goo blog サービス終了のお知らせ 

花男の物置部屋 引っ越して3箇所目

備忘録的に食ったもん、読んだもん、聴いたもん等を書いてます。

「食堂かたつむり」 小川糸

2008-06-08 01:21:11 | 活字もすっげえたまには読むぞ
電源on-off繰り返してたらスキャナ復活。


トルコ料理屋での仕事を終え、インド人の恋人と同棲していたマンションに戻るとすべての家財が無くなっている。唯一残っていたのはリビングの中央の合鍵一つと・・・・お婆ちゃんの糠床。すべてを失い、声まで失い逃げるように実家へ。15歳の時飛び出して以来の確執のある母の元へ。そこで母の豚「エルメス」の世話をしながら「食堂かたつむり」をオープンする。1日に予約の1組のみの客に最上級の「食のもてなし」を・・・・そんな感じのお話。

食のメルヘン。ともかく料理→そのディテイルの描写は作り手の愛の描写。食べる事の功罪、もてなしの「愛」、母娘の物語。

しみじみ淡々と。その世界は表紙の様なパステルな色合いで素敵な作品。