花男の物置部屋 引っ越して3箇所目

備忘録的に食ったもん、読んだもん、聴いたもん等を書いてます。

「くうねるところすむところ」 by 平 安寿子

2006-02-15 22:19:51 | 活字もすっげえたまには読むぞ

これもこないだの欧州出張中の時間つぶし用。現地ついてからの飛行機の移動の多い海外出張ではやっぱ活字が良い。しかも可能な限り疲れない奴。これもすうっと読めてなかなか楽しかった。

梨央30歳、ちっちゃい求人誌の女副編集長。編集長と不倫中。負け組みの香りぷんぷん。30の誕生日にやけ酒くらい、酔っ払って建築現場の足場に登り降りれなくなる。そこをとび職人に助けられ一目ぼれ。形ある物を作る建築関連の仕事にも憧れが出来る。

姫45歳、社長婦人。フィリピーナに旦那を寝取られ離婚。旦那は婿養子だった。行きがかり上社長に就任。社長っつっても吹けば飛ぶよなちっぽけな建設業。こんな事やってられ無い。投げ出したい。でも微妙に負けず嫌い。そんな会社に求人誌の仕事を辞めた梨央が就職したいとやってくる・・・

そんな感じな話。きっと女性向けの小説っぽい。でも結構面白かった。人間描写がなかなか良い。読んでて疲れない。地味な話ながらストーリー展開のリズム感も良い。と言うことで、「フライ・ダディー・フライ」も面白かったし。たまには活字も良いなと。あ・・・二ノ宮清純っつう人(TVで顔は知ってる)の「スポーツ選手名語録」っつうのはいまいちだった・・・どうやら花男、ノンフィクションよりフィクションが好きらしい。




「風呂上がりの夜空に」 小林じんこ 全5巻

2006-02-15 21:35:00 | マンガの話とか

このマンガが連載されてた頃、花男は高校生だった・・・すげえ昔。ヤンマガだった。連載当時は、その辺にヤンマガが転がってるとたまあに読んだくらい。少年隊のニッキ主演でドラマにもなった。そっちはほとんど見てない。で、この単行本は12年くらい前に古本を一冊100円で購入。

主人公、松井辰吉。土手でガラスを直撃しそうに落ちてきた少女を救うため、お尻に出来た14針の三日月の傷。その一年後風呂場の番台のばばあの前で素っ裸で腰を振る。しかしばばあだと思っていたのはその救った少女だった。翌日の入学式、彼女は同じクラス。そんな感じで物語りは始まる・・・ってどうだ!!わかんねえだろ!!はは・・・

まあなんと言うか時折シュールな展開ながらも(いや・・時折シュールじゃなくなるくらいか?)淡々としたラブコメで、読んでて非常に気持ちが良い。嫌いなものは嫌いな感じも良い。非常にドライでもある。登場人物もかなりシュール。いろんな形の愛がある。サイドストーリーにも良い(?)話が多いが、周りが異常でシュールだからこそ達吉ともえのラブストーリーも際立つ。ラストで「オフクロの仕事もきーて」と言うアリサが良い。

うーん・・やっぱ説明はしづらい。感覚的にはやっぱ80年代前半~半ばな感じ。今読んでも、やっぱこの雰囲気が好き。