「知の巨人」と言われる立花隆氏が亡くなってこのところ
新聞に追悼記事が載る。
「田中角栄研究」は当時文芸春秋を購読していたので
読んだけれど、その他の著作をあまり読んだ記憶がない。
本棚を見たらこの1冊があった。「同時代を撃つ」
執筆の範囲があまりにも広くてとてもついて行かれなかった
ので諦めたのかもしれない。
わたくしの知的好奇心も年齢とともに衰えてきているのだ。
丸山真男や加藤周一がわたくしの時代の評論家で
あった。
加藤周一 「羊の歌 正続」「日本文学史序説」
「文学とは何か」「読書術」など。
丸山真男 「日本の思想」「翻訳と日本の近代」など。
(日本文学専攻なので)
TVでものすごいものしりたちが一瞬で答える番組がある。
超ド級の記憶力駄目人間のわたくしから見ると驚嘆ものでる。
「日本の思想」の中の『「である」ことと「する」こと』
から言えば物知りは「であること」であって「すること」
ではない。
政治であれ、会社であれ、そのリーダーは「である」ことも
必要だが「すること」に重点を置いてもらいたい。
「何をするか」「どうするか」を直言する人を大切にして
その考えも考慮の上、決断する。
広い心と謙虚さと洞察力、決断力、その上に品格が備わって
いることを、昨今の不祥事を聞くにつれ、市井の片隅で
細々といきている庶民の1人として願わずにいられない。