「松風庵日記」 心はいつもお茶日和  

後半の人生の楽しみ方見つけましょう!

自粛の籠城生活

2020年04月13日 | 日記

 

人間は切羽詰まるといろいろな知恵を働かすものです。
自粛で外に出られないなら、
「今ある物で何日持つかやってみようかしら」
と挑戦してみるのも面白いと思いはじめました。
まあ一般的には、心配で買いだめに走りたいところですが。
物は十分にありますから、と言ってくれているのですから、
それを信じましょう。
高齢者の細々とした暮らしですから、
食べるものさえあればまあ大丈夫でしょう。

こう考えると、途端になんでも大切に使うようになりました。
ティシュも、台所用洗剤も、洗濯洗剤も、漂白剤も、
シャンプーも入浴剤も、オリーブオイルも調味料も・・・
今まであまり考えずに使っていましたが、
ちょっとは節約してみようかしらと思うようになりました。

毎日点前をしていますが、備蓄のお菓子も、そろそろ底をつきます。
宅配で注文する前に、家にある材料をチェックしてみました。
粉類と餡、ゼラチンなどの在庫がありました。
今日はお団子を作ってみました。
明日は水羊羹を作ろうと思います。
あるものは減らせるし、何とかなるものですね。

昨日もオンライン稽古がありました。
リビングのテーブルで、茶箱のお点前をなさるのを見ました。
お茶を飲んでくださったのはお母様でしたよ。
その後、上級のお点前を空点前でなさりながら、
ちょっと不確かなところを復習なさいました。
電車に乗って帰ってからノートに書く、というタイムラグがない分、
すぐにお点前のノートの訂正ができたのでは。
最後にお母様とも、少しお話ができて、45分ほどのお稽古でした。

さて今日はオンライン稽古はお休みです。
50年来の付き合いの四人組が、オンラインでつながりましたので、
会議をいたします。
皆さんお子さんの手を借りて、やっとつながりました。
高齢者四人組でもなんとかなるものです。
昨日初めて久しぶりに顔を見ながら話しましたが、
どうしてもコロナの話になってしまうので、
今日はもっと明るい話題にしましょうということに。

ではそろそろスタンバイします。




ベンチの譲り合い

2020年04月12日 | 日記

週末になると、静かな散歩コースも、
お休みのお父さんが子供を連れての息抜きにとくりだしたりで、
平日に比べると多少賑わいます。

いつものように、同じ景色を眺めて、
しばらくぼんやりと休んでいました。
近くのベンチは次第に埋まっていきます。
何処も一人ずつしか座れないシルバーシート状態です。

私の方にマスクをした同じような年代( 多分)の方が、
恐る恐る近づいてきました。
「あのう~一緒に座ってもよろしいですか?」
お休みする場所がほしかったのですね。
私はそろそろ帰ろうと思っていたところなので、
「どうぞどうぞ、もう帰りますから。」
とその方とベンチを交代しました。

三人掛けほどのベンチ。
両橋に座っても、密の間隔ですから、
隣に座られるのも座るのも、家族でない限り、
この時期ちょっと躊躇してしまいますね。
だから皆さん一人に一ベンチなのでしょう。

国がやってくれないことは、自分たちで助け合うしかない。
そんな気持ちの毎日です。
余裕のある人は、切羽詰まった人を、
少しでも、自分のできることで助ける。
私たち日本人は今までも、
そうやって乗り越えてきたことが、たくさんあるように思えます。

 

昨日届いたお家元からのお願いの一部です
「昨日緊急事態宣言がだされました。・・・・
指導者の皆様には、該当する地域はもとより、該当しない地域も含め
稽古場の閉鎖を検討下さいますよう・・・・」

感染者の少ない地域では、稽古を続けていらっしゃるところも。
私の稽古場は、都心にも近いですし、
社中の皆さんの中から、心配の声が上がった時点で、
三月から、稽古場を閉じています。
もう二か月目に入りますので、
皆さんの安否を伺うためにも、
「オンライン稽古」サービスを試しています。
今日も午後から若い方とつなげます。
リクエストで「茶箱」のお稽古をしますよ。
お茶もお菓子も用意しなくてよいですし、
お湯を沸かす必要もありません。
着物を着て、カメラに映る場所だけきれいにして座っているだけです。
顔が映った途端に、「元気ですか~」となぜか手を振ってしまいます。

皆さん今日もご無事で心安らかに過ごされますように。


コロナストレスに負けないように

2020年04月10日 | 日記

今この四角い画面だけが、外の世界と繋がっている・・
といっても良い状態です。

 

