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貧困のない世界を創る***ムハマド・ユヌス***

2010年11月20日 | 
ムハマド・ユヌス氏は、バングラデシュで大学教授をしていた。
しかし、バングラデシュでの飢餓をきっかけに貧しい人々に直接お金を貸すために自らグラミン(村)銀行を創設した。
ユヌス氏はグラミン銀行総裁でありながら、政治家・企業家・慈善家としての視野も持っている人物。
私にとってユヌス氏は理念もファンドビジネスもとても理想的。
そして今まで自分が持ち合わせていた既成概念を覆すような彼独自の考え方をしている。
その考え方として
①貧しい女性にお金を貸した方が家族に利益がもたらされると考えた点。
②最も重要な仕事は個々の人間の内部にある創造性のエンジンのスイッチを入れること。人々の創造的なエネルギーを花開かせるようなものでなく貧しい人々の物理的な要求に答えたり仕事を提供したりするにすぎないプログラムでは真の開発プログラムとはいえないと考えた点。
③グラミン銀行ではビジネス経験のない借り手にビジネスのアイデアを考えさせるという点。
④物乞いの人にも無利子でお金を貸している点。
⑤貧しい人達の連帯保証人になった点。
⑥貧しい人達がユヌス氏からお金を借りて確実に借金を返済した点。
(お金がなくてもユヌス氏の信頼に応えている)

特に②番目についていえば、日本では不景気で仕事がない状態が続いていて生活保護やホームレスになっている人達も大勢いる。
国が雇用創出して仕事を与えれば生活が改善されると私は思っていた。
しかし上から仕事を与えるだけでは、その人本来が持っている独創性や可能性をあまり考慮にいれていないことに初めて気づいてしまった。
バングラデシュでは、貧しい人達は体一つとグラミン銀行から借りた少額のお金を使って自らの手で仕事を生み出し、そして貧困から脱しているのだ。

この本はとても理想的だったけれど、一つ自分の意見と相反するのはグラミンファンドでは融資した会社の51%の株式を取得するとある点だ。
51%も握ったら会社の自由意思が制限されるのではないだろうか。
それに潰した方がいい会社が潰れない可能性もある。
人間と一緒で、一度潰してそこから立ち上がってきた会社の方が強くなる時もある。
コメント
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