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バーボングラス片手のロックな毎日

今クールで一番面白かったドラマは

2016-12-11 23:56:27 | MUSIC/TV/MOVIE
今期のドラマもそろそろ最終回を迎えてきたね。
世間で視聴率がいいとか悪いとかはどうでもいいのよ。面白いか面白くないか、続きを見たいか見たくないかだけで判断するから。

新垣結衣主演の「逃げるは恥だが役に立つ」は見てない。「リーガル・ハイ」や「掟上今日子の備忘録」などで、新垣結衣はコメディドラマ向きだと期待して一回目を見たんだが、がっかりしてしまって二回目からは見ていない。エンディングのダンスが取りざたされて流行ってるらしいが、見てて痛々しくて・・・。ポッキーのCMの頃から思っているが、絶対新垣結衣ってダンス苦手だろ。それに「マルモのおきて」とか「グ・ラ・メ!〜総理の料理番〜」とかで使われた手を、今更また使われてもなぁ。「真田丸」で徳川秀忠を演じきれず、並み居る役者の中で浮いてしまってる星野源が嫌いなせいもあるのだがね。原作漫画の方が面白いよ。


来週最終回の天海祐希主演の「Chef~三ツ星の給食」は、結構面白かった。視聴率は悪かったらしいが、コメディタッチで見てると元気が出てくる。作られる料理も全部美味しそう。こんな給食なら是非食べたいって思わせる。ただし最近の化学調味料に慣れてしまったガキの口に合うのか?ってところは毎回疑問。子供は美味しいものを食べて「こんなの初めて」とは言うかもしれないが、「最高に美味しい」とは言わないような気がする。いや、子供だけじゃなく大人でも「最高に美味しい」っていうか?まぁいいけど。
「下町ロケット」に続き小泉孝太郎の悪役っぷりが憎たらしいの。三つ星シェフの天海祐希を食中毒疑惑騒動起こして追い出したり、その後も事あるごとに目の敵にして陥れる。だけど思惑通りにいかずイラつくと、なぜかサンドバックを出してきてどつくのが笑える。これまた来週最終回の「真田丸」で寡黙な上杉景勝を演じてた遠藤憲一が、こちらのドラマではコメディ演技を見せてるのも楽しい。最終回は地元野菜(しかも苦手なピーマンや椎茸)を使っての給食存続アピールで、それに伴い期間限定で動画が配信されてる。ドラマの中ではちょっとしか流れないらしいこの動画は必見です。遠藤憲一の棒読みセリフがめっちゃ笑えます。
このドラマ、残念なのは元ネタが『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』ってアメリカの映画。

タイトルからしてパクリ丸わかりなんだけど、料理に妥協を許さないとか、食評論家にあらぬ噂流されてレストランを追われるとか、基本設定も一緒。それでもドラマでは給食だけにテーマ絞ってたらよかったのに、屋台の店も出しちゃうからね。ちょっともったいないな。面白かったのに。

石原さとみ主演の「地味に凄い!校閲ガール」も毎回見てて元気が出てきた。最終回は「えっ?これで終わり?」ってちょっと不満足だが、まぁ全体通して面白かったからいいや。毎回の石原さとみのファッションコーディネートも楽しい。菅田将暉くんの落ち着いた演技もいい。彼は今年出まくってたなぁ。今年だけでも9本の映画に出たらしいね。嵐の大野智主演の「死神くん」で悪魔役やってた印象が強いから、DEATH-NOTEでも違和感無しだし、auのCMの鬼ちゃん役もはまり役だ。福山雅治主演の「ラブソング」でのちょっと情けないコメディタッチの役もできるし、今回のよおうな落ち着いた役もできる。幅の広い役者だね。

今クール一番人気の米倉涼子主演の「ドクターX ~外科医・大門未知子~」は見てない。医療ドラマって苦手なの。「救命病棟24時」とか「医龍」とか「チーム・バチスタ」とかも見てない。「Dr.コトー診療所」とか「JIN-仁-」のように医療シーンよりヒューマンドラマの方にウエイトがあるドラマは観れるんだけどね。あの「白い巨塔」(2003年版)でさえリアルタイムでは見てなく、DVDでようやく観たくらいだ。

