小規模な採石場跡があり、穴の真ん前には大きな石が落ちてしまっている。
周りにも落石が幾つも散乱しており、毎度の事ながら、気を引き締められる。
壁に開いた穴に何か入っている。
鉄の棒の様な物と何か引っ鰍ッる様な物だ。
石を切る際に使用した物か?
農機具が放置してある。
穴の周辺は藪に覆われてしまっているが、昔は畑だったのだろう、農機具倉庫代わりにしていた様だ。
機械の状態から、20年以上前に放置されたと思われる。
空間は、石が切り出され部屋の様になっている。
倉庫代わりにするには良い場所だ。
ふと、右側の壁に開いた穴が気になった。
あそこだけ妙な切り方してるなぁ
奥が続いていそうだ
入口側
柱一つ残して、天井を支えている。
ここだけ妙に切り取られていて、出入り口の様だなと思ったら、中は部屋になっている様だ。
中に入ると小さな部屋になっていて、脇に階段が掘ってある!
上から見て観る。三、四畳程の部屋だ。
上段は広い部屋になっていた様だが、落石で埋もれてしまっている。
左側は、入口だった様だが、埋もれてしまっており、隙間から光が射し込んでいる。
ふと天井を確認すると、やはり肥えてデカいゲジゲジが何匹も張り付いている。
頭や肩に落ちて来たら、気が狂ってしまう、刺激させない様にそっと歩く。
石組が丁寧にされていたので、撮影しようと思い、カメラを向けズームした瞬間、ムカデが何匹も活発に動めいているのが見え、流石に気持ち悪くなり、逃げた。
壁には不自然に穴が開いている。
人一人が通れる程の出入り口だ。
秘密基地の様だ。
外に出てみる。
明らかに不自然だ。
*一見、単なる小さな採石場跡の様に見えたが、よく観ると、部屋、階段、人一人が出入り出来る小さな通用口がある等、石丁場跡にしては奇妙な作りだった。
後日、地元住人から聞いたところ、やはり戦時中、石丁場跡を利用した海軍の特攻隊基地の一つだったそうだ。
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