今日話をした人は、食品の宅配をしてくれた業者さんと、
ゴミ捨てに行った時「おはようございます」とあいさつを交わした管理人さん。
私はちゃんと、人との接触八割の削減に協力できていますよね。

でもこんな日々が続いたら、皆さん心を病んでしまう心配が。
テレビでもそんな環境をどう生きるかの知恵を提供しています。

 

私の知恵の一つは、オンライン稽古ですが、
もう一つの知恵は、これもオンライン。
同じように自粛に励んでいる仲間との、パソコンの画面での密会です。
午後のティータイムに、コーヒーを持ってパソコンの前にスタンバイ。
三人で一時間ほど喋り捲りました。
顔を見ながら一緒に話せるこんな便利な手段を使わない手はありませんね。
すっかりこれが気に入り、週に一度のデートが決まりました。
次回は、アフターディナーのオンライン飲み会になりました。
アルコールとおつまみを用意して集まります。
積極的に楽しみを作って、他に気持ちを向けないと、
テレビの画面からの情報に接してばかりいると、
絶対に、体調を崩してしまいますよね。


電話でも、SNSでもなんでもよいから人と話そう。
静かな場所を散歩しよう。
心休まる番組を探して見よう。
読みたい本を読もう。
この際片づけ物に精を出そう…
いろいろ考えて動くようにします。

そして心に不安が襲ってきたら、
「大丈夫!大丈夫!、きっと何とかなる」と唱えます。

みなさんも何かしましょうね。

環境が準備できるなら、お茶仲間とのオンラインデート、おすすめです。

 


空点前は想像力

2020年04月09日 | お茶三昧

朝目を覚ますと、まずカーテンを開けて、
この椅子でお日様の光と朝の挨拶をします。
早朝の日差しはまだ柔らかくて、ゆっくりと目覚めさせてくれます。

亡くなった母もいつもまどべて日向ぼっこをしていました。
「ビタミンD、ビタミンD」と。
母を懐かしく思い出す時間でもあります。

朝食は、なんと茶室の稽古用の椅子で。
ここでのコーヒーも又格別なんですよ。

 

昨日ちょっと慌てました。自分の電話番号を入力しなくてはならない時、
とっさに番号が出てこない。
携帯番号と混ざったり・・

外に出かけることが多い時は、けっこう電話番号を書く機会もあるのですが、
ここ二か月くらい、思い出す必要がなかったためでしょうか。
でもこれって慌てますよね。
このまま自粛で閉じこもっていたら、
どんどんいろいろなことを忘れてしまうのではないかという不安が。

そこで午後は「空点前」をして、頭を活性化させることにしました。
この上お点前までわすれてしまっては大変です。

「唐物」点前をして見ました。
何も道具を出さず、ただ所作だけをします。
初めて5分もすると、体がほてってきました。
空点前と言っても、物の有るがごとく、
道具の場所や、重さや、大きさや、そして動きの速さなど、
一つ一つ丁寧に進めていくことは、とても大変なことです。
それはそれは想像力が求められます。
目に見える道具が助けてはくれません。
空点前はただ所作を追っていくだけではありません。
全てがあるがごとく、想像力をたくましくして、
客の気配、息遣いまでも感じながらしなくてはとおもいます。

終わった後は頭はすっきり、でもなぜか体は疲れていました。
何も持ったりしないし、歩いたりもしていないのに。
調子に乗って、「台天目」もしてしまいました。

もちろんきちんと準備をしてお点前をすることができたら、一番ですが、
いつでも時間があったらすぐできる、良い気分転換になると思います。

一日一度「空点前」を!!

社中の皆さんもぜひやってみませんか。
家にお道具がそろっていなくても、大丈夫ですよ。
疑問や、自分の不十分なところも見つかるかもしれません。

 


初めてのオンライン稽古

2020年04月08日 | お茶三昧

午前中の散歩。
公園でベンチに座って一休み。
暫くすると、目の前のベンチが・・

どんどん人でうまっていきました。
散歩の皆さんがみんな一休みでした。

 

さて今日からオンライン稽古なるものの試みを始めましたが、
早速最初の方が挑戦でした。

 

ちゃんとお道具を準備して、
カメラの向こうで平点前をなさいました。
そのあと少しお話をして、30分ほどでしたが、楽しみました。
なかなか自分でお点前をするというのも億劫なものですが、
見てくれる人がいるということはやる気にもなりますね。
久しぶりにお点前をした気分はどうだったかしら。

お家元は、「空点前」を推奨しています。
道具がなくても、あるつもりで点前をして見ることも、
とても良い勉強になるものです。
私はそれでもよいて思ったのですが、
今日の方はお道具をお持ちでしたので、せっかくある道具ですから、
ときには自分の家でも、並べて点前をするのも良い事だと思いました。

