CPUは8コア。2種類のコアを4つずつ搭載
M1が重視したのは、ワット当たりの性能、つまり「電力効率」です。少ない電力で従来製品以上のパフォーマンスを発揮するこのチップは、高性能と高効率、2種類のコアを4つずつ装備します。
高性能コアはAppleが「世界最速」を謳うレベルほどの高速で、高負荷の処理を担当。低負荷の演算を担当する高効率コアは、従来のわずか10分の1の電力消費で同等の作業を行えます。またM1のチップには、CPUのほか、GPU、ニューラルエンジンといったパソコンの頭脳をまとめて内蔵。グラフィック性能を司るGPUは8コア、機械学習を行うニューラルエンジンは16コアをそれぞれ搭載しています。
また、M1チップのメモリには、新たに「ユニファイドメモリ」を採用しました。CPU、GPU、ニューラルエンジンで使用するメモリが、このユニファイドメモリに統合されているので、より効率的な処理が行えるようになっています。
Appleの発表によれば、CPUの処理速度は1.7GHzクアッドコアIntel Core i7搭載13インチMacBook Pro量産モデルと比べ、最大2.8倍にアップ。GPUは、Intel Iris Plus Graphics 645を装備した1.7GHzクアッドコアIntel Core i7搭載13インチMacBook Pro量産モデルと比較して最大5倍となりました。機械学習を行うニューラルエンジンの実力は、1.7GHzクアッドコアIntel Core i7搭載13インチMacBook Pro量産モデルと比べて11倍となっています。
新macOS Big Surで、Safariがさらに速くなる
M1チップに最適化するため、Appleは新たなOSも開発しました。今回、M1チップとあわせて新たにリリースされるBig Surでは、各アプリケーションの処理速度がアップ。たとえばSafariは、よくアクセスするウェブサイトの表示速度をChromeと比べて50%高速化しました。バッテリーの持ちも良くなっており、ネットサーフィンならChromeと比べて最大1時間バッテリーが長く持続します。
また、Big Surにおいては、iOS向けアプリがmac OS上で動作するようになる点は見逃せません。
性能面の向上はもちろん、ソフトウェアの面でも、Macは従来のパソコンの枠を超えた存在となりそうです。
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