徳丸無明のブログ

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東京拉麺 ペペロンチーノ

2022-08-12 23:38:37 | 
今日はラーメン兼パスタです。




栃木の会社なのに社名が「東京」なところに地方の屈折を感じます。駄菓子屋で売ってる、ミニサイズのカップ麺。小腹を満たしましょう。
調理の仕方によってラーメンにもパスタにもなる優れモノ。一般的なカップ麺と同じように「内側の線までお湯を注いでください」と書いてありますが、そうするとお湯がこぼれそうになります。内側の線の位置が高い!
僕は2000年に熊本から福岡に移住してひとり暮らしを始めました。それ以降、家族から支援物資がちょいちょい届くようになりました。果物とか、地元の名物とかですね。
親の支援物資は、世代的な感覚のズレというか、年寄り好みの食べ物であることがままあり、そのたびに「何を送るか事前に教えてくれ」と苦情を入れてましたが、おおむねありがたいものでした。
ある日、父方の祖母から宅配便が届きました。大きさの割には軽めのダンボール箱でした。開けてみると、カップ麺の詰め合わせが入っていました。
僕はおばあちゃんに感謝し、さっそく1個いただきました。食べ終わった後、よくよく見てみると、そのカップ麺、とっくの昔に賞味期限が切れていました。
僕はまさかと思い、ほかのものも調べてみると、10数個入ってたカップ麺すべてが賞味期限切れでした。そのカップ麺は、送るために購入したものではなく、おばあちゃんの家に買いだめしてあったものをまとめて送っていたのです。
僕はおばあちゃんに電話し、「全部賞味期限切れてたよ」と伝えました。
するとおばあちゃんは、「そうだろう?」と答えました。
そうだろうぢゃねー!!
賞味期限が切れてるってわかってて送ってきたんかい!!
僕は呆れましたが、同時に混乱もしました。おばあちゃんはとても優しい人で、嫌がらせで食べられないものを送るような人ではなかったのです。電話口のおばあちゃんの口調は普段通りで、なんの悪意も感じられません。
なぜおばあちゃんは賞味期限が切れているとわかっていながらカップ麺を送ってきたのか?その考えがまったく理解できなかったのです。
ひょっとしたら、戦中・戦後の貧しさを知っている世代だから、賞味期限が切れていても食べるのが普通だったのかもしれません。そして、僕の感覚も自分と同じだと思い込んでいた。だから悪意なく、当たり前のように期限切れのカップ麺を送りつけてきたのかもしれません。
しかしそれは、「今になって思えば」であって、その時はおばあちゃんの真意が理解できず、ただただ困惑するばかりでした。
頭にハテナマークを浮かべつつ、残りのカップ麺を捨てたのです。

皆さんも人の善意が理解できない、ということありますか。善意なのか悪意なのか、よくよく吟味してみないとわからない場合もあります。早合点で悪意だと決めつけると、人間関係を壊してしまうこともあります。一度相手の立場に立ってよく考えてみましょう。