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バーボングラス片手のロックな毎日

家政婦や家事代行をもっと利用すべき

2020-08-18 23:20:00 | MUSIC/TV/MOVIE

タイプは違うがジャンルが似通うドラマが集中する時がある。

刑事ドラマだったり、医療者だったり。つい最近は家政婦モノだ。

『私の家政婦ナギサさん』、『今日の猫村さん』、そしてもう終わったが『家政婦のミタゾノseason3』。

 

古くは市原悦子の『家政婦は見た」から始まったこの家政婦モノ。

市原悦子演じる家政婦が、雇われた家で見てはいけないモノを見てしまったり、知ってはいけない事実を知ってしまったり、とにかく行く先々で事件に巻き込まれる。とても迷惑な家政婦の話だ。(ちょっと違うか)

 

松嶋菜々子の『家政婦のミタ』。

「タイトルからしてパクリじゃないの?」という放映開始当初の声を吹き飛ばすかのような大ヒット作。依頼された事を無表情で遂行しようとする松嶋菜々子が怖い。ホームドラマではなくこれはホラーだ。

なぜ最終回があんな高視聴率を叩き出したのか未だに謎。それこそビデオリサーチ社の社長宅へ家政婦として入り込んで調べて欲しいものだ。

 

そしてTOKIO松岡昌宏の『家政婦のミタゾノ』。

これまた「タイトルからしてこれは間違いなくパクリだろ」だが、すでにseason3と続いてるヒット作だ。

なぜか女装してる松岡(ミタゾノさん)が、派遣された家庭の家事をそつなくこなしながら、闇を暴いて晒していく。

 

つい最近に今シリーズは終了したが、同時期に2作、家政婦モノが登場。いや、両方とも男だから(一つは猫?)家政夫か。

 

一つは多部未華子主演の『私の家政夫ナギサさん』。

製薬会社のMRとして多忙な日々を送り、家のことが全くできないでとっちらかってる姉(多部)の部屋をなんとかするべく、妹(樹里)が依頼した超人気ハウスキーパーのナギサさん(大森南朋)。

最初面白いなと思って見てたのだが、あまりにも多部未華子ファッションショーのように服が変わり、ついには「その服着て営業?」ってファッションになってしまったのがキツイ。身長158cm(公称)の多部だから着せられてる感がハンパない。まぁ『SUITS』の鈴木保奈美(公称160cm)も同じだけどさ。

あと、恋愛色が強くなったので3話目くらいで脱落。

とはいえ高視聴率らしいから、新型コロナの影響で放送開始がずれたのは良かったのかもしれない。(今クールは恋愛ものは少なく、『家政夫のミタゾノ』とかぶらないで済んだね)

 

そしてもう一つ。

深夜枠でやってる『きょうの猫村さん」。

主演は松重豊だが、なぜか猫。いやいや、原作のほしよりこさんの漫画が猫の家政婦の話だもの。

猫だが2足歩行。猫だが人間の言葉も話せる。猫舌である。

今は離れてるぼっちゃん(濱田岳)との再会を夢見て、石田ひかりと市川実日子のいる家政婦紹介所の求人に応募。現在は何かと問題のある犬神家に派遣されてる。

 

と普通に書いているが、かなり特殊なドラマである。

まず制作スタッフは、なぜ松重豊さんに猫の着ぐるみを着せようと思ったのか。そもそもこれを実写化ということ自体が無茶なのに、身長188cmの松重豊に着ぐるみ。

『深夜食堂』での竜ちゃん役のように、サングラスはめたクールなヤクザが似合う松重豊に着ぐるみ。

そりゃ、孤独のグルメを楽しんでたり、バイプレーヤーの仲間とワチャワチャ共同生活したり、テレビ東京にはお世話になってるだろう。

最近じゃUDIラボの所長したり、北川景子と夫婦になったり、杏と親子だったり、怖いイメージもかなり薄れちゃぁいるけどさ。

なぜ依頼した。そしてなぜ受けた。猫だぞ。謎だ。

毎回放映時間は2分30秒。毎回あっという間に終わる。

エンディングでちょこっと流れる主題歌は松重豊が歌っているのだが、この曲、作曲者は坂本龍一だ。

贅沢というか、もったいないというか、何考えてんねんというか。

 

『私の家政夫ナギサさん』の大森南朋もそう。

龍馬伝での武市半平太役が印象深いが、基本悪者役が多い。なんか胡散臭いやつとか、何考えてるかわからんとか、敵か味方かよくわからんとか。とにかく怪しげな奴をやらしたら右に出る人はいない。

そんな彼に超売れっ子スーパー家政夫(ハウスキーパー)をさせようと思った制作側の意図がわからん。

 

でもね、俺はもっと家政婦とかハウスキーパーとか、ハウスクリーニングとか家事代行や便利屋とか使うべきだと思ってる。だから、こういうドラマは歓迎だ。

お屋敷みたいな建物、でかい門扉、広い庭、何したらこんな所に住めるのだ?ってお家の家政婦より、今は普通の主婦やOLが呼ぶべきだと思ってる。

 

