GOKIGENRADIO

バーボングラス片手のロックな毎日

桃の節句と歌詞の間違い

2017-03-04 03:44:39 | MUSIC/TV/MOVIE
3月3日は桃の節句と呼ばれる上巳の節句。
この日は女の子の日だから、男の俺にはず〜っと縁がない日だ。

西洋かぶれした日本でも、節句はまだまだ健在だ。もちろんバレンタインデーやクリスマスと同じく、本来の目的や習慣とは離れて商業化に利用されてるのだが、それでも恋打った日本古来の風習が残っているのはいいことだ。
二十四節気とか七十二候とかは天気予報によく使われるね。「今日から立春で、各地で陽気な・・・」とか「大寒の今日、各地で冷え込みが・・・」とかね。

節句(節日)はなんか食べ物と昔から連動してるね。
1月7日(人日)は七草の節句と呼ばれるだけあって、七草粥を食べる日。未だに七草が覚えられない(秋の七草と同じく覚える気がない)パックで売ってるしね。

3月3日(上巳)は桃の節句だが、桃を食べる日ではない。桃の実は夏がシーズンだ。この日は桃の花を見ながら菱餅や白酒。だが最近は甘酒とちらし寿司になってるのはなんでだ?雛あられってお茶請けにはいいが、あんまり美味しくないね。

5月5日(端午)は菖蒲の節句で、お風呂に入れて菖蒲湯にする。ちまきや柏餅を食べる。鯉のぼりは高知の方では鰹のぼりだったりする。

7月7日(七夕/しきせき)は七夕(たなばた)で、なぜか素麺を食べる日なんだそうだが、この伝統はほとんど浸透してない気がする。三輪や揖保よ頑張れ。
笹の枝に願い事書いた短冊を飾る。この日は織姫と彦星が出会える唯一の日なのだが、何故か天気があまり良くない。天の川は5年に一度くらいしかまともに観れてない気がするなぁ。だからかな、有名な仙台の七夕祭りは旧暦の8月7日前後に行われてる。各地の七夕祭りもこの時期が多い。7月7日は雨が多いからだろうな。

9月9日(重陽/ちょうよう)は菊の節句。花札の菊と盃の図柄にもあるように、菊酒など楽しむ日だが、菊酒って飲まないなぁ。菊ってそこらへんに生えてないし、仏壇の菊をちぎるわけにもいかない。刺身のツマについてる菊浮かべることもしたことないし、したくない。
菊を食べる習慣があるのは山形とか一部の地域だ。山形のスーパーには、大葉やほうれん草のように普通に食用菊が並んで売っている。ちなみに新潟では「かきのもと」と呼ぶ。

11月11日は何故か節句じゃない。不思議だ。
まぁ、2月2日も4月4日も6月6日も偶数月は関係ないからね。10月10日は体育の日だったが、成人の日(1月15日)と同じく何故か変えられてしまった。

話は3月3日の桃の節句に戻す。
この日が近づくとスーパーでもケーキ屋でもやたら「うれしいひなまつり」が流れてる。
ひな祭りと言われるだけあって、雛人形を飾る習慣を唄うこの歌は有名だが、実はこの歌詞間違いなのよね。

飾られてる雛人形を「お内裏様とお雛様」と歌われてるが、実は内裏とは親王(男雛、女雛)の両方のこと。だから、男雛を「お内裏様」女雛を「お雛様」と歌ってるこの歌はおかしいのよね。作詞者の山野三郎(サトウハチロー)さんも発表後に間違い気づいて訂正を願い出たのだが、レコード会社は聞き入れられなかったらしい。そしてそのまま現代も歌い継がれている。5〜6年前かな、朝日新聞の日曜版付随のbeにこのこと書いてあって、サトウさんは死ぬまでこの曲を嫌がってたらしい。

しかもこの曲、タイトルが「うれしいひなまつり」だけど、全然嬉しそうじゃないのよ。短調だからかなんか物悲しいメロディなのよね。
サトウハチローさんの曲って「ちいさい秋みつけた」とかもめっちゃ寂しいメロディだし、「かわいいかくれんぼ」でも最後の「誰が見つかった〜」でマイナー転調するし。まぁ童謡って、結構物悲しいのが多いから仕方がないのかな。

その「うれしいひなまつり」が流れるスーパーで、桃のジュースやカクテルなんかがいっぱい売ってあった。
こういった便乗品や期間限定商品に弱い俺。いろいろ考えた上に3本ほど買った。
よく考えたら、ひなまつりも桃の節句も俺には全然関係ないのに。
まぁ、いいか。