他の方からは、「真と行の袱紗捌きのおさらいをしてください。」とか、
「茶箱もありますし、お茶碗もカフェオレボウルはあるので、やってみたいです。」
と声が上がり始めました。

難しいことはできませんが、ちょっと気になっていることの復習とか、
わからないことを解決して知識を深めるというようなことも。
お茶に関するただのおしゃべりでももちろん良いと思いますよ。
自粛はさらに伸びそうですから、ちょっと楽しんでいただけそうです。

私は姿も相手に見えるので、久しぶりに着物を着ましたよ。
お化粧もね。


茶箱って楽しい

2020年04月07日 | お茶三昧

お稽古はお休み中ですが、
皆さんお茶を楽しむ時間を取っていらっしゃるでしょうか。

「先週は茶箱で卯の花点前をしていたので、
来週からは花点前に取り組もうと思っています。」

「縁あって、御所籠を入手しましたので、お稽古再開しましたら、
色紙点前お稽古させてください。」

「なかなかお茶を点てたりできていませんが、先日お茶碗を買いました!
・・・実は風炉向きの平茶碗も買っちゃいました。
このお茶碗で替え茶碗をやりたいです!!
・・・て考えながらすごしています。」

等々、色々な情報は届いていますが。

茶箱はお家で楽しむには一番です。
今月の「なごみ」は楽しい茶箱のアレンジの工夫が出ています。
いつもならお稽古の時に見せてさし上げられるのにね。

さて私は、有り余るほどの時間があるので、
今日は、取っておいたオレンジの皮で、「オレンジピール」を作りました。

おやつに少しずつ頂くことにします。

 

ついに「緊急事態宣言」となりました。
5月6日の連休明けあたりまでとか。
あと一か月じっと我慢です。
でもそれで収まればよいのですが。
私はちゃんとおとなしくして、頑張りますよ!!

 

 


新しいものに出会うのも楽し

2020年04月06日 | 日記

自粛のための運動不足を補うためと、
術後の足を鍛えるための毎日の散歩ですが、
日々新しいものに出会えて、けっこう楽しいものです。

ちょっと道からそれるので、行ったことのなかった神社。
今日は足を向けてみました。
「香取神社」と書いてありました。
小さいながらも、なかなか由緒正し気なたたずまい。
一っ子一人いませんでした。
きっと今だけでなく、平生もそうなのだと思うようなところです。
隣の保育園からは、元気な子供たちの声が聞こえていましたが。

今日は距離を延ばすために、違う道をぶらぶらと。
通りすがりにお豆腐屋さんがあります。
存在は前から知っていたのですが、
今日初めて声をかけてみました。
「まだ売っているものありますか」と。

朝早い仕事ですから、午前も10時近くでしたので、
そろそろ仕事じまいの時間かと思いました。
見ると美味しそうな厚揚げが。
「一つください」
「はい140円です」

まだ揚げたての暖かい厚揚げをぶら下げて帰ってきました。

夕食に煮て頂きますよ。

その近くに、落花生を売っているお店もあったはず。
次の獲物はそれかしらね。
食べるものは無駄にならないから、いいですね。
今はお金を使うような場所には出かけられないですから、
それはそれで無駄遣いをしなくて済みます。
コロナの経済対策として打ち出した、収入半減の世帯に30万円支給・・・
年金生活者には、もちろん支給されないですよね。

感染しないことだけでも幸せと思って、頑張るしかないですね。

オンライン稽古は、人によってはハードルが高いのですね。
SkypeもLINEのビデオ通話も??の方も。
若い方はすぐに反応してくださいました。
さすがです。
お家の方に、環境を整えたいただけると良いのですが。
気分転換のための提案ですから、
無理をしないで楽しめる方はどうぞという気持ちです。


懸案の場所もきれいに

2020年04月05日 | 日記

ずっと見て見ぬふりをしてきた懸案の収納場所。
あまり使わないものをどんどんしまい込む場所でした。

今日は思い切ってこの中の整理を敢行しました。
三分の一の物が不用品として、処分できました。

何があるかがわかる状態になりました。
休憩をはさんで二時間ほどの作業でしたよ。
すっきり!!

