「松風庵日記」 心はいつもお茶日和  

後半の人生の楽しみ方見つけましょう!

靖国神社の献茶式に

2011年10月06日 | お茶三昧

十月四日に、靖国神社で行われた「献茶式」に行ってきました。
こちらでの献茶は、お家元ではなく鵬雲斎大宗匠がいつもなさいます。

ともに戦争で命をかけて戦ったお仲間がまつられているので、
ここだけは自分がという思いがおありとか。



今年88才の米寿を迎えた大宗匠ですが、
お点前も立ち居振る舞いも、とてもそのお年を感じさせません。
前日海外から戻られての、翌日の朝早くからのお献茶と聞いて、
それもまた驚きでしたが。

献茶式が終わり、奉賛茶会の行われている茶室に行く途中で、
お献茶を終えて外に出られた大宗匠が、
皆さんと立ち話をされているところに出会いました。
近くで写真も失礼かと、遠くから記念にとカメラを向けましたが、
その瞬間に下を向かれて、人波の陰に埋もれてしまいました。



濃茶席は例によって長蛇の列でした。
一時間以上は待つことになりましたが、
覚悟の上で同行の友とのんびりおしゃべりをしながら時を過ごしました。
それでも去年よりずっと流れが良いように感じられれました。

濃茶席ではめったにお目にはかかれないお道具に出会えました。

利休作の茶杓とノンコウの黒茶碗です。
この二つだけはしっかりと目に焼き付けてきました。

このような場所ではただただ目の保養を楽しむばかり。
待たされた苦労も吹き飛びます。

薄茶席を待つ間にお弁当にしました。
茶席の道具は写真に撮れませんので、お見せできませんが、
せめてお弁当でもご覧いただいて。




薄茶席は大宗匠の米寿をお祝いしたいという、
席主さんの思いのあふれた趣向でした。

寄付には、



「酒井探川筆  翁図 」
これだけは写真に撮れました。

本席では、お点前にはじまり、半東、お運びもすべて男性でした。
きっと水屋での女性の応援はさぞかしと想像しながら、
あまり見られない男性ばかりの光景を眺めさせていただきました。

最後は能楽堂での立礼です。
ここは待ち時間なしですぐに席入りをすることができました。

帰りがけに記念にと、お互いに写真を撮りあいました。
今更ながらのモザイクですが。



お誘いした友は、お茶をたしなみません。
でも骨董に趣味がお有りなので、由緒あるお道具を目の当たりにできたことで、
きっと満足していただけたと思います。
良く晴れて、気温も低く、爽やかな一日で、
着物を袷にしたばかりの身にも過ごしやすい一日でした。