キノコ仲間にマツタケ採りを得意とする男がいる。個人情報並びに本人の名誉のため、その男の名をXとしておく。
先日、道の駅信州新町にて、農産物直売を生業とするM氏とあれこれと談笑中、そこに件のXがフラリとやって来た。
M氏もキノコ採りをやるから当然キノコの話しで盛り上がり、いつしかキノコ採りで遭難の話題へと移る。そこでXの体験談を聞くことになる。
観賞用キノコ「名称・食毒不明」
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何年か前、Xはマツタケ採りで滑落し、九死に一生を得た経験がある。従って、滑落した本人が語る体験談は実にリアルだ。
その年、マツタケが当たり年で、Xは一度に50本以上も採取し、柳の木の下の二匹目のドジョウを狙い、翌日、勇んで出かけたそうだ。
そして、崖っぷちで足を滑らし滑落した。幸いにも、途中の一寸した出っ張りで止まったから良かったものの、一歩間違えれば確実にあの世行きであったらしい。
Xは一寸(大分?)おっちょこちょいな性格で、仲間内から「滑落しないように気を付けな」との注意を度々受けるが、持って生まれた性格が災いしたようだ。
その日、消防署・警察、更に山岳救助隊までもが出動する大騒ぎになったようで、Xはあちこち骨折し病院へと直行、その後何か月も入院することになったそうだ。
M氏「一人で行ったらしいが、救急隊に誰が連絡したの?」
X「携帯を持っていたから俺が直接連絡したんだが、電波状況が悪かったら終わっていたかも知んねな」
M氏「Xさん、アンタ悪運が強いね、それに不死身のようだな」
X「あぁ、これまで何度も死ぬ目に遭ったが、俺は不死身だ、ガハハハハ・・・」
M氏「滑落して、地獄を見て来たかい?」
X「何せって(言って)んだ!俺だって地獄など行きたかねぇわ。だけんど、あの落っこちた場所は地獄って呼ばれているわ」
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