会報から一部ご紹介します。
不登校を理解できなかったときを経験して来られた父親たちの言葉、
とても説得力があります。一度子どものために読んでみてください。
4 前の自分とおんなじだ
B母: 一度カウンセラーと父親が話をする機会を作ったんですが、「いや、おれは関係ない。話す意味がない」と言っていました。
C : ・・省略・・子どもがああしてもこうしてもどうにもならないところから、親としての気付きが始まるのかな。Bさんの子どもさんは、お父さんとの関係を辛そうにしておられますか。
B母: 父親が帰ってくると表情が変わります。外に車が止まる音に敏感です。
D母: うちも、布団に入って寝たふりしてました。
E : 父親としては辛いですね。
F父: 辛いんだったら変わってくるはず。
B母: 息子は家でタブレットを使って少しずつ勉強していますが、この前父親が数日出張で留守をしたとき、出張先から子どもにメールで「毎日続けることが大事だよ」とか「毎日よくがんばってるね」とか、ひさしぶりに送ってきていたんです。ところが、出張から帰ってきた途端、「たったあれだけで追いつけるのか」とか言ったので、それも不信感になってしまって。
自分で選んだ夫なんですけど、人間性を疑ってしまいます。
C : 不登校は体験したことのない大人には、なかなか理解できない人が多いからですね。
G父:「これこれこうだからこう言ってはいけない」というような理屈を説明すればわかってもらえるということはないですか?
B母: 今は何を言ってもだめな気がします。(父親と息子と)二人で話して、「どうなんだ」と聞かれて本心を言うと、それでまた怒られると長男は言っていました。
G父:小さいうちに自己肯定感を持たせてないと自立できないとか言うことを伝えて、お父さんに本心はぐっとこらえて一緒に成長してもらえるといいんでしょうが…
F父:たぶんお父さんも悩んでいると思うんですけど。今日ここに来られることはお父さんには言われてるんですか?
B母: いいえ。前も何かそういう講演会に行って話を聞くとかしたんですけど、「行っても何も変わらないだろう」と言います。
G父:動かないと変わらないと思うんですけど。逃げておられる気もします。
E : お父さんにも本音を出せる場があればいいんですけどね。
B母: 友達と飲みに行っても本音を言えないんじゃないかと思うんです。そういう友達とかがいないんじゃないかと思います。仕事の話がほとんどみたいで、家のことは良いことしか言わない。女子会とは違うみたいですね。
こういう会も行っても変わらないと思っているみたいです。「(子ども)本人が変わらなければならない、努力をしろ」と言います。
F父:たとえば、今日こういう会に行ってきましたけど、お父さんも話を聞いてみませんかとは、言えませんか。知らない人同士だから話せることもある。
G父:私は、うちの子が朝から起きられなくなったりしたとき、怠けている、嘘をついていると思っていました。それで無理矢理起こしたり、嫁さんを責めたりもしていました。それがいろんな話を聴いたりしたことで、違うことに気付きました。だから歯がゆいです、前の自分とおんなじだと。今日そういう同じようなお父さんがいたよと話してもらってもいいかな。
E : ご夫婦で来られたりすると、子どもさんの笑顔が早く戻ってくるような気がします。