 

(事務連絡)
皆さんのお顔が恋しくなり、
オンライン稽古サービスを提案します。
詳しいことはカテゴリーよりご覧ください。


人気( ひとけ)は大事

2020年04月04日 | 日記

昨日も今日もよいお天気に誘われて、全コース三Kmの散歩です。
今日は土曜日なので、ジョギングをする人や、子供ずれのお父さんなど、
外出できない運動不足を解消しようという姿があちらこちらに。
想いは皆同じようです。

帰り道は、遠回りコース。
見えてきました。

今回は多めに買いましたが、何日持つかしら。

砂糖、あられ、ザラメ、磯部、おかき、抹茶・・

 

老後に必要なものは、人気( ひとけ)と金気( かねけ)と言います。
人と交わることが大切なんですね。
良い( あくまでも良いです)人間関係が、寿命を延ばしてくれるそうです。
そのせいか、毎日の稽古では社中の皆さんと交わり、
稽古のない日は、出かけて行って友と交わりと、
そしてたまに何もないと、こんな日もいいものと・・
そんな生活から、外出自粛、稽古も自粛なんて生活を余儀なくされ、
それが二か月にも及ぶと、精神にも、体にも、支障をきたしますよね。
私はそのためなのか、食欲なしのひどい体調の悪さに、
もしかしたら、胃潰瘍・・まさか・・と覚悟を決めての胃カメラ。

結果大したことなしで、ストレスが一番いけなかったようです。
片づけ物も少々飽きて、何か他に気分転換はと思いついたのが、
仲良し仲間とのSkypeでした。
これならお食事会に集まった感覚で、皆で話せると。

というわけで昨日は、三人グルーブでつないでおしゃべりをしました。
みんな、「ストレス解消になったわ~」と。

顔を見ながらわいわいとおしゃべり・・何日ぶりかかしら。
高齢者の域に入った仲間ですが、
すぐにSkype設定できる仲間で良かったです。

午後は免疫力つけるために、お薄でも点てていただきましょう。
皆さんストレス解消の自己管理、頑張ってくださいね。


「清風」にきめましょう

2020年04月02日 | 日記

 

寄付きの短冊を選ぼうとして、風で悩みました。
「萬国春」はすでに今年は過ぎたようですから、
今の世間の状態を考えると、「風」を通したいと思いました。

「千里同風」は、
「千里離れた土地であっても、人々が同じ思いを持つことで、
世の中には同じ風が吹き、それによって皆平和である」
という意味です。
しかしこの言葉は、反対に、
「世の中全体が乱れた状態」をも表わすことがあるそうですので、
気をつけなくてはいけないと。
まてよ・・・それは困りますよね。
「万里同風」なら良い意味だけということで問題はないようですが。

それで、「清風」のほうが良いのではと。
お茶のことを「清風の使」というと読んだことが。
有名な上田秋成の煎茶書『清風瑣言』( せいふうさげん)にその言葉は見られ、
煎茶の方ではよく使われるそうですが。

また
中国・唐代末期の詩人蘆仝の詩、『七椀茶歌』には、
七碗目を喫すると、「唯だ覚ゆ両腋習習として清風の生ずるを」とうたっています。
( ちらっと読みましたが、難解な漢詩です)

体の中を清風が吹き抜ける心地は確かにわかりますね。
「清風」とはお茶に深く関わりのある言葉なのですね。
というわけで、寄付きには「清風」がかかっていますよ。

そして茶室の床には、
「平常心是道」を掛けました。
深い意味でも、浅い意味でも、今の私にはこれです。

いつも笑顔で、気分転換を忘れずに!!

 


新しい気持ちでスタートします

2020年04月01日 | お茶三昧

一年前の四月二日、膝を温存するための手術をしました。
入院をしたその日に、新しい年号が発表されました。
そして四月の末に、まだ平成のうちに退院しました。
令和の幕開けとともに、私の回復への日々が始まったわけです。
おかげさまで、ほぼ普通に歩ける膝が戻りました。
正座も可能ですが、まだ無理をしていません。
お茶を一服いただくときくらいは座ってみようと思っているのですが、
今は稽古もないので、お茶は自分で点てるので、
もっぱら立礼でいただいています。
一年という区切りがついて、
今日からは新しい気持ちで、出発しましょう。
コロナウィールスの感染者の増える中、お稽古も始められない状態ですが、
それはもう諦めて、自分のお茶を日々続けて行けばよいと割り切り。

散歩途中のきれいな景色。
都内の水元公園だそうです。
真っ赤なチューリップが本当に可愛らしくて、元気をもらえます。

友人や、色々なグループとのデートもままならぬ日々。
時折スマホに送られてくるこのような写真が何よりです。
そうやって今はお互いの無事を確認し合うしかないですね。
私も、ネタのない毎日ですが、出来るだけブログを更新して、
頑張っている様子をお知らせしようと思っています。

皆さんには見て頂けなくても、茶室の軸は四月の物とかけ替えます。
お茶碗も変えてみましょう。
これでも茶人の端くれですものね。