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バーボングラス片手のロックな毎日

いまいち盛り上がらないラグビ−Wカップ

2019-09-24 00:17:06 | Talk is Cheap

今日本で開催されてるラグビーワールドカップ。

悲しいくらいに盛り上がっていないね。マスコミやメディアは必死になんとか盛り上げようとしているのだが空回り。

 

つい先週まで日曜日に放送されていた池井戸潤原作ドラマ「ノーサイドゲーム」が社会人ラグビーをテーマにしてて、高視聴率だったのにね。元日本代表とかラグビー経験者(濱田岳とかもね)を出して、試合のシーンもすごくリアルだった。最終回には櫻井翔まで出てきた。ラストの長尺のゲームシーンは、「陸王」でのマラソン、「ルーズベルトゲーム」での野球と同じく迫力あるシーン満載。フィクションなのに手に汗握る感じで良かったのにね。毎回随所にアツい台詞のオンパレード。特に最終回での元日本代表キャプテンでもある廣瀬さん演じる浜畑と大泉洋の会話。「無理をすれば今後の選手生命が」と膝の怪我を気遣う大泉に対し「今後?」とこれが最後の試合だと決意を述べる廣瀬。そこに被さる米津玄帥の「馬と鹿」。そして足を引きずりながらのラストパス・・・。

 

こりゃラグビーワールドカップもこの勢いで盛り上がるか、などと思ってたが、案の定というかやっぱりというかいまいち盛り上がらない。マスコミは盛り上がってる風の記事を書いているが、実際盛り上がっていないのは事実。

 

MGCのマラソン選考会(15日)。フィギュアスケートオータムクラシックでの羽生結弦の優勝(14日)。東レ・パンパシフィックオープンでの大坂なおみの凱旋優勝(22日)。渋野日向子の東海クラシック最終日8打差逆転での優勝(22日)。プロ野球では巨人がセ・リーグ優勝を決め(21日)、大相撲秋場所では御嶽海が2度目の優勝(22日)をした。スポーツ界の大ニュースクラスがゴロッとあり、ラグビー取材に記者を送り込んでた各メディアはてんわやんわだろう。だいたいどこもラグビーをあんまり知らない記者ばかりだろうし。

さらに芸能界では、7月クールの各ドラマが最終回を迎え次のクールの番宣をしたいところ。連休には秋映画も公開されるからこの番宣も。キングオブコント2019ではどぶろっくが優勝。欅坂46が東京ドーム公演。窪田正孝と水川あさみが結婚した。

千葉では台風被害で停電があり、新内閣が発足、ZOZOがYahoo!の子会社になり前澤社長が退任した。

運が悪いというか、なんというか、これほどの状態でラグビーW杯をもりあげろと言われてもなあぁ。無理があるだろ。一般人のほとんどはラグビーにそんなに興味ないんだから。

 

一般人にラグビーが浸透していない理由を考えてみよう。

 

まずラグビーというのは庶民的なスポーツではない。野球と違い日本ではプロスポーツとしての認識がない上に学生のクラブ活動としても人気がない。俺が通ってた高校は花園にも出たことがある強豪校で、授業にもラグビーが取り入れられていたが、普通の学生には無理なスポーツだとその頃から思ってた。

まずラグビーをするにはずーと走り続けられる体力が必要だ。これはサッカーやバスケも一緒だが、ラグビーは永遠に走らされてる気がする。

がたい(体格)が良くないと無理だ。俺みたいに痩せてひょろちいのはいくらすばしっこくても相手チームに経験者が一人でもいたら簡単にタックルされ転かされる。そして痛い。スクラムは耳がちぎれそうになる。ピアスをはめてる俺には地獄だった。

野球にサッカー、バレーボール、ハンドボール、果てはボーリングやビリヤード、ビー玉まであらゆる球技は苦手ではない。しかしラグビーのボールは楕円形だ。ボールが言う事を聞いてくれない。パスにコツがいる。キックしてもまっすぐ思うところに行ってくれない。

ユニフォームがダサい。なぜボーダー。特に今の日本代表の赤白のストライプ。こんなものを着ているのはウゾーリーを探せのウォーリーか、まことちゃんの作者楳図かずお氏くらいのものだ。ヘッドギアは髪型が崩れるからもっと嫌だ。

ラグビーはどちらかといえば冬のスポーツだから、試合を見に行ってもおケツが冷えて寒い。特に冬の花園は座布団と毛布持参で行かないとね。さらに雨天でも試合は決行する。野球なら中止になるような雨でも平気で試合する。雪でも雹でも試合続行。見てる方にしたらたまったものではない。

認知度が低い。野球のように通常にテレビ中継をしてたわけもない。したがって選手名も平尾、松尾、そして近年の五郎丸、そして今回ドラマで知られた廣瀬くらいしか知られていない。野球選手の知名度が100としたらサッカーで70、マラソンやフィギュアスケートで50、バレーで20、バスケで10、ラグビーは1くらいだろう。もちろんファンは別だよ。

漫画やドラマの題材にもほぼならない。ドラマでは山下真司主演の「スクールウォーズ」、漫画だと竜崎遼児氏の「ウォークライ」くらいだ。他にもあるのだろうがパッと思いつかない。野球漫画の「ドカベン」「巨人の星」「タッチ」「ダイヤのA」「メジャー」・・・。サッカーやバスケに比べても少ない。

 

五郎丸人気の時に一気にたたみかけりゃよかったのだが、国立競技場の設計や完成時期の問題が出て、森・元首相の悪人ヅラだけがクローズアップされてしまって飽き性な一般ピーポーは覚めてしまった。まぁこれはテニスなどでも言えるけどね。今回の大坂なおみの試合をどれくらいの人が見たんだろう。ミーハーは今、女子ゴルフの渋野に傾倒してると思う。

でも仕方ない。

ノーサイドゲームじゃないが、協会とか古い体制が仕切ってるのが丸わかりなイベントには一般人はイマイチ乗り切れない。

会場での飲食物持ち込み禁止がいい例だ。スポンサーのハイネケンのせいで、ペットボトル持ち込み禁止なのは仕方がないが、それにしても1000円で売ってやがるのはどうよ。飲食物持ち込み禁止にするのはテロ対策とか言ってるが、所詮館内の飲食店(売店)を守るためだろ。で、肝心の売店では売り切れ続出。なんじゃそりゃって感じ。

さらにオリンピックと同じくテレビも独占中継。これされると他局はニュースくらいでしか流せない。それでどうやってもり上がれというのだろう。

 

ラグビーのルールは単純だ。他の球技に比べてすごくわかりやすいと思う。ボールを前に投げたらダメ。落としたらダメ。ボールをつないで相手の陣地にボールを置いたら点が入る。それだけのスポーツ。

ラグビーとアメフトとは似ててかなり異なる。これがごっちゃになってるから以前関学の危険タックルとかわけわからん騒動になる。ラグビーはボールを持って時以外はタックルしてはダメ。逆にアメフトはボールを持ってないやつもタックルとかディフェンスできる。ラグビーはボールを前に投げれない。アメフトは投げられる。ラグビーは後ろへ後ろへとボールを繋げながら前へ前へと進むスポーツ。大義名分はAll for one,One for all。一人はみんなのために、みんなは一人のために。それがラグビー。

 

それがこんな有様じゃ東京オリンピックもヤバそうだな。

せめてテーマ曲を松任谷由実の名曲「NO SIDE」にしておけば、昭和世代を引き込めたのに・・・なんて、大きなお世話か。

 



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