その白い巨塔での「財前教授の回診です」のシーンを、最終回冒頭でパロってたLAST COP。このドラマが今クールで一番面白かった。
事件での爆発に巻き込まれ30年間寝たきりだった唐沢寿明が、斉藤由貴の「卒業」が流れてきて目覚めて刑事に復活。バディの窪田くんと毎回ハチャメチャな行動で事件を解決するドラマなんだが、この窪田くんのツッコミが銀魂の新八くんのツッコミ並みに面白い。いいコンビだ。
涸沢の時代感覚は80年代で止まってるから随所に80年代ネタが盛り込まれてるのもよかった。ハロウィンなんて当然知らないのにブルースリーの死亡遊戯の格好して盛り上がってたり、学校への潜入捜査では金八やごくせん、ぬ〜べ〜のパロディしてたり。で、今回の病院での潜入捜査では自らの白い巨塔のパロディ。とことんやってくれます。
しかも最終回は一部生放送。トチるは噛むは(藤木直人は冷静だった)。窪田くんは吹き出して笑ってるし、佐々木希なんか間違えて「唐沢さん」って呼んだりしてた。そう考えたらテレビ創世記の頃のドラマは、役者が生放送で演じてたらしいので改めてすごかったんだなぁと感心。今後は今回のLAST COPのように、視聴者が見たい結末を選択できるようになるのが定番化するかもしれないね。今はデジタル放送なんだから、もっともっとメリットを活用してほしいね。放送事故?ちょっとくらい構わないでしょ。それか見逃し配信だとかDVDでは違う結末だとかね。宇宙戦艦ヤマトもスターシアが死ぬバージョンと生きてたバージョンとあるんだしね。

パロディ盛り込んだのは今回のクルー多かったね。「逃げるは恥だが〜」でもいろんな番組のパロディをやってたらしいが、織田裕二主演の「IQ246」でも随所にパロディが入ってた。土屋太鳳が織田裕二に騙されたと気づいて振り返った時に「振り返れば奴は・・・いない」と言ったり、織田裕二が容疑者の女と部屋で怪しい雰囲気になってるのを除いて、秘書のディーン藤岡に「大変です。事件は会議室でおこってます!」とか多数。「IQ246」自体は織田裕二が金持ちにも天才にも見えないとか、事件の謎解きがいつも「なんでやねん」とか「ちょっとそれは無理がないか」ってツッコミ満載できるくらいチャチイドラマなのだが、こういった解る人だけがニヤリとすればいいってパロディの所は好きだな。第五回の犯人役に成宮くんが出てたんだけど、その結末が「友人を信じきれなかった。それがあなたの弱さです」ってのは、今じゃパロディじゃなくシャレにもならないのだが・・・。

同じく脚本や設定がむちゃくちゃな「真田丸」でも、大坂冬の陣の際に真田丸から徳川の軍勢を眺めながら「あちらにも赤揃えの軍勢がいますなぁ」の問いに、あれは井伊の軍だと答え「あの家の者たちにもいろいろな物語があるのでしょうなぁ」と次の柴咲コウ主演の「女城主・井伊直虎」の番宣を盛り込んでた。こういった遊びは三谷幸喜ならではだが、戦闘シーンのチャチさは大河ドラマ史上最低じゃないかな。後藤又兵衛の殉死シーンもいかにもセットで撮影しましたって感じだし、伊達政宗(史実では片倉小十郎の軍)と対峙するシーンも、見せ所なのに両軍人数が少なすぎて・・・。戦国バサラのファンもがっかりだな。
でも、大泉洋演じる真田信之が弟・信繁(幸村)に会いに行くシーンで、「黙れ小童!」が出たのは嬉しかった。この「黙れ小童!」は大泉洋が若い頃、軍議で何か言おうとするたびに家臣の西村雅彦に言われてたセリフ。西村雅彦が真田を裏切ったのを察した昌幸(草刈正雄)に殺された恨みで、今回その息子が大泉洋を阻止しようとわめくのだが、その大泉洋も今じゃ信州上田の10万石の大名。息子に倍返しで「黙れ小童!」というシーンは痛快。なぜこのセリフが流行語大賞に選ばれなかったのかが不思議だ。選考委員が真田丸を見てなかったのか、「保育園落ちた、日本死ね」をそれほどまでに入れたかったのかはよくわからんところだ。

さぁ、来年はどんな面白いドラマがあるかな。
楽しみだ。



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