アイスランド旅、最後は世界最大級の温泉『ブルーラグーン』へ移動しました。
ブルーラグーン行きのバスチケットが売り切れという情けない状況に陥った私たちです(詳しくは前回のブログを)、ホテルスタッフの尽力で無事チケットゲット。
今回は、そのブルーラグーンでの1日をお送りします。(かなり長文ですが、お付き合いを・・・)
で、出発の朝。
雪、積もっとるやんけ。
でもまあ、ブルーラグーンに着いたら天候回復してるかもしらんし。
で、1時間後。 ブルーラグーン到着。
全然回復してへんし。
大半がこの写真の皆さんのように日帰りでブルーラグーンを楽しむ観光客なんですが、私たちは敢えて隣接するクリニックで宿泊することに。
クリニック。 到着です。
詳細は省きますが、本来ならバスでここまで連れてきてもらえるのですが、なぜか先ほどのターミナルで放り出されてしまった残念な私たちであります。
ま、若干わちゃわちゃしましたが無事に着いたので良しとしましょう。
クリニックには専用のラグーンが併設されていますが、その名の通りここは療養に訪れるための患者さんのための施設。
毎日15組程度の観光客のみが宿泊を許されているという、こじんまりした宿泊施設であります。
なので、お部屋もシンプル。
ここに宿泊を決めた理由はただひとつ。
オーロラ!!!であります。
各部屋に大きな窓がついているので部屋からのオーロラ観賞も可能。
さらにオーロラが出現したら、これまた各部屋に備え付けられているテラスから存分に観測することができるという。
すごいやんっ!!!!!
・・・って、そのデカい窓。
雪、びっしり・・・なんですけど。
なんも見えませんがな・・・。
おまけにがっつり雪が積もって、テラスに出るどころか、テラスにつながる扉は雪にはばまれびくともしない。
・・・というわけで、さっくりとオーロラは諦めました。
ま、気を取り直して、温泉にでもつかりますか。
日帰り観光客が利用するラグーンはこの図の通り、宿泊するクリニックから少し離れたところにあります。
フロントで聞くと、ここから歩いて5~6分の距離。 道もシンプル。
ちょうど同じタイミングで香港からの観光客4人がラグーンへ向かうというので、一緒に外へ出たのですが・・・。
ひょえぇぇぇぇぇっ!!!!!
吹雪で前が見えないっ!
というか、立っているのもやっと!
吹雪のすきまから見える景色。
周りはごつごつとした真っ黒な岩、そして小さなブルーの温泉。
そのすべてにこんもりとかぶる白い雪。
・・・なんて悠長に景色を堪能できる状況ではないっ!!!
吹雪で方向が全くわからない。
いったいどこに向かって歩けばいいのか?
思わずへたり込んでしまいたい程の吹雪。 遭難ってこんな風になるのかもしれな・・・ぼんやり思う私。
夫はここで、身の危険すら感じたと言います。
とりあえず、ここはあれでしょ。
勇気ある撤退~!!!!!
道を間違えても大変なので、とりあえずクリニックに戻り改めてラグーンへの道を確認。
そして。
勇気ある前進~!
吹雪にさらされながらよろよろと進むと、見えてきました! 何やら建物が。
おそらくここがラグーンの施設なのでしょう。
・・・が、試練はまだ続く。
クリニックのフロントスタッフによると、
「正面玄関ではなく裏の出入り口に辿り着く。
ワタシはそこのスタッフに、宿泊客が到着する旨電話で伝えておく。
ドアをノックせよ。 さすれば彼らがドアを開けてくれるであろう」
・・・なんの冒険物語やねん。
言われた通り、ドアをノックしました。
が、ドア。開かへんぞ。
ガンガンドアをノックするも、誰も開けてくれへんぞ。
私たち+香港人4人。
ほんまにここで合ってるんか?と不安に思いながらも、猛烈な吹雪の中、もはや身の危険も感じつつ目についたドアというドアをガンガン叩きまくる。
やっとスタッフがやってきて、ドアが開きました~。
突風のため、大の男が全力で支えていないと風の勢いでしまってしまいそうなドア。 一瞬のタイミングを見逃さず、滑りこんだのでした。
そこは大型のランドリーがガンガンまわり、大量のタオルやら衣類が山のように積み上げられた、完全にスタッフオンリーのエリア。
そこをスタッフに連れられ、全身雪まみれで歩く私たち+香港人4人。
細い通路を抜け、ようやく観光客が利用する正規のスペースまでたどり着きました。
ここに来た限りは温泉でしょ・・・といきたいところですが、外は猛吹雪。温泉どころではない。
(が、香港人4人は温泉へ向かって行った。 すごいな)
まだまだ時間があるので、まずは何か食べるもんを買ってクリニックに戻って食べよう。
お疲れさ~ん!
