講演内容 |
‟子どもの権利”と未来~いま、私たちにできること~
講師/山下雅彦 東海大学教授
「ありがとう不登校」って、どういうこと?
こんなおかしい日本の教育システムと超多忙な社会を変えるヒントは、子ども、とりわけ不登校の子どもたちから見えてくるのではないか。そのことをまざまざと知るきっかけになったのが、フレンズネットワークが1年前に出版した『ありがとう不登校』という本です。
不登校に「ありがとう」って、ちょっと不思議なタイトルですよね。なぜこんなタイトルがついていると思うか、大学生たちに討論してもらったら、どの班からもけっこう的確な‟答え”が出てきました。
「不登校をして自分を見つめ直すことができた」、「学校に通うだけではない他のことができた」、あるいは「教師の指導を問い直す機会になった」、また「不登校を受け入れてくれた人への感謝」や、「不登校だった自分の勇気への感謝」…などという“予想”が出て、びっくりしました。若者たちの中に他者の経験や思いを想像する感性を見て、私は希望を感じました。