弁護士任官どどいつ集

弁護士から裁判官になった竹内浩史のどどいつ集

裁判官の 評価と昇給「所長が決める」と ミスリード?

2024年12月13日 08時24分11秒 | 人事
昨日の衆議院法務委員会の審議から。
先日の総選挙で初当選した篠田奈保子議員を初め、立憲民主党などの弁護士3人を含む議員が質問に立ち、裁判官報酬法・検察官報酬法の改正案について活発な審議が行われた上、可決された。
質疑で救われる思いがしたのは、ほとんどの議員が、裁判官については人事院勧告にこだわらず、もっと昇給して待遇を改善すべきという論陣を張ってくれたことだ。

衆議院インターネット審議中継
https://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=55424&media_type=

それにしても、三権分立との関係で、現職裁判官である最高裁人事局長らを答弁に立たせることは、あまりにもリスクが高くないだろうか。
万が一にも虚偽答弁があれば、責任を問われ、最悪の場合、国会議員で構成される裁判官訴追委員会に訴追され、裁判官弾劾裁判所で罷免される可能性もある。
裁判官についてもボーナスや昇給の査定を広げるべきと主張した「日本維新の会」の議員の質問にあったように、裁判官人事評価書の作成のみならず、裁判官の昇給をも地家裁所長が決めているかのように誤解させる答弁をすれば、高裁の意見を聞いて最高裁裁判官会議で決めている旨の、私の裁判における国の答弁書の記載(写真)と矛盾を来たしかねない。
人事ながら、大丈夫だろうかと心配する。
最高裁事務総局の裁判官は全員、裁判をしていないのだから、トップの最高裁事務総長と同様、裁判官の身分を離れて裁判所事務官に転官しておいた方が無難であろう。