辺さんの前ではもはや善悪なんてものはどうでも良くて、ホントに心の底から畏敬の念しか沸いてきません。

でもここは敢えて、ナベツネさんと呼ばせて頂きます。

 

 

ナベツネさんどうぞ安らかに...。

お会いした際もこんな雰囲気でした。


誰も悪くない

2023-07-27 18:21:43 | 独り言

夏の甲子園の出場をかけた神奈川県大会決勝。後味悪いですよね。

「疑惑の判定」?

名門(どちらもですが)が劇的な結末で敗退したことでこんな風に言われています。

どうして土壇場で逆転打を打った選手を褒めてあげられないんだろう?もちろんスポーツには「流れ」があるのは良く分かります。でもあそこでホームランを打った選手こそ賞賛するべきだと思います。

それなのにまるで二塁審さんが悪いような言われ方。批判している方々のご贔屓の学校は審判のせいで負けたの?

仮にあのプレーがアウトだったとしても勝ったとは限らないでしょう?

僕もアマチュア野球に審判員として深く携わっているので、どうしても”そっち”の目線・立場で考えてしまいます。

高校野球の審判員がボランティア(日当はでるけど)でアマチュアなのは、やっている方もアマチュアなんだから仕方ないですよね。まさか毎試合NPBの審判員を連れてくるわけにはいきませんし。

でも甲子園出場をかけた決勝戦のグランドに立てる程の方なら、幾度となく修羅場をくぐってきたはず。豊富な経験がなければ決勝戦の審判なんてやらせてもらえません。

野球のジャッジ(ルールも)はただでさえグレーな部分(個人の感想です。主観的なところがいっぱい)が多いし、瞬時の判断が求められます。もちろん公平にしっかりプレーを見て、自信を持って判定します。

あの試合以降、ネット上で「ビデオ判定をアマチュア野球(その他のスポーツ)にも導入するべき」等という無責任な要望が噴出しています。

百歩譲って甲子園大会規模であれば可能かもしれませんが、地方大会は設備費用と人員確保の面で難しいでしょうね。

ビデオ判定をやるならば予選の一回戦から全ての試合でやらなきゃ不公平。決勝戦だけ?んじゃ準決勝は良いの?

良くそのワンプレーで人生が変わるなんて大げさなことが言われます。今回は野手にエラーが記録されました(選手が責任を背負いこむなら可哀そう。周りのフォローが大事)けど、それで人生が変わるっていうなら、誰もが無責任に好き勝手言えるネット社会の現在、塁審を務めていた方だって人生が変わりかねません。

第一、メディアの報道の仕方も「疑惑の判定」高校野球「疑惑の判定」元NPB審判が見解 「どちらとも取れるプレー」「必要以上に批判されている」(J-CASTニュース) - Yahoo!ニュースなんて騒ぐから、それがどんどん一人歩きしちゃって混乱を招いているわけです。

実際自分もグランドに立ったとき、判定がとても微妙な場合は観客席がザワついたりします。一昔前ならヒドいヤジが飛び交っていました。だったら全ての世代全ての試合において、公平なビデオ判定を導入してもらった方がスッキリするとも思います。何なら全部機械で判定しちゃえば誰も文句言わなくなるのでは?

ま、そうしたとき何が面白いのかは分かりませんけどね。

ダラダラと脈絡もなく書き連ねてしまいましたが、個人的な意見として今回の試合は誰も悪くありません。選手も指導者の方々も保護者の皆さまも、そして審判員の方も一生懸命闘った結果こうなっただけです。

メディアの皆さん、もうやめにしませんか?変な方向に世論を操作しないでください。

 

 

独り言でした。

 


中国女

2023-01-15 20:01:28 | 独り言
https://youtu.be/sJuXXGXS3no

ご冥福をお祈りします。

息子と同じ時期に同じ病気が見つかり、SNS等でツラい闘病生活を送っていらっしゃるのを拝見していました。

その闘病のツラさが痛いほど分かるから

息子の分まで頑張って欲しかったです。

息子も貴方のことが大好きでした。

本当にありがとうございました。安らかに。

20回目の9.11

2021-09-11 21:46:00 | 独り言
もう20年?まだ20年?

2011年の大震災を体験するまで「こんな衝撃的な出来事は二度とないだろう(それまでは阪神淡路大震災)」と思っていました。

決して忘れません。

そしてコロナが収束したら、必ずまた祈りを捧げに行きます。

rest in peace.












大島さん安らかに…師匠と呼ばせて頂きます

2021-07-05 23:04:22 | 独り言
https://ameblo.jp/ohshima-yasunori/

大島康徳さんがご逝去されました。

昭和のセントラル・リーグ(僕はタイガース一筋ですが)に一喜一憂していた者にとって、ドラゴンズの大島選手は敵味方を超えて野球小僧のヒーローでした。派手さはなかったけど、めっちゃカッコ良かった。
正直、ファイターズ時代は(パだし)あまり見ていません。やはり僕にとって大島康徳はドラゴンズの人なんです。

現場から足を洗って(戻りたかっただろうな)からは、愛情たっぷりユーモアを交えた軽妙洒脱な解説者として、全ての野球ファンを楽しませてくださいました。あの華麗な話芸がもう聞けないと思うと…寂しい限りです。

ずっとブログは読ませて頂いていましたが、大島さんが春先に奥様にお話しされたという、最後の更新となった「この命を生ききる」と題された大島さんのメッセージ。これはもう涙なくしては読めませんでした。つい自分を重ね合わせて何度も何度も読み返して、大島康徳という一人の野球人の達観した(とは言えいっぱい未練はあったでしょう)一言一言の重みはハンパないものでした。
あまりにも崇高なので一行たりとも引用するのが憚れました。まだお読みになっていなければ是非一読ください。


僕のように弱い人間ではここまで言い切れません。本当に素晴らしい方だったんでしょうね。また一人、人生の師匠に出会ったような気がします。もっとお話が聞きたかったです。

大島さんのようには逆立してもなれませんが、少しでも近づけるよう、精一杯生きていきたいと思います。

大島師匠。安らかに…