昨夜、「天地の子」の再放送1回目を観た。
初めに観たのは何時だったのか調べると
1995年から翌年にかけて。
山崎豊子の原作をドラマ化した作品である。
彼女は社会性に富んだ内容を重厚な筆致で
書く作家だ。
上川隆也主演、今は亡き優れた俳優たちが共演
している。
当時仲良しだった高校の先輩が新日鉄に勤めていた。
新日鉄などの無償支援で中国の宝山鋼鉄が急成長
していた。主人公の実父仲代達矢はその日本の製鉄会社
に勤めているという筋書きだった。先輩と少し
重なって余計に興味が湧いていた。
先輩は「将来の社長候補」と写真週刊誌にも
写真入りで何人かの人と並んで書かれたが
夫が亡くなった翌年突然彼も旅立ってしまった。
その上、最後の方で実父(日本の父)が長江下りを
主人公として「父のところに帰ってきてはくれまいか」
と誘うのに主人公(上川隆也)は「私は大地の子です」
と断る。
このTV番組が放映される前年(1994年11月)わたくしと
夫は長江三峡下りに行ったばかりだった。
まだ三峡ダムは完成していなかった。
重慶で豪華船に乗り、各地で歴史の跡を見学しながら
武漢で降りて屯渓を経由し黄山に登る10日間の旅である。
「黄山を見ずして、山を見たというなかれ」の山頂で
3泊したが、ロープウエイにも乗ったけれどかなり
歩くところも多く若い時に行っておいてよかったと
思っている。
今後の「大地の子」も筋書きが分かっているのに
たのしみだ。
作品そのものと思い出を楽しみたい。