逆勝手濃茶点前
茶箱「月点前」
八月に入りましたが、台風の影響もあってか、
しのぎやすい日が続いています。
立秋間近の稽古は、少しずつ秋の風情を取り込んで、
なんとか暑さをしのぎます。
風炉でも一度は逆勝手をと、濃茶は逆勝手を。
薄茶は「月点前」で秋を先取りです。
整体の先生から、
人間の体はどうしても、その人の癖もあって、左右のどちらかに歪みますから、
時々反対の動きをしてバランスを取るようにするとよいですよと言われました。
なるほどと思いますね。
時々逆勝手も、バランスを取るには良いかもしれませんね。
逆勝手はすべて本じまいで、広間と小間の区別はありませんが、
建水をもって下がるときの柄杓を持つ手が違いますね。
広間は右手に柄杓と蓋置を持ち、左手で建水を持って立ちます。
ですから立った時は右手と左手がクロスします。
小間は持つ手が反対になりますね。
稽古場はすべての茶室の条件で稽古をすることはできませんから、
時々設定を変えて、道具を動かしたり、入り口を変えたりして、
いろいろと楽しんでいます。
たまには二畳に囲って、今日は「待庵」ですよと。
良い環境に恵まれていることは、それで素晴らしいことですが、
無くても、何とかして楽しむのが「茶の湯」なんですよね。
指をくわえて「できない」なんて言っていられませんもの。
マンションでは無理な「釣り釜」もいつかは、
やぐらを組んてやってみようかしらと。
こんな変な天気ですと、秋の花が勘違いして、
咲き出してしまわないでしょうか。
今日は床の花入れで、キキョウとジュズサンゴの赤い実と萩の枝が揺れています。