会報から一部
参加して思うこと
突然の休校と、不登校の子どもたち
あるお母さんが「休学届を出して休んでいるのに、新型コロナで学校が休校になった日から、子どもはお昼頃まで寝るようになった」と言われました。休学届を出したとき少し安心したように見えていたと思うけど、「他の子も休むようになった」ということで、何か緊張がゆるんだのでしょうか。真相はハッキリしないけど、不登校の子どもたちの多くは、常に学校を意識しているのだと思います。
ところで、3月初めに突然休校になってから、子どもの学習や運動の不足、食事や安全な居場所、1人親家庭の経済的負担、等々、国でどうにかして欲しいと世間は騒いでいますが、よく考えてみると、不登校の子どもたちや家族は、ずっとその問題を抱えてきたと思います。今更ながらのようにそれが鮮明になり、彼らの権利がないがしろにされていることを、今回再確認しました。
でも不登校の子どもたちは、もっと厳しく長いトンネルの中で葛藤して、成長していくわけですから、この非常事態も「本当に大切なことは何か」をみんなで考える機会になればいいなぁと思います。
そして、感染の恐れがあるのに他人事みたいに動き回る人たちを見ていると、環境や安全より経済発展に夢中になっている人たちと、通じるところがあるなぁとも感じます。
「危険を察知し、回避しなければと行動する能力」は、やっぱり命を守る能力で、生きていく者には必要な能力なのではないかと思います。 石井嘉寿絵