だってさ、女性の半数は働いてる時代だ。

朝起きて朝食の用意して、弁当作って、旦那を送り出して、子供を保育園に連れてったりして自分も働きに行く。

で、クタクタになって帰ってくる途中で買い物に行き、洗濯機を回しながら晩御飯を作り、食べさせて終わったら食器洗いして、洗濯もん干して取り込んでたたんで、お風呂入れて・・・。

休日は布団干して、あちこち掃除して・・・。

そりゃ「結婚したくない」とか「今の生活を1mmも変えないでいいなら」とか言うよ。

そりゃ「旦那も家事は手伝うべきだ」とか愚痴も言いたくなるわ。

 

だからさ、家政婦とかハウスキーパーとかもっと利用すべきだよ。

大げさだと躊躇するなら、まずはハウスクリーニングとか家事代行や便利屋使ったら?

コロナで撮影中止になった時、各局が人気ドラマの再放送でつないだが、『逃げるは恥だが役に立つ』もやってた。

星野源が家事を報酬に換算して正当な仕事として新垣結衣に依頼するというドラマ。

タダ(無料)で奉仕させられるのは、もう今の時代、女は耐え切れないのじゃないかな。

 

ハウスキーパーや家事代行を呼んだら「手抜き」とか「お金の無駄」とか旦那が言うのなら、奥様は「それなりの報酬や手当を出せ」と言えばいい。それができないなら黙ってろと。

 

間違ってもポテトサラダくらい家で作れなどと言ってはいけないぞ。あんな面倒くさくて割の合わないものちょこっと作るのなら、俺はビーフストロガノフやデミグラスソースを2時間煮込んで作る方を選ぶ。自分で作ってみやがれ。

冷凍食品最王手のニッスイは「『手抜き』ではなく『手間抜き』です」と言ってる。その通りだと思う。餃子を皮から作るのを家族やホームパーティのイベントにするのなら別だが、冷凍餃子の方が手っ取り早くて美味しい。失敗もない。または王将へ行って買ってきてもいいし、眠眠餃子でもいい。要は美味しく食べられりゃいいのよ。

 

バブル崩壊後、実家から出て一人暮らししてる男はぐんと減った。

俺はこれが一番の諸悪の原因だと思ってる。

実家にいると楽だからね。

洗濯物は脱ぎ捨てておけば洗われ干され畳まれ仕舞われてる。ご飯は勝手にいろんなメニューを作ってくれる。冷蔵庫開けると飲みもんに食べ物が入ってる。アイスも補充されてるかもしれない。風呂は沸いてる。掃除は自分がしなくてもいつも綺麗だ。ゴミも捨ててある。朝も起こしてくれる。

そりゃ、こんな男が一人暮らしを始めたら、数日で汚部屋と化すだろう。

女を引っ張りこんで暮らし始めたら、間違いなく今まで母親がやってきてくれた事を求めるだろう。

料理してくれるよね?片付けしてくれるよね?朝起こしてくれるよねってね。

 

女から見ればそんな奴はただの「うざいやつ」「手間のかかるやつ」でしかない。

「私はあんたのおかぁさんじゃない!」「なんで私があんたの世話しなあかんの!」と怒りたくなるだろう。

子供が出来てからの離婚率が圧倒的に多いのは、ただでさえ手間がかかる子供の上に旦那の面倒まで見てられるか、ってのがあるのかもしれない。

そりゃ昔は旦那さん(夫)の給与で生活してたから、家飛び出したら食うに困っただろうし、「出戻り」とか言われてた時代なら実家にも帰れなかっただろう。だから我慢してたんだろう。

 

でもさ、今は違うやん。

別に「男女平等!」とか声高に叫ぶつもりはないよ。

女の人でも実家暮らしが長かったら、掃除、ゴミ捨て、洗濯、炊事、ありとあらゆる家事が毎日押し寄せて溜まっていくだろう。

そりゃ「晩ご飯はコンビニ弁当で」とか「まぁいいか、週末に掃除すりゃ」とかなるよ。シャワー浴びるところと洗面台、寝るとこさえなんとかなってりゃ、生活はできるもの。

 

開けてない通販のダンボールがある。またはその空き箱が捨てれてないで積んである。

夏だというのに春物、いや冬物の服が出てる。クリーニング屋に行きそびれてる。

いつも電池を探す。お気に入りのアクセサリーに限って行方不明。冷蔵庫の中が飲み物以外はバターとヨーグトくらいしかない状態になっている。

 

そんな一人暮らしの状態になっているなら、または二人の家庭を円満にしたいなら、ぜひ家事代行を呼ぼう。

ハウスキーパーを呼ぼう。

家政婦はきっと見てくれてるはずだ。



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