あったかいシャワーで冷えた体も復活。ビールでエナジー満タン!
それでは、仕切り直し。再び、共用のラグーンへ行きましょうか!
吹雪もやんで、先ほどとはうって変わって道もはっきり見えました。
へぇ~。
道の脇にもラグーンがあったんや~。
・・・って、おいおい。
さっき吹雪に思いっきりあおられて、右に左によろよろしまくってたぞ、私たち。
このラグーンにどぼん!の可能性もあったってことか???
さて。 この裏口も2度目なので、慣れたもの。
ホテルのフロントスタッフに再度確認し連絡を入れるようお願いしたので、こちらのスタッフがスムーズに扉をあけてくれる。
はずでした。
誰もいませんがな。
ドアをガンガン叩くも、頭上に設置された防犯カメラに思いっきりアピールしてみるも、ドアを開けてくれる人は来ず。ナンデ?
がしかし、ここであきらめるわけにはいかないんです。
何度も何度もガンガンドアを叩いてアピールした結果、ようやくスタッフの一人がドアを開けてくれました。
・・・にしても、なんで癒しのラグーンに行くのにこんな試練が!?
しかも、裏口、スタッフエリアから抜けてやってきた私たちを見てラグーンのスタッフがひとこと。
「あなたたち、どこから入り込んできたの!?」
え??? クリニックの人がこのルートで行けと言ったんですけど・・・。
と伝えたら。
「ノーマルなルートではないわね」
と笑われてしまった。 なんでや。
数々の試練(?)を乗り越え、ようやくラグーンです!
広い広いラグーン。美しいブルー。
足元の白い泥はミネラル分たっぷりとのことで、顔にべったり塗りたくる人もあり。
軽いドリンクも提供しているので、ワインやビールを楽しむ人々もあり。
・・・なんですが。
寒いっ! 寒すぎるっ!!!!!
気温は0度。
しかも、吹雪はやんだとはいえ時折吹く風のせいで、温泉につかっている体はともかく、水面から出ている顔や頭はもう、かち割れそう。
ところどころ熱めのお湯が出ている部分があるのですが、そこにはもれなく温泉につかるお猿さんのように観光客が団子状態。
でも、ま、そんな寒さにもなんとか慣れるもので、私たちも温かいエリアをさまよいながら、1時間半ほどまったりと温泉で過ごしたのでした。
夜。
もちろんオーロラどころか、窓にはりついた雪すら落ちてくれない。
準備万端の三脚が実に寂しそうだ。
・・・と、これではまるで残念ブルーラグーン旅のようですが、いやいや。
やっぱり行って良かったんですよ、奥さん。
ブルーラグーンのレストラン。
なぜ照明がピンクなのか問い詰めたいところだが、それは置いといて。
シェフがなんかの賞をとったらしく、そのメニューを再現したコースはうまうまだったし。
クリニックに戻り、夜の温泉へ。
クリニック併設だけあって、非常にきれいなラグーン。
メインのラグーンは足元に溶岩がゴロゴロしていて痛かったり、とにかく大勢の日帰り客が利用するので汚れが気になるところもあったのだけど、こちらは美しい。
白い泥もきめ細かく、これなら大丈夫・・・と顔にべったり塗っちゃいました。
大きな浮き輪につかまって、ぷかぷか、ぷかぷか・・・。
2時間くらいあっという間にたっちゃいました。
翌朝もクリニック併設ラグーンへ。
浮き輪にゆられてぷかぷか、ぷかぷか。
次第に明るくなっていく空。 遠くに見える飛行機雲。
落ち着いた時間が流れて行きます。
12:00にチェックアウト。
サービスのコーヒーを飲みながら、12:00過ぎにくるバスを待ちます。
吹雪で大変だったけど、やっぱり来てよかったな~。
などと、しみじみこの静かな空間にひたる私たち。
・・・いや、ちょっと待て。
浸ってる場合ではなかったのでした。
バス、来ないんですけど・・・ ナンデ?
それに乗って空港に向かう予定だったのですが、なぜかそのバスが来ない。
次のバスは2時間後。
・・・どうすんねん? わたしたち。
続きはまたこんど。
詳しい旅行記は4トラベルで書いてます。
詳しい試練に次ぐ試練(?)については、↓こちらで。
アイスランド旅その12 ブルーラグーン滞在記
アイスランド旅その13 ブルーラグーンクリニック