中学生の時に両親を亡くし、母の妹=弥生さんに育てられた美佐。結婚後は厳しい姑のせいで帰省も出来ずにいて20年以上・・・今は姑の介護を。そんなころ弥生さんの住んでいる所の役所より連絡があり、あの当時住んでた家がゴミ屋敷になってるので何とかしてほしいと。何とか時間を作り帰省するとそこにはボケの始まった弥生さんが。彼女を施設に入れ、ゴミ屋敷を片付け・・・するとそこからは金庫が。専門家に頼み大枚は炊いた末に金庫から出てきたものは・・・そしてかつて「ノルウェイの森の下巻のみ」を貸してくれたのをきっかけに付き合っていた男を尋ねたら、彼は母の介護を放棄し、その妻は介護に疲弊していた。同じ介護疲れからシンパシーを感じた美佐は彼女にある提案をして・・・そして彼女が介護してた元妻の母親と弥生さんには何やら関係がありそうで・・・そして弥生さんの日記につづられた物語は・・・そんな感じですかね。
ただの水道水のはずの「命の水」にまで物語中できっちり意味を持たせるなど細かいところまで丁寧に組み立てられたミステリィと言う印象を持ちました。以前黒湊さん、白湊さんと言う作品ごとの言われ方がありましたがこれは久々?白湊さんですかね。代々にわたる嫁姑&介護問題にガッツリ踏み込んだ物語で自分とは縁遠い世界ながら、最後まできっちり堪能できました。
面白かったです。これも非常につけても良かったか・・・
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