3月と言えば、毎年恒例の「ご褒美旅行」ですが、今、世の中は新型コロナで自粛ムード。
当初は京都旅行を計画していましたが、クラスター感染で関西の感染者が増えていることや、何よりお目当てだった「東山花灯路」が中止になったので、旅行を取りやめました。
とは言え、もう何処に行っても感染リスクはあると思うし、とっくに蔓延していると思うし、自分も罹患していると思って各々が注意して過ごすしかないのかなーと。
第一、私が毎日仕事で街に出ることと、国内を数日間旅することに、どんな違いがあるんだろう?
という訳で、お散歩気分で尾道に行ってきました。
距離的にはロドで行くこともできましたが、あえて高速バスを使って移動。
平日なのでバスはガラガラ。
片道2時間なので、往復なら薄い文庫本が十分読了できます。
公共交通機関を使っての移動は、積読の本を読むのにちょうど良いのです。
お昼に尾道に着き、まずは腹ごしらえ。
行ったのは「でんやす」というお店で、看板メニューの「澄まし潮ラーメン」いただきました。
背脂コッテリの尾道ラーメンとは違い、スープはあっさり。
素麺のような触感の麺に絡んで、とても繊細な味わいでした。
さて、尾道と言えば路地散策。
今日はデジイチに標準ズームレンズを着けて、お散歩フォトを楽しみます。
尾道にはもう何度も来ているので、下調べもせず地図も見ず、ただ山へ向かって進むだけ。
猫に出会ったら撮影タイム。
写真を撮っている時は、他の事は何もかも忘れて没入します。
この、頭の中が空っぽになる感覚が、何とも気持ち良い。
この柑橘類は何だっけ?はっさく?
眼下には尾道水道と、その向こうに尾道大橋が見えます。
ジブリっぽい雰囲気の何かが撮れた笑
気になるものは何でも撮ってみるというのが、お散歩フォト。
銀塩カメラの頃には、フィルムが勿体なくて、こんなに気軽には撮れませんでしたからね。
そんなことを思いつつ撮り歩いていたら、千光寺に到着しました。
ここまでで30分くらいかかったかな?
ポカポカ陽気も手伝って暑いです。
よせばいいのに、こっちに来てしまった。
鎖を使って岩を登る修行コース。
結構ハードだったぞー。
でも、頑張った甲斐があって、素晴らしい眺めでした。
疲れたのでベンチでひと休みしていたら、猫たちが集まってきましたw
可愛い~^^
リュックに寄りかかってウトウト。
触っても逃げません。
足元にも。
リラックスしすぎ笑
しばらくすると暑くなったのか、ノソノソと起きだしてベンチの下に移動。
短い時間でしたが癒されました^^
長い坂道を上って、ようやく展望台に到着。
私も暑くなったので、売店でソフトクリームを購入。
コロナ対策の1つに「現金での支払いはなるべく避ける」というのがあったので、この旅行ではほとんどをPayPayで支払いました。
実は、これが私の人生初Payです笑
展望台から景色を眺めた後は、文学の小道を通って再び千光寺へ。
コロナの影響で観光地はどこも空いているということですが、そこそこ観光客は来ています。
団体客は皆無ですが、年配のご夫婦や、大学生くらいの女の子のグループが多い印象です。
それでも、人が歩いている割にはお店に人が入らない・・・。
猫の細道にある「梟の館」に立ち寄りましたが、15時のお茶の時間にも関わらず、お客さんは私1人だけでした。
とても雰囲気の良いカフェなので、人が少ない方が静かで良いのですが、ちょっと心配にもなりますよね。
店内は写真NGなので、建物の外観だけ。
明かりが見えなかったら、絶対に廃墟だと思うだろうなー。
窓際の席に座り、デザート3種のセットとコーヒーを注文。
コーヒーは、口の中で溶けるようなまろやかさで、とても美味しかったです。
カフェの窓からは、猫の細道が良く見えました。
皆、迷い込んで来たかのように、辺りを見回しながら細い路地を進んでいきます。
その様子がまるで猫のようで、なるほど確かに「猫の細道」だな、と勝手に納得。
30分ほどくつろいだ後、私もまた猫となって細道へ。
所々に置かれた「福石猫」を探しながら、坂を下って行きました。
ずいぶん下った所で、ようやく出会えた猫ちゃん。
とっさのことでピントを外してしまい、撮り直そうと顔を上げた時にはもう姿が見えなくなっていました。
最終的に、ここで出会った猫は8匹。
言うほどたくさん数がいる訳ではないので、猫目当ての人は過度に期待しない方が良いでしょう。
ひっそりとした商店街に、午後の日差しが柔らかな光を落とします。
風情を楽しむだけなら良いのですが、経済的なことを思うと、シャッターの降りたお店が多くて気持ちが沈みます。
でも、だからと言って変に賑わってしまうと、この風情が失われて、魅力が半減するかも知れません。
規模の大きさ(総距離は約2キロあるそうです!)を生かして、それぞれのエリアに特色を持たせたらどうだろう?
地元の人のための普通の商店街の他、大和湯みたいなのが並んでいるレトロゾーンとか、アーティストが集まるゾーンとか。
千光寺や古寺巡りをした人は、ほぼ商店街を通って駅に向かうことから、確実に人通りはあるのに、素通りさせるのは勿体ないです。
何気に行列ができてるスイーツ店もあるし、そういう人達をテイクアウトだけで帰らせない仕組みがあるといいですね。
私も商店街を通って、とりあえず尾道駅前へ。
尾道と言えば林芙美子ですが、著書の「放浪記」は読んだことがありません。
森光子さんがでんぐり返しをするイメージしかなく、もうそれでいいんじゃないかなと笑
せっかくだから夕景を撮ろうと、駅前で日没待ち。
しかし、日没まではまだ時間がかかりそうな感じです。
渡船に乗って、海上から夕陽に照らされる尾道水道を撮りたかったのですが、ちょっと無理そう。
と言うのも、もうすぐチェックイン時間だから。
ご褒美旅行では、生活の場を離れて、日常を忘れて過ごしたいのです。
日帰りできる距離だけど、一泊するとずいぶん気分が違います。
これが日帰り旅行だったら、もっと早い時間にバスに乗っているか、ロドなら暗くなる前に帰っていたところです。
夕焼けを諦めて、宿に向かって防波堤沿いを歩きながら、本日最後のお散歩フォトを楽しみました。
泊まったのは、有名な老舗旅館。
窓の外には悠々とした尾道水道が広がります。
そして、今夜の宿泊客は私1人!
コロナの影響かどうかは不明ですが、貸切とは何とも贅沢なことです。
お風呂に入って、豪華な夕食をいただき、珍しくお酒も飲んでいい気分。
波の音を聴きながら、本を読んだり、昔のことを思い出したり。
ゆっくりと、自分と向き合う時間を持つことができました。
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