誤:
■Lestranicius [Toxopeus,1927]
★♂交尾器の特徴:Valva内面に隆起状、harpe側に鋸歯列を備える。
★中国雲南省南部~インドシナ半島北部産(紹介種)と、フィリッピン・ミンダナオ島産の、計2種からなる。
正:
■Calatoxia [Eliot & Kawazoe, 1983] シラホシルリシジミ(亜)属
★♂交尾器の特徴:Socius先端は鋭突屈曲し、基部下方にgnathos状骨片が生じる。valvaはやや幅狭く前後に伸長する。
★ヒマラヤ中部‐インドシナ半島‐スマトラ-ジャワ、および台湾に計3種。
写真のキャプション
誤:Lestranicius traspectaus
正:シラホシルリシジミLycaenopsis(Celatoxia)marginata
白水隆台湾大図鑑1960のCelastrina carnaと同じ(和名は本文でシロモンルリシジミ、図版ではシラホシルリシジミとなっている)。
Lestranicius traspectausとCelatoxia marginataは♂交尾器が明確に相違するが、色彩・斑紋は酷似する。雲南省西部には、おそらく両種とも分布しているものと思われる。
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Sociuncus基方にgnathos(またはbrachia)状骨片が発達するのは、前々回記したOreolyceなどの他に、Notarthrinus, Uranobothria, Monodontides(ルリシジミに酷似する種を含む)など各(亜)属がある。
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3回で終える予定だったのが長くなってしまいました。
1(序説)
2タイワンクロボシシジミ、タッパンルリシジミ
3サツマシジミ、ヤクシマルリシジミ、シラホシルリシジミ
4ルリシジミ
5スギタニルリシジミcomplex
(スギタニルリシジミ、オオスギタニルリシジミ&ミヤマルリシジミ、ウラジロルリシジミ)
6アリサンルリシジミ類似種群
(オオアリサンルリシジミ雲南亜種、同・四川亜種)
7オガサワラシジミ
8「小笠原緑の島の進化論」転載
